米ゲームディベロッパーのカバム(Kabam)は、1月21日に、2013年度の売上高について、前年比2倍の3.6億ドル(約375億円)になることを発表した。
2012年度には、2013年度通年売上高見通しを、前年比1.5倍の2.7億円ドル(約280億円)と発表し、2013年7月には3.25億ドル(約338億円)に上方修正していたが、更にそれを上回る形となった。
カバム(Kabam)は、2006年に設立された未上場の会社だ。設立当初以来Facebook向けにブラウザゲームを提供していた。しかしながら、市場がスマートフォンネイティブアプリ市場に移行していく中で、2012年度よりスマートフォンゲームアプリ市場に参入し、2012年度の売上高は、2011年度比の70%増の1.8億ドル(約187億円)にまで、売上を伸ばしてきた。
以下、BusinessWireのリリースより2013年度の財務ハイライトを抜粋。
・3850万ドル(約40億円)の再売出を実施、企業評価額を7億ドル(約728億円)にまで上昇
・1日あたりの課金率は、米国スマートフォンゲーム市場の平均額の6~7倍
・同社の「The Hobbit: Kingdoms of Middle-earth」と「Kingdoms of Camelot: Battle for the North」の2タイトルは、Appleの2013年度売上高ランキングトップ10にランクイン。「Kingdoms of Camelot: Battle for the North」は同売上高ランキング2位に位置づけた
・リリース以降、4タイトルが、売上高1億ドル(約104億円)。同社の「Kingdoms of Camelot」シリーズについては、リリース以降売上高2.5億ドル(約260億円)を突破
・iOSとAndroidの両者で2013年度売上高ランキング25位以内にランクイン
・11タイトルが、2013年度月次売上高100万ドル(約1億円)
・バンクーバーに拠点を持つ「Exploding Barrel Games」社を買収
・Universal Picturesと業務提携を発表し、「Fast & Furious 6: The Game」をリリース。100か国以上でスタッフのおすすめに選ばれた。これを機に、高成長企業として同社の確固たる地位を確立した。また最近では、「Fast & Furious」シリーズの新作を間もなくリリースすると発表
・欧州でのプロモーションを強化のために、ProSiebenと業務提携を発表
・日本のディベロッパーの海外進出を支援する基金「カバム・ウェスタン・ワールドワイド・ディベロッパーズ・ファンド(Kabam WWDevFund)」を設立。基金の総額は5000万ドル(約52億円)
・ドイツに、カスタマーサポート及びオペレーションに特化したベルリン支社を設立。韓国、イギリスに、マーケティング及び開発に特化したソウル支社、ロンドン支社を設立
・モバイル端末向けに、 「Dragons of Atlantis: Heirs of the Dragon」、ストラテジーゲーム「Heroes of Camelot」、カードバトルゲーム「Dark District」、タワーディフェンスゲーム、「Blastron」、その他アクションゲームをリリース
・「Blastron」は、特にFacebookのブラウザゲームとして人気を博した
・「Kingdoms of Camelot: Battle for the North」をアマゾンストアにて公開
・同社とカリフォルニア大学バークレー校がスポーツと教育支援において業務提携を発表。カリフォルニア・メモリアル・スタジアムには、「カバム・フィールド(Kabam Field)」という名前が刻まれる事となった
・従業員は750人以上にまで成長した
*ただし、Gamasutraによると、2013年10月には、スマートフォンネイティブアプリに注力するために、テキサス州オースティン支社で23名のレイオフを実施している。
・カバム(Kabam)の売上高はNON-GAAPベース
情報元:
「Kabam Doubles Revenue in Year of Explosive Growth Leading Freemium Company Continues Disruption of Traditional Games Business」 (BusinessWire)
「Layoffs follow shutdown of Kabam social game Imperium: Galactic War」 (Gamasutra)