タカラトミー、14年3月期の最終利益予想を89%減額修正…中国での事業整理やASEANでの先行費用で

タカラトミー<7867>は、2月12日、2014年3月期の連結業績予想を下方修正し、最終利益予想を18億円から2億円に引き下げた。ASEANにおける事業展開の先行費用が発生していることに加え、中国での在庫評価減や固定資産評価減などを計上するため。

同社の発表した業績予想は、売上高1550億円(前回予想1560億円)、営業利益28億円(同50億円)、経常利益30億円(同44億円)、当期純利益2億円(同18億円)だった。従来予想からの変化率は、売上高0.6%減、営業利益44.0%減、経常利益31.8%減、当期純利益88.9%減となる。

 


同社では、国内で年末年始商戦後半に販売の盛り上がりを見せ、話題のキャラクターやコンテンツと連動した商品展開が奏効したものの、海外での商品販売が期待値まで伸びず、売上高は前回予想を若干下回る見込み、としている。

利益面では、中国でトミカ、プラレール、ポケモン、ディズニー関連商品の販売に注力し、その他商品の販売から撤退することを決定し、在庫評価減や固定資産評価減などを計上した。また、ASEANでも売上高が想定を下回る一方、先行的に費用が発生したとのこと。



■第3四半期決算は減収増益

同時に発表した第3四半期累計(2013年4~12月期)の連結は、売上高1245億円(前年同期比12.4%減)、営業利益57億円(同13.9%増)、経常利益61億円(同23.9%増)、四半期純利益22億円(同70.9%増)だった。

 


「トミカ」やトレーディングカードゲームの販売が堅調に推移するとともに、「トランスフォーマー」関連商品の輸出が伸長したものの、7月に完全子会社だたtトイズユニオンが連結から外れたことが減収の主な要因となった。

利益面では、中国における販売不振や在庫評価減の計上を行ったものの、昨年3月に実施した希望退職募集による人員の適正化、広告宣伝費の圧縮を進めたことなどにより、営業利益が増加した。経常利益は、為替差益により押し上げられた。

四半期純利益は、中国における一部事業の撤退に伴う費用およびTOMY Internationalグループにおける欧州の事業構造改革に伴う費用、投資有価証券売却損など特別損失13億7500万円を計上した。
株式会社タカラトミー
http://www.takaratomy.co.jp/

会社情報

会社名
株式会社タカラトミー
設立
1953年1月
代表者
代表取締役会長CEO 富山 幹太郎/代表取締役社長COO 小島 一洋
決算期
3月
直近業績
売上高1872億9700万円、営業利益131億1900万円、経常利益120億4300万円、最終利益83億1400万円(2023年3月期)
上場区分
東証プライム
証券コード
7867
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