【アプリレポート】快調なスタートダッシュを決めた『テイルズ オブ リンク』…その要因を深堀
バンダイナムコゲームスとアカツキの共同開発による『テイルズ オブ』シリーズの最新作『テイルズ オブ リンク』が、3月3日にリリースされたばかりにも関わらず、App Store売上ランキングで30位にランクインするなど、快調なスタートダッシュを決めた。
本作は、お馴染みの『テイルズ オブ』キャラクターたちが登場する魅力的な物語のほか、パーティーキャラを指で結び繋げることで敵に攻撃を行う「タッチリンクバトル」を採用したスマートフォン向けソーシャルRPG。
バトルでは、従来の『テイルズ オブ』シリーズさながらのキャラクターが入り乱れる乱戦感と、戦況にあわせたチームを作る戦略性が味わえるほか、シリーズ初の9人同時バトル(最大12人パーティ)が特徴。
これまでも伝えているように、本作のバトルシステムは共同開発のアカツキが手掛けた『サウザンドメモリーズ』(略称:千メモ)のシステムを踏襲している。
そして本稿では、売上ランキングで推移を伸ばした要因について、ゲーム概要も交えながら深堀していこう。
『テイルズ オブ リンク』の第一報が届いたのは、2013年8月28日(関連記事)、そして当初は2013年秋頃の配信予定だった。事前登録は2013年9月11日から開始され、これに登録することでサービス開始時に、『テイルズ オブ グレイセス』の人気キャラクター「ソフィ」が初期パーティーメンバーに加入するなどの特典が用意された(関連記事)。配信延期は企業側・ユーザー側にとっても痛手ではあるが、結果的に期待感の膨らみにも繋がったことに違いない。
さて、ゲームの世界観や雰囲気などは、概ねプロモーションビデオを見ていただければ分かるだろう。おもに『テイルズ オブ リンク』では、従来のソーシャルゲームと同様に、冒険(クエスト)⇒ガシャで仲間・武具入手⇒強化⇒冒険(クエスト)…といった流れでゲームは進行していく。
ここで注目していきたいのは、『テイルズ オブ』シリーズのファンに重きを置いて、世界観・キャラクターの魅力を最大限に取り入れた演出があること。従来シリーズのキャラクターが登場するのはもちろん、冒険を進行させることでキャラクター同士の掛け合いなど、ストーリーイベントが展開される点は、なかなかの力の入れよう。加えて、イベントのほとんどがボイス付きなのが驚きだ。
ちなみにストーリーイベントは、マイページのメニューにある「シーン再生」で何度も見返すことが可能。単純に人気IPを『千メモ』でコーティングしただけに終わらず、きちんと『テイル オブ』ファンを納得させる施策が随所に散りばめられている。
▲マイページ(画像左)、キャラクタープロフィール(画像右)
▲ストーリーイベントのひと場面。
さて、根幹となるバトルでは、『千メモ』と同様にタッチリンクバトルシステムを採用。これは、キャラクターの足元にあるブレイブリンカーを、指で繋いで離すことによりキャラクターがひとつのチームとなって、敵に一斉に攻撃を仕掛けていくもの。人数が多ければ多いほど、敵に与えるダメージが増加して、攻撃を終えたキャラクターは後ろで待機しているメンバーと入れ替わっていくという具合だ。
これまたファンに嬉しいのは、キャラクターによるボイス付きの掛け声が戦闘中に響くこと。また、それぞれのキャラクターが備え持つスキルでは、従来シリーズでお馴染みの必殺技やアイテム名が使われているなど、なかなか芸の細かいところが見受けられる。
そして、ここからは今回の売上ランキング上昇の要因について。本作では、ゲーム内の仮想通貨「英雄石」を用いて、行動力(スタミナ)の回復や仲間・武具の拡張、キャラクターガシャを引くことができる。本作で特徴的なのは、ノーマルガシャでは武具が手に入り、プレミアムにあたるキャラクターガシャでは、文字通りキャラクターが手に入るようになっている点だ。やはり人気IPだけあって、同シリーズにおけるキャラクター価値の高さが伺える。
さて、ランキング急上昇の要因は、リリース記念としてキャラクターガシャで「10連ガシャで★4枚以上1枚確定」キャンペーンを実施していることにあろう。また、もちろん本作ではオリジナルキャラクターも登場する。しかし、『テイルズ オブ』シリーズのキャラクターデザインを務めるいのまたむつみ氏や藤島康介氏のタッチを彷彿とさせられるデザインのためか、たとえ汎用ユニットでも何か得をした気分に。また、きちんと本作でもガシャの入手確率が明記されている点も印象的だ。
今後、キャラクターの追加や新作ナンバリングタイトルとのコラボレーション施策によって、多様な盛り上がりを見せていきそうだ。『テイルズ オブ リンク』は、従来シリーズの魅力をスマートフォンに丁寧に落とし込んだ作品といえよう。……という感じで記事を締めたいのだが、スマートフォン向けアプリ『テイルズ オブ アスタリア』も控えているため、こちらにも期待したい(関連記事)。
大人気RPGのスマートフォン展開に、これからも目が離せない。
■『テイルズ オブ リンク』
App Store
公式サイト
(C)NAMCO BANDAI Games Inc. developed by Akatsuki
(C)いのまたむつみ (C)藤島康介
本作は、お馴染みの『テイルズ オブ』キャラクターたちが登場する魅力的な物語のほか、パーティーキャラを指で結び繋げることで敵に攻撃を行う「タッチリンクバトル」を採用したスマートフォン向けソーシャルRPG。
バトルでは、従来の『テイルズ オブ』シリーズさながらのキャラクターが入り乱れる乱戦感と、戦況にあわせたチームを作る戦略性が味わえるほか、シリーズ初の9人同時バトル(最大12人パーティ)が特徴。
これまでも伝えているように、本作のバトルシステムは共同開発のアカツキが手掛けた『サウザンドメモリーズ』(略称:千メモ)のシステムを踏襲している。
そして本稿では、売上ランキングで推移を伸ばした要因について、ゲーム概要も交えながら深堀していこう。
■当初は2013年秋頃の配信予定…長期的な事前登録も功を奏したか
『テイルズ オブ リンク』の第一報が届いたのは、2013年8月28日(関連記事)、そして当初は2013年秋頃の配信予定だった。事前登録は2013年9月11日から開始され、これに登録することでサービス開始時に、『テイルズ オブ グレイセス』の人気キャラクター「ソフィ」が初期パーティーメンバーに加入するなどの特典が用意された(関連記事)。配信延期は企業側・ユーザー側にとっても痛手ではあるが、結果的に期待感の膨らみにも繋がったことに違いない。
さて、ゲームの世界観や雰囲気などは、概ねプロモーションビデオを見ていただければ分かるだろう。おもに『テイルズ オブ リンク』では、従来のソーシャルゲームと同様に、冒険(クエスト)⇒ガシャで仲間・武具入手⇒強化⇒冒険(クエスト)…といった流れでゲームは進行していく。
ここで注目していきたいのは、『テイルズ オブ』シリーズのファンに重きを置いて、世界観・キャラクターの魅力を最大限に取り入れた演出があること。従来シリーズのキャラクターが登場するのはもちろん、冒険を進行させることでキャラクター同士の掛け合いなど、ストーリーイベントが展開される点は、なかなかの力の入れよう。加えて、イベントのほとんどがボイス付きなのが驚きだ。
ちなみにストーリーイベントは、マイページのメニューにある「シーン再生」で何度も見返すことが可能。単純に人気IPを『千メモ』でコーティングしただけに終わらず、きちんと『テイル オブ』ファンを納得させる施策が随所に散りばめられている。
▲マイページ(画像左)、キャラクタープロフィール(画像右)
▲ストーリーイベントのひと場面。
■『テイルズ オブ』キャラクターという価値
さて、根幹となるバトルでは、『千メモ』と同様にタッチリンクバトルシステムを採用。これは、キャラクターの足元にあるブレイブリンカーを、指で繋いで離すことによりキャラクターがひとつのチームとなって、敵に一斉に攻撃を仕掛けていくもの。人数が多ければ多いほど、敵に与えるダメージが増加して、攻撃を終えたキャラクターは後ろで待機しているメンバーと入れ替わっていくという具合だ。
これまたファンに嬉しいのは、キャラクターによるボイス付きの掛け声が戦闘中に響くこと。また、それぞれのキャラクターが備え持つスキルでは、従来シリーズでお馴染みの必殺技やアイテム名が使われているなど、なかなか芸の細かいところが見受けられる。
そして、ここからは今回の売上ランキング上昇の要因について。本作では、ゲーム内の仮想通貨「英雄石」を用いて、行動力(スタミナ)の回復や仲間・武具の拡張、キャラクターガシャを引くことができる。本作で特徴的なのは、ノーマルガシャでは武具が手に入り、プレミアムにあたるキャラクターガシャでは、文字通りキャラクターが手に入るようになっている点だ。やはり人気IPだけあって、同シリーズにおけるキャラクター価値の高さが伺える。
さて、ランキング急上昇の要因は、リリース記念としてキャラクターガシャで「10連ガシャで★4枚以上1枚確定」キャンペーンを実施していることにあろう。また、もちろん本作ではオリジナルキャラクターも登場する。しかし、『テイルズ オブ』シリーズのキャラクターデザインを務めるいのまたむつみ氏や藤島康介氏のタッチを彷彿とさせられるデザインのためか、たとえ汎用ユニットでも何か得をした気分に。また、きちんと本作でもガシャの入手確率が明記されている点も印象的だ。
今後、キャラクターの追加や新作ナンバリングタイトルとのコラボレーション施策によって、多様な盛り上がりを見せていきそうだ。『テイルズ オブ リンク』は、従来シリーズの魅力をスマートフォンに丁寧に落とし込んだ作品といえよう。……という感じで記事を締めたいのだが、スマートフォン向けアプリ『テイルズ オブ アスタリア』も控えているため、こちらにも期待したい(関連記事)。
大人気RPGのスマートフォン展開に、これからも目が離せない。
■『テイルズ オブ リンク』
App Store
公式サイト
(C)NAMCO BANDAI Games Inc. developed by Akatsuki
(C)いのまたむつみ (C)藤島康介
会社情報
- 会社名
- 株式会社バンダイナムコエンターテインメント
- 設立
- 1955年6月
- 代表者
- 代表取締役社長 宇田川 南欧
- 決算期
- 3月
- 直近業績
- 売上高2896億5700万円、営業利益442億3600万円、経常利益489億5100万円、最終利益352億5600万円(2023年3月期)
会社情報
- 会社名
- 株式会社アカツキ
- 設立
- 2010年6月
- 代表者
- 代表取締役CEO 香田 哲朗
- 決算期
- 3月
- 直近業績
- 売上高239億7200万円、営業利益26億7600万円、経常利益28億3400万円、最終利益12億8800万円(2024年3月期)
- 上場区分
- 東証プライム
- 証券コード
- 3932