「もっと便利に!もっと楽しく!!」をモットーに、インターネットやモバイルを活用した「人が集まる。コンテンツ開発」を行うクローバーラボ株式会社(2009年7月設立)。
「Mobage」向けブラウザ型ソーシャルゲームで培った経験とノウハウを活かして、2014年4月よりスマートフォン向けソーシャルRPG『ゆるドラシル』の配信を開始した。
『ゆるドラシル』は、簡単なオート進行のバトルにコマンド入力による奥深さ、ド派手な必殺技が特徴のスマートフォン向けRPG。また本作には、神話の神々や英雄、敵対する巨人までもがコミカルなキャラクターとなって登場するのが魅力だ。
現在、モバイル向けゲームの開発を通じて、「関わるヒトや企業を幸せにする」ことを目指している同社は、多種多様な職種で人材面の強化を進めている。そこで本稿では、『ゆるドラシル』の開発に携わるチームリーダー1名にメールインタビューを試みた。『ゆるドラシル』を先導する開発者に、同社の魅力や仕事上でのこだわり、求める人物像などを語っていただいた。
『ゆるドラシル』チームリーダー K 氏
――:現在のお仕事をお聞かせください。
iPhone・Android用アプリ『ゆるドラシル』の運営から開発までを含むマネージメント業務全般を担当しています。
――:御社ならではの開発環境の特徴はございますか。
各アプリでチームを編成して運営していく形式をとっています。そのため、各チームの競争意識というか、切磋琢磨しあう環境が自然にできますね。ただ、若い社員がほとんどなので、その中でも殺伐した雰囲気ではなく、和気藹々と仲良くやれているのが会社としての特徴だと思います。
――:こだわりや魅力が感じられた現場でのエピソードなどはございますか。
様々な趣向や年代のユーザーの方に楽しんでいただけるゲームを作るために、開発の現場にいる社員以外からも積極的に意見を求めるようにしてきました。
また、チーム内のメンバー全員とも、グラフィッカーやプログラマーなどの立場を超えて、ゲームの在り方や自分たちの表現したいもの・実現したいビジョンについてしっかりと詰める時間をとるようにしたことも良かったですね。作業員としてではなく、ひとりの人間として各個人の考えを理解することができましたし、チームのベクトルも一本化できたと思います。
▲社内風景。左の写真は「バーカウンター」。
――:採用を強化する背景を教えてください。
今後の新規プロジェクトの立ち上げも見据えて、開発ジャンルの幅の拡大や、ゲーム運営やユーザーへの対応を今まで以上に厚くしたいと考えており、今回採用強化することになりました。特に、プランナー及びディレクター、ネイティブアプリ開発の経験があるプログラマーの方を探しています。
――:プランナー及びディレクターとのことですが、採用後どのような業務を担当するのでしょうか。
まずは、弊社のプロジェクトの進め方や環境に慣れていただくために、既存案件の運営をお任せしたいと考えています。また、それと並行して、企画会議などにも積極的にご参加いただきたいと思います。企画会議でのプレゼンの結果、企画が通過した場合には、その企画にて新規案件の立ち上げを行っていただきたいと考えています。
――:一方、プログラマーについては、採用後どのような業務を担当するのでしょうか。
新規案件におけるプログラミングを担当していただくことはもちろんですが、単純にプログラムをするだけで終始する必要は全くありません。入社時期や立場を問わずにどんどん聞き入れる文化がありますので、プロジェクトの運営や方向性に関して意見や提案があれば積極的に声を上げていただけると嬉しいですね。
▲『ゆるドラシル』ゲーム画面
――:今後、チームをどのようにしていきたいですか。
チームの底上げ、会社全体の底上げには若手の成長が欠かせない要素なので、日々の業務の中で特に意識していることは、若手社員たちの成長に少しでもつながるような発言や姿勢を常に提示し続けることですね。逆に、若手社員側から有用な発言があれば、どんなに歳が離れていようともしっかりと耳を傾けて勉強させてもらっています。そのおかげか、年齢も立場も気にせずに、積極的に意見を出してくれるようになってきていることが最近はとても嬉しいです。
――:どのような人材を求めていますか。
若手社員とマネージャーの間に立つ中間層を充実させていきたいと考えています。マネージャークラスよりも近い立場で、経験・スキル・姿勢を若手社員に伝えていただくことを期待しています。
――:スキルの他にも、共にゲームを作っていく上でどのような点を重視していますか。
会社として、各プロジェクトの運営をそれぞれのチームに任せているので、必然的に個人個人に与えられる役割や責任も大きくなります。その中で、自ら「ユーザーの方みんなにもっと楽しく遊んでもらえるにはどうすればいいのか」を常に考え、工夫できることがあれば率先して工夫し、いろんなアイディアを提案してきてくれるような姿勢ですね。そうした前向きな姿や、積極性、推進力がチームにも会社にもプラスになると考えているので、最も重要視しています。
――:目標や課題などはございますか。
ユーザーの声をゲームの方針にできる限り反映していくことで、少しずつではありますが、ユーザーの満足度は確実に向上していけると実感しています。ただ、単に無計画に丸ごと取り入れるわけではなく、やはり取捨選択は必要ですので、ここで得たノウハウを他のチームとも積極的に共有していきたいと考えています。
――:今後、どのようなことにチャレンジしていきたいですか。
より一層ユーザーの方の満足度向上に取り組むことはもちろんですが、そこに加え、ジャンルや世界観、コンセプトといった部分でも、クローバーラボ株式会社でしか生み出せないような独自の要素をもっと表現していきたいですね。いろんな意味での「勝負」や「冒険」を今後はどんどん仕掛けていきたいです。
『ゆるドラシル』では、5月16日に大台となる50万インストールを突破(関連記事)。ユニークな登場キャラクターはもとより、リアルタイムに変化する戦況に合わせたコマンド選択や、ド派手な魔法から必殺技など、本格的なRPG好きにはたまらない要素が多くのユーザーから支持を得ているようだ。
そもそもクローバーラボという社名は、四つ葉のクローバー+ラボラトリー(研究所)から名付けられており、その葉ひとつひとつに「希望・幸福・愛情・誠実」が象徴されているという。チームリーダー・K氏が語ってくれたように、そんな想いを各々が心に据えているからこそ、同社ではユーザーの声や社外の声、業種を超えたチームメンバーの声を、きちんと耳を傾けて汲み取ることができるのだろう。
関西を拠点として「人々に幸せを届ける」クローバーラボ株式会社に注目。
■『ゆるドラシル』
(C) Clover Lab.inc.
会社情報
- 会社名
- クローバーラボ株式会社
- 設立
- 2009年7月
- 代表者
- 小山力也
- 決算期
- 6月
- 直近業績
- 2012年6月期の売上高2.53億円
- 上場区分
- 非上場