【アプリ調査】「想像と違う」…既視感たっぷりの新作アプリ『パズクエ』が面白い理由は単純明快


Wright Flyer Studiosは、新作アプリ『パズクエ』のリリースを今春予定している。

本作は、同じ色のパズルをなぞると出現する味方キャラクターとともに、わらわらと現れる敵モンスターにバトルを挑む、新感覚パズル×タワーディフェンスゲーム。簡単パズルを時間内にたくさん消したり、爽快な連鎖をつないで、仲間をたくさん召還していく。パズルは、パネルをなぞって2つ繋げば消える操作となっており、フィーバーモードを発動して、連鎖を繋いで大逆転を狙うことも可能だ。

「Social Game Info」では、いち早く本作を遊べる機会を得たので、ゲーム概要を紹介していこう。
 
  
 
 


■「あぁ…またか」 と思われがちだが、誤解を解きたい


「本格」「爽快」「新感覚」…昨今のゲームアプリの紹介文で見かける謳い文句。もちろん作品をアピールするために、必要な文言であることは確かだし、我々メディア側も多用する。しかし、よくユーザーからは「あぁ…またか」と既視感たっぷりな印象を持たれるのもまた現状。正直な話、例にもれず『パズクエ』もそうした印象がどうしても纏わりついてしまうタイトルであることは、もはや言うまでもない。

しかし、チュートリアルが終わり、通常の2ステージ目がクリアーに差し掛かる頃、それらの不安な印象は一気に払拭された。先に大事なことを言っておくと、『パズクエ』は大変面白いゲームである。

タイトルはパズル+クエストで『パズクエ』なのだろうと思うが、読んで字のごとく本作はいわゆるパズルRPGだ。ゲームの根幹となるバトル部分をパズルで操作し、キャラクターには育成要素が備われており、ステージ進行型で物語を進めていく。

主人公は、辺境のメジハ村に住む14歳の少年。どこにでもいる普通の男の子だったが、ある日、幼馴染のピノに危険が及んだのをきっかけに、不思議な生き物プッカと出会い、伝説のファントムマスターとして魔族やモンスターとの戦いに身を投じていくことになる。
 
 
▲ゲーム中は時折キャラクター同士の会話シーンが収録。

バトル要素であるパズル部分では、同じ色のパネルを縦横斜めと自由に繋げて消していくシンプルなもの。パネルを消していくことで、画面下にある色に付随した各ファントム(キャラクター)のゲージが溜まり、いっぱいになることで画面上に飛び出してくれるのだ。

ファントムは、画面上から迫ってくる敵に向かって自動で攻撃していき、もしも敵が画面下のラインを超えてしまうとゲームオーバーとなる。このように『パズクエ』は、パズルとタワーディフェンスを組み合わせたゲームとなっている。なお、パーティーはプレイヤー側でリーダー含めて3人選び、残りはフレンドから1人選び、計4人パーティーで進行していく。
 
 

▲ファントムの出現位置は、アイコンがあるすぐ上から出てくる。画面のように区切られているステージでは、臨機応変にファントムを入れ替えていくことも戦略のひとつだ。ちなみに、敵のいない場所で召喚されたファントムは、きちんと迂回して敵の後ろから攻撃してくれるなど、なかなか賢い一面もある。また、各ステージには制限時間が設けられているので注意しよう。

パネルを消していくことで、ファントムアイコンのさらに画面下にあるフィーバーゲージが溜まっていき、満タンになることでフィーバーモードを発動できる。フィーバーモード中は、縦横合計4個以上繋がっているパネルが自動的に消えて、連鎖数に応じて発動するリーダースキルも強力になっていく。もちろんフィーバーモード終了後には、スキル発動だけではなく、パネルを消した分、ファントムのゲージにも反映されて、一度に多くのファントムを召喚することができ、一発逆転を狙うことができる。
 
 
▲プレイヤーは、いかに縦横合計4個以上繋がっているパネルを作り出せることが出来るかがポイントになる。たとえば、斜めで2個消せるパネルを積極的に消していくことで、全体的にパネルを精査していくのも良いだろう。
 
 
▲ファントムの職業(武器)によって、敵に対する得意不得意が存在。ステージ開始前には、どういう敵が出現するかは事前に分かるため、敵のタイプに合わせてパーティーを編成していくことになる。


 
▲ちなみにファントムは、ステージクリアー後などでもらえるコインを使用することで、レベルを上げることができる。従来のパズルRPGにあるような、キャラクター同士の合成ではないところが特徴だ。ファントムは、プレミアム・ノーマルの2つのガチャを通して入手できる。


 

■「パズルだから”考える要素”が魅力!」…と言いたいところだが、そうではない


以上が『パズクエ』のゲーム概要。本当にシンプルなゲーム性・操作方法のため、このほか特筆すべきところは正直言って無い。一見して、敵に応じてファントムを入れ替えたり、パネルを消す順番を考慮したりと、「意外と頭を使う」「戦略的なことが求められる」などなど、パズル要素の魅力を押し出して語るべきところだとは思うし、むしろそうしていただいたほうが、効率的にステージも進められることだと思う。

ただ、個人的に本作を遊んでみたところ、もっと別のところに魅力を感じてしまった。それが、とにかく消すことだけを考える…ということ。もはやパズルゲームとしての戦略性の欠片もないが、本作は無我夢中にパネルを消していき、たくさんのファントムたちをわらわらと召喚させるだけでも十分に楽しいのだ。むしろ迫ってくる敵に対して、いちいち考えるよりも、少しでも早く多くのパネルを消して力押しするのもひとつのテクニックかもしれない(たぶん違う)。
 
 
▲ステージを進めていくと様々なギミックも登場。

個人的に筆者は、めちゃんこしぶといボス戦が最高に面白い。アニメーションも滑らかで、多彩な攻撃を繰り出してくるボスたちだが、次々とパネルを消して、わらわらと飛び出してくるファントムたちが攻撃していく様は、かなり、かなり、かなり気持ちがいい。これらをターン制限なく、「これでもか」と送り込めるのは『パズクエ』ならではの魅力である。
 
 
▲可愛く見えて手ごわいボス。だけど、強い敵ほど本当に燃える。

冒頭でも話した「本格」「爽快」「新感覚」などの謳い文句。「とりあえずキャッチコピーとして取り入れてみました」…という安易なものではなく、本作にはきちんと間違いなくそれらの要素が整っている。既視感たっぷりの『パズクエ』、一度遊んでみると「想像していたものと違う」と思ってもらえるだろう。キーワードは「四の五の言わずとにかく消す」。
 
 
(文:編集部 原孝則)


■関連サイト
 


 

※ゲーム画面は開発中の画面となる
© Wright Flyer Studios
グリー株式会社
http://www.gree.co.jp/

会社情報

会社名
グリー株式会社
設立
2004年12月
代表者
代表取締役会長兼社長 田中 良和
決算期
6月
直近業績
売上高613億900万円、営業利益59億8100万円、経常利益71億2300万円、最終利益46億3000万円(2024年6月期)
上場区分
東証プライム
証券コード
3632
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