【試遊レポート】『ポケモンフレンダ』は小さな子どもが人生で一番初めにポケモンに触れる接点になる傑作…タッチパネルによる操作性改善と没入感の向上は”正当な進化”、前作以上のポテンシャルを感じさせる作品に
タカラトミーアーツとマーベラス<7844>は、『ポケットモンスター』のキッズアミューズメントマシンの最新作『ポケモンフレンダ』を2024年7月11日(木)より順次稼動を開始する。初代から数えて今回で5代目、そしてメガヒット作品『ポケモンメザスタ』の後継機ということで、ポケモンファンだけでなく、ゲーム業界、アミューズメント業界、玩具業界など各所から注目を集めている。稼動開始に先立ち、試遊する機会があったのでレポートする。
『ポケモンフレンダ』は、自分で集めたポケモン3匹出してエリアに登場するポケモンとバトルを行い、「フレンダーズ」の一員となって探検をしてポケモンを捕まえ、ポケモンの情報が入った「フレンダピック」を集めていくゲームとなっている。この記事では、メインコンテンツであるバトルを紹介していきたい。
ポケモンとのバトルは、50インチの大画面モニター2枚にポケモンが縦横無尽に動き、大迫力のバトルを展開するなど非常に魅力的だ。このゲームでの一番の見どころといえるだろう。バトルは、選択したエリアを探検すると、ポケモンと遭遇して始まる。プレイヤーは、手持ちのポケモンの中から3匹を読み込ませてバトルに臨む。パネル上に設置されたスキャンフィールドにフレンダピックを置くだけで読み込んでくれる。
▲大画面でわざを繰り出すシーンは迫力満点。必見である。
▲フレンダピックをセットする。
▲ポケモンを3匹持っていない場合はレンタルすることができる。
バトルは、ターン制を採用しており、原則、3ターン以内に所定のダメージを与えてあいてポケモンを倒していく必要がある。攻撃方法には特徴があり、3匹のポケモンのなかから相性の良いポケモン1匹を選ぶ。鳴き声を上げてアピールしたり、視覚的に相性の良し悪しが表示されるため、どのポケモンを出すべきかすぐにわかるようになっている。ポケモンの選択はタッチパネルで選択できるため、より直感的に遊べるようになっている。
続いて、通常の攻撃はどうするかというと、数字の書かれたルーレットで威力が決まる。数字の大きいマス目になるほど、大きなダメージが与えられる。攻撃ルーレットはさほど速くは動かないため、ある程度は目押しもできるようになっている。目押しでいい数字が出ると嬉しいものである。
また、攻撃中にはボタンを連打するモードに入る。これはトレーナーとして、攻撃に入るポケモンを応援するという意味だ。制限時間内にゲージを満タンにするとダメージが大きくなる。突然始まるため、一瞬戸惑ってしまったが、多くの人は余裕で満タンにできるだろう。
相手の攻撃に耐えつつ、相手のポケモンを倒すと、100円を入れることでボールを決めるルーレットに突入する。モンスターボールとスーパーボール、ハイパーボール、マスターボールのいずれかを使えるが、ルーレットの回転が速く、大人でも目押しは難しい。半ば運次第だが、大変ハラハラドキドキするシーンである。マスターボールが当たったら、大人でも思わず声を上げてしまうかもしれない。
ポケモンの捕獲に成功するとフレンダピックが1枚配出される。複数捕まえた場合は選択することが可能だ。スーパートレジャーやトレジャーなどグレードの高いポケモンの場合は、モンスターボールで捕まえるのは厳しいかもしれない。ただ、捕まえるのに失敗した場合でも必ず1匹は手に入るようになっているという。
配出されるフレンダピックは、前作のタグからデザインが一新。よりおもちゃ感・モノ感が増している。★が多くなるほどグレードが上がり、かっこいい&かわいいポケモンがより大きく描かれている。ゲームアイテムとしてだけでなく、コレクションアイテムとしてもたいへん魅力的だ。
フレンダピックのグレードは以下のとおり。
★5(グレード5):スーパートレジャー
★4(グレード4):トレジャー
★3(グレード3)
★2(グレード2)
前作『ポケモンメザスタ』との比較では、キャラクターのグラフィックがより大きく描かれるようになり、そしてバトル演出の迫力も高まるなど進化が感じられたが、最も大きな変化は前作のツイン筐体を引き継ぎつつ、一部タッチパネル操作を導入したことだろう。ボタンやレバー操作に比べて画面に直接触れるため、より直感的な操作性が実現された印象だ。
初出時、メーカーは「一部」と銘打っていたが、実際に触ってみると、操作のかなりの部分をタッチパネルでできるようになっていた。探検するエリアや攻撃するポケモンの選択、各種ルーレットはもちろん、ゲーム開始時に名前や年齢などを登録する作業は従来に比べて圧倒的に楽だった。就学年齢未満の子どもが遊ぶ場合、親が初期登録作業を行うことになるだろうが、親の作業負担がだいぶ減るはずである。
さらに、タッチパネル操作ならではの要素もふんだんに取り入れた。タイミングを合わせてタッチするボール投げや、てのひらスワイプによるZワザ、マークを塗りつぶして相手の攻撃に耐えるアクション、ポケモンのなでなでなど、さながらトレーナーになったかのような気分になれる。
このほか、試遊では体験できなかったが、『ポケモンフレンダ』では、2人同時に遊ぶことで、2つの画面が1つに統合され、強力なポケモンが登場するバトルが稀に発生するそうだ。ツイン筐体の特徴を活かしたもので、2人で力を合わせて勝利して捕獲すると、2人とも同じポケモンのフレンダピックが入手できる。
親子や兄弟で一緒に遊んでもいいし、見知らぬ人同士でもいい。いずれの場合でも一つの目的のために力を合わせるというのは、アミューズメント施設という「場」にいるからこそ得られる特別な体験となるだろう。アミューズメント施設の運営側にとっても筐体の片方を遊ばせることがなくなるなど、ユーザーを含めた関係者全員がハッピーになる仕組みになっている。
最後に、ポケモンのキッズアミューズメント筐体は、ゲームやアニメのポケモンに触れたことのない小さな子どもが人生で一番初めに触れる接点になりえる存在だ。タッチパネル操作による操作性の改善や没入感の向上は、こうした筐体の位置づけに沿った、正しい進化のありようといえるのではないか。
前作『ポケモンメザスタ』はコロナ禍の最中に稼動を開始し、市場を席巻する大ヒット作品となり、関連企業の業績にも大きな影響を与えたのは記憶に新しい。外出機会やインバウンドの増加など外部環境が好転したいま、”正しい進化”を遂げた本作は、前作以上に人気を集める作品となる可能性が高いと感じている。7月11日(木)の稼動開始以降、ユーザーが本作をどう受け止め、どう評価するか注目である。
このほか、フレンダグッズも発売される予定だ。簡単に紹介しておこう。
▲「フレンダボックス」(1320円、税込)。フレンダピック22枚とトレーナーピック(プレイ記録を保存できるピック)1枚が収納可能。フレンダピックの名称が一覧でわかるようになっており、出したいポケモンがすぐに取り出せる。※内容物にフレンダピック、トレーナーピックは含まれません。
▲底部にトレーナーピックがセット可能でゲームで遊ぶときはそのまま読み込ませることができる。
▲「フレンダフォルダー」(858円、税込)。フレンダピックが収納できる出し入れ簡単なフォルダ。※内容物にフレンダピック、トレーナーピックは含まれません。
▲18枚のフレンダピックが持ち歩き可能だ。折りたたんでコンパクトに収納できる。
▲「フレンダデビューセット~ナカマときめろ!テラスタル!~」(580円、税込)。トレーナーピックとテラスタルできるフレンダピック3枚がセットになっている。トレーナーピックが200円と考えると、強力なフレンダピック3枚が380円で手に入る。かなりお得なセットなので始めるのであればおすすめのセットである。
▲『ポケモンメザスタ』で利用できるテラスタルオーブだが、『ポケモンフレンダ』でも利用可能だそうだ。「ながれほしタグ」や「メモリータグ」の利用可能になるという。詳細はこちらを確認してほしい。
■関連サイト
©2024 Pokémon. ©1995 -2024Nintendo/Creatures Inc./GAME FREAK inc.
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ポケットモンスター・ポケモン・Pokémonは任天堂・クリーチャーズ・ゲームフリークの登録商標です。
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会社情報
- 会社名
- 株式会社マーベラス
- 設立
- 1997年6月
- 代表者
- 代表取締役社長 執行役員 兼 デジタルコンテンツ事業本部長 佐藤 澄宣
- 決算期
- 3月
- 直近業績
- 売上高294億9300万円、営業利益24億1500万円、経常利益30億200万円、最終損益5億1700万円の赤字(2024年3月期)
- 上場区分
- 東証プライム
- 証券コード
- 7844
会社情報
- 会社名
- 株式会社タカラトミーアーツ
- 設立
- 1988年2月
- 代表者
- 代表取締役社長 近藤 歳久
- 決算期
- 3月