enish<3667>は、6月26日、2015年12月期第2四半期(1~6月)と通期の業績予想の下方修正を発表、2015年12月期通期は、売上高が従来予想の85億円から58億円と大きく減少し、営業損益は同3億円の黒字から10億5000万円の赤字、経常損益は同3億円の黒字から10億5000万円の赤字、当期純損益は同1億8000万円の黒字から同16億円の赤字へと大幅な赤字に転落する。
第2四半期業績予想の修正の要因は、大きく2つでネイティブアプリ『千年の巨神』の不振と、海外拠点の整理・縮小などに伴う特別損失の計上だ。第2四半期累計期間は、既存タイトル(ブラウザアプリ)はほぼ想定の範囲で推移したものの、5月にリニューアルを実施したネイティブアプリ『千年の巨神』の売上高が不振で期初予想を8割程度下回ったことから、売上高は前回予想を下回る見込みとなった。
利益面では、新規タイトルのリリース遅延などが見込まれる中、抜本的な構造改革をすみやかに実行するため、海外拠点の整理・縮小などに伴う特別損失を見込むとともに、通期においても赤字予想としたことから、第2四半期において繰延税金資産の取崩しに伴う法人税等調整額の計上が発生し、利益に関しても前回予想を下回る見込みとなった。
一方、通期の予想については、既存タイトル(ブラウザアプリ)については、従来予想通りに引き続き漸減傾向が継続する見通し。一方、ネイティブアプリは、『千年の巨神』の売上高を見込まないことによる減少に加え、新規タイトルについては、開発遅延、並びにマーケットでの競合状況、ゲームの機能面検証をより精緻に行うとともに、収益性の観点からもプロダクトポートフォリオの見直しを実施した。
その結果、夏にリリースを予定していたタイトルを秋以降に投入するとともに、従来予定の6タイトルから4タイトルに絞り込んで行うものとして想定した。この結果、通期売上高は前回予想を大幅に下回る予想となった。そうした売上高減少が大きい中、当期および来期の新規タイトルの開発コストの費用計上が発生することで、損益は大幅な赤字に転落する見通しとなった。
なお、今回の業績予想の修正という結果を真摯に受け止め、その経営責任を明確にするため、役員報酬の減額を実施することも併せて発表した。
1.役員報酬減額の内容
代表取締役社長:役員報酬月額の50%を減給
取締役(社外取締役を除く):役員報酬月額の50%から20%を減額
2.対象期間
2015年7月から当面の間
会社情報
- 会社名
- 株式会社enish
- 設立
- 2009年2月
- 代表者
- 代表取締役社長 安徳 孝平
- 決算期
- 12月
- 直近業績
- 売上高35億800万円、営業損益12億600万円の赤字、経常損益12億6500万円の赤字、最終損益13億7400万円の赤字(2023年12月期)
- 上場区分
- 東証スタンダード
- 証券コード
- 3667