セガサミーHD、2Q決算は今期2度目の下方修正…前年同期比では増益、最終黒字転換を達成 ゲーム関連事業は営業益が2.3倍に
セガサミーホールディングス<6460>は、11月2日、2016年3月期の第2四半期(4~9月)累計の連結業績の修正を発表、売上高は従来予想1560億円から1543億200万円(増減率1.1%減)、営業利益は同60億円から57億4400万円(同4.3%減)、経常利益は同65億円から58億6700万円(同9.7%減)、四半期純利益は同30億円から9億6400万円(同67.9%減)といずれも9月30日の修正予想(関連記事)から再度下方修正された。
特に修正幅が大きいのは四半期純利益だが、これは法人税等の負担が想定よりも増加した影響としている。
セグメント別の状況は以下の通り。
①遊技機事業…売上高569億6000万円(前年同期比7.3%減)、営業利益85億7000万円(同22.1%増)
パチスロ遊技機は、第2四半期において、史上最高のヒット機種を輩出した「北斗の拳」シリーズの最新作となる「パチスロ北斗の拳 強敵」や「パチスロ ベヨネッタ」などの販売を行い、7万台の販売となった(前年同期は9万3000台の販売)。
パチンコ遊技機は、オリジナルIP「獣王」シリーズの最新作「ぱちんこCR神獣王2」や「ぱちんこCRあしたのジョー」などの販売を行い、7万9000台の販売となった(前年同期は8万2000台の販売)。
②エンタテインメントコンテンツ事業…売上高906億1500万円(同0.2%減)、営業利益15億7500万円(同138.6%増)
エンタテインメントコンテンツ事業は、成長の中心と位置づけるデジタルゲーム分野において、サービス開始から3年を超えた『ファンタシースターオンライン2』をはじめ、『チェインクロニクル ~絆の新大陸~』『ぷよぷよ!!クエスト』などのスマートデバイス向け既存タイトルが堅調に推移していることに加えて、『オルタンシア・サーガ -蒼の騎士団-』『モンスターギア』『戦の海賊』などの新作タイトルが好調な滑り出しとなっており、タイトルラインアップが着実に拡大した。
一方、市場の競争激化に対応するため、タイトル投入時期の戦略的見直しを行なったことや、一部タイトルにおいて当初想定していた評価を受けることができなかったことから、第2四半期連結累計期間におけるデジタルゲーム分野は当初計画を下回って推移した。なお、デジタルゲーム分野における国内配信タイトル数(無料プレイ型)は2015年9月末時点で48本となった。
パッケージゲーム分野は、主力タイトルの販売がなかったため、販売本数は328万本と前年同期を下回ったものの、海外を中心に前期以前に発売したタイトルのリピート販売が好調に推移した。また、アミューズメント機器分野は、『StarHorse3 Season Ⅲ CHASE THE WIND』におけるCVTキットの販売や新作音楽ゲーム『CHUNITHM』の販売が好調に推移した。一方で、上期に販売予定であった『艦これアーケード』の発売時期を下期以降へ変更した。
アミューズメント施設分野は、既存のゲームセンター業態におけるプライズなどの運営強化により、国内既存店舗の売上高は前年同期比で102.2%と好調に推移した。映像・玩具分野は、シリーズ最高の興行収入を記録した劇場版「名探偵コナン 業火の向日葵」や「劇場版 弱虫ペダル」の配給収入が好調に推移。玩具は「アンパンマン」シリーズや「ジュエルポッド」シリーズなど定番商品を中心に販売した。
なお、営業利益が大幅に拡大したのは主に研究開発費が減少した影響によるもの。
③リゾート事業…は74億4100万円(同10.9%増)、営業損益12億1800万円の赤字(前年同期14億1000万円の赤字)
統合型リゾート分野への参入に向けた先行投資を進めているリゾート事業は、屋内型テーマパーク「東京ジョイポリス」で人気漫画「進撃の巨人」とのコラボレーションを実施し、施設稼働は堅調に推移した。また、中国の青島にて「青島ジョイポリス」を開業。大自然超体感ミュージアム「オービィ横浜」は、新プログラム「海がめロキシーの冒険」や夏休みイベントを実施したものの、施設稼働は低調に推移した。
ホテルやゴルフ場、国際会議場等の機能を有する国内有数のリゾート「フェニックス・シーガイア・リゾート」には、中核施設の「シェラトン・グランデ・オーシャンリゾート」が、世界中で展開するシェラトンホテルの中でも、特に優れたホテルに与えられる称号「シェラトングランド」に選定され、また同リゾートが、ワールドカップに出場したラグビー日本代表の合宿地として長期間利用されるなど、話題の多いシーズンとなった。
■通期予想は据え置き
なお、2016年3月期連結業績予想は、従来予想を据え置いており、売上高は4200億円(前期比14.5%増)、営業利益250億円(同42.9%増)、経常利益250億円(同48.1%増)、当期純利益190億円(前期112億5800万円の赤字)を見込んでいる。
会社情報
- 会社名
- セガサミーホールディングス株式会社
- 設立
- 2004年10月
- 代表者
- 代表取締役会長 里見 治/代表取締役社長 グループCEO 里見 治紀
- 決算期
- 3月
- 直近業績
- 売上高4678億9600万円、営業利益568億3600万円、経常利益597億7800万円、最終利益330億5500万円(2024年3月期)
- 上場区分
- 東証プライム
- 証券コード
- 6460