2016年11月17日(木)~20日(日)の期間、韓国釜山広域市のBEXCO において開催された、韓国最大のゲームショウ「G-STAR2016」。本稿では、モバイル向け3Dアクションパズルゲーム『After the End』のプレイアブルレポートと、開発者インタビューをお届けしていく。
■視点を動かし道を切り開く
韓国で2017年第一四半期に配信開始予定の『After the End』は、NEOPLEが開発を手掛ける3Dアクションパズルゲーム。立体的な空間の中で、道探しや地形移動などをモチーフにした多様なパズルを解き進めながら、足りない何かを探し求めている2体のキャラクターを操作していく。シンプルながらも、美しいアートや叙情的なサウンド、深みのある演出などが特徴となっている。
■『After the End』を実際にプレイ
『After the End』は、小規模チームにより開発されたインディーゲームである。
操作も非常にシンプルで、移動と視点切り替えのみを使ってステージ内の仕掛けや、隠されたルートを開拓し、奥へと進んでいくことが目的となる。
▲オープニングムービーからシームレスに操作パートに入る際の演出が秀逸。グラフィックのクオリティが高く、筆者も「このままプレイできるの!?」と驚いたほど。
▲窪みの中に隠されたボタンを押すことで先へと進める仕掛けが稼働したり、視点を動かすことで陰に隠されたルートを見つけることができる。
また、今回のプレイアブルでは、1体目のキャラを特定のポイントまで導くと、2体目のキャラに切り替わるという特徴も見られた。一方のキャラで仕掛けを作動させることで、お互いに助け合いながら進んでいくことがポイントとなりそうだ。
■インディー精神を持って新たなアプローチでチャレンジ
▲NEOPLE チームリーダーのパク・ジェウン氏。
ここからは、NEOPLE チームリーダーのパク・ジェウン氏への、メディア向け合同インタビューの内容をお届け。
まず始めに、一風変わったシステムの由来について問われたパク氏は「基準を設けず、なんでもやってみよう」というモットーのもと、本作を通じてユーザーが遊び場を得たような感覚を受けられるよう開発に取り組んできたと語る。実装にこそ至らなかったが、照度が低くなる夜になると、別の道を探せる仕掛けなど、大衆的な要素とユニークな部分の中間線を探し、現在の形にこぎつけたとのこと。
キャラの転換については、ユーザー(息子)が、父の過去の幼い姿を想像しながら進めていくという意図があり、「時間」という概念を上手く表現したかったのだという。
なお、本作は昨年(2015年)の10月より開発を開始し、現在もプログラマー、モデラー、コンセプトアーティスト、ファシリテーターなど計6名のメンバーで進めているとの内部体制を明かした。またパク氏は、有料形態で配信される本作では、収益について多くの期待することは難しいとしたうえで、新しい試みと経験、高いゲーム性を持つ良いゲームの開発を第一にしたいと心境を語った。
そのほか、移動速度をあえて遅めに設定するなど、ゲームのテンポ感を遅らせることで操作面に配慮するといった趣向が凝らされているとのこと。
最後にパク氏は、自身の考える「インディー」の定義について、「資本や外部から独立し、自分が作りたいゲームを作ることだと考えている」とコメント。今回は、カメラを利用して、ゲームの中の世界と現実世界が連動している感じを作り出すべく、様々な挑戦を行ったとコンセプトを語り、インタビューの締めとした。
会社情報
- 会社名
- 株式会社ネクソン
- 設立
- 2002年12月
- 代表者
- 代表取締役社長 イ・ジョンホン(李 政憲)/代表取締役CFO 植村 士朗
- 決算期
- 12月
- 直近業績
- 売上収益4233億5600万円、営業利益1347億4500万円、最終利益706億0900万円(2023年12月期)
- 上場区分
- 東証プライム
- 証券コード
- 3659