エディア<3935>は、7月13日、東京都内で2018年2月期の第1四半期(3~5月)決算(非連結)の決算説明会を開催した。同日に発表した第1四半期決算は、売上高1億9300万円(前年同期比54.7%減)、営業損益8500万円の赤字(前年同期2500万円の黒字)、経常損益8500万円の赤字(同1200万円の黒字)、最終損益8600万円の赤字(同1000万円の黒字)と大幅な減収・赤字計上に終わった。
説明会では、同社の原尾正紀社長 CEOが決算の概要と今後の方針についての説明を行った。今回はその内容をまとめてみた。
■ゲームサービスとライフサポートサービスともに減収に
まずは業績を四半期推移(QonQ)で見てみると、売上高は前四半期比33.2%減となったほか、営業損益は900万円の赤字から8500万円の赤字、経常損益は1100万円の赤字から8500万円の赤字、最終損益は1300万円の赤字から8600万円の赤字と、それぞれ赤字幅が拡大した。
売上高はゲームサービス事業、ライフサポートサービス事業ともに減少した。ゲームサービス事業は前期に不採算タイトルのサービスを終了したことによる売上高の減少が大きく影響し、前年同期比で見ると、1億9500万円の減収となっている。一方、ライフサポートサービス事業は、通信キャリア向け情報サービスの売り上げの減少が要因となっている。
一方、営業利益の推移は、減収の影響に加え、新作の開発費用など先行投資負担が響き赤字幅が大きく膨らんだ。「上期は下期に向けた投資の期間」(原尾社長)としていた。
販管費の推移を見ても人件費が前四半期比で1100万円増加している。ただし費用全体については、広告宣伝費を大きく抑制したことなどにより前四半期比で1200万円の減少となっている。
■『MAPLUS++(※仮称)』を発表を発表…位置ゲーに進出へ
続いて各サービスごとの状況を見てみると、ゲームサービス事業の既存タイトルは『蒼の彼方のフォーリズム - ETERNAL SKY -』の大型アップデートを3月から4月にかけて実施したほか、『ヴィーナス†ブレイド』のmobcastプラットフォームでの配信を開始した。
また、期中に位置情報×ゲームの新サービスとして『MAPLUS++(※仮称)』を発表した。本作は同社が「長い間培ってきた位置情報とゲーム技術を融合した」(同)タイトルとなり、「らき☆スタ」や「けいおん!」などで知られる堀口悠紀子氏がキャラクター原案を担当している。
一方、ライフサポートサービス事業は、「MAPLUS+ 声優ナビ」に新規コンテンツを追加したほか、占いポータルサービス「UraPi(ウラピ)」のiOS版を配信開始した。さらに「Yahoo!カーナビ きせかえボイス」への技術協力を行うなど、他社とのアライアンス案件にも注力した。
■通期予想は据え置き 上期は下期に向けた投資が先行
なお、2018年2月期通期の業績予想については、売上高15億円(前期比10.0%増)、営業利益5500万円(同2.0%増)、経常利益4600万円(同19.1%増)、当期純利益4000万円(前期は3200万円の赤字)と従来予想を据え置いている。もともと今期は下期偏重型の予算配分で、「上期は開発・投資の時期になる」(同)としていたが、その方針に変わりはないようだ。
(編集部:柴田正之)
会社情報
- 会社名
- 株式会社エディア
- 設立
- 1999年4月
- 代表者
- 代表取締役社長 賀島 義成
- 決算期
- 2月
- 直近業績
- 売上高32億7700万円、営業利益1億6100万円、経常利益1億5800万円、最終利益1億5000万円(2024年2月期)
- 上場区分
- 東証スタンダード
- 証券コード
- 3935