アエリア<3758>は、2015年に買収したリベル・エンタテインメントの『A3!』の大ヒットにより、アエリアグループの業績も飛躍的に拡大した。今年に入って再び企業買収(M&A)の動きを活発化させているので、今回、2015年以降の同社のM&Aの動きを改めてまとめてみたい。
2015年以降、10社(買収企業の子会社を含まず)の買収を行ったが、そのうち7社がゲーム関連企業、1社が不動産、1社が民泊、1社が電子書籍という分布であった。ゲーム関連については、女性向けだけでなく、モバイルMMOやVR、海外向けスロットゲームなど幅広く、様々な特徴を持つ企業が対象となっている。
アエリアの四半期売上高・営業利益の推移は以下のとおり。『A3!』の大ヒットで、アエリアの業績が一変したことが見て取れる。
→アエリア、17年12月期の業績予想を再度の上方修正 営業益予想を17億円→35億円に 『A3!』が想定以上に急拡大しているため
買収した企業は以下のとおり。企業については買収発表時の紹介をそのまま掲載した。
・エイタロウソフト(ゲーム)
ソーシャルゲームアプリの企画・制作、開発及び配信をしており、スマートフォン向けゲーム「タイムボカン24 ボカンメカバトル!」を配信開始した。また、同社は国内初のアプリによる3Dエンジンの開発に成功しており、最先端の技術を駆使した3Dアバターシステムの提供や、携帯電話において4人同時に参加可能なフル3Dオンラインの実現といった、常に新しい技術の研究開発にも力を注いでいる。
→アエリア、エイタロウソフトを買収…両社の強みを活かしたゲームの共同開発や効率的なサービス運営で協業、海外への共同展開も視野に
・サクラゲート(ゲーム)
オンラインゲーミングプラットフォームに PC 及びモバイル向けゲームコンテンツの提供を行っており、「エヴァンゲリオン スロット」などを主に欧州市場に向けて展開。また、世界最大級のライブポーカーブランド「PokerStars」と、日本国内におけるPR契約を行ない、カジノ開設に備え、ポーカーのブランディング活動を行なっている。
・Impression(不動産)
投資用不動産の販売を主体として、投資用マンション開発や住居用不動産販売、リノベーション事業などを幅広く展開しているとのこと。
→アエリア、PC・モバイルゲーム開発のサクラゲートを8月24日付で買収 不動産事業のImpressionも
・TWIST(民泊)
民泊運営代行サービスを展開している。主に民泊専門の宿泊サイトであるAirbnbへの運用代行サービスを行っており、東京都を中心として高収入物件を専門に、プロのデザイナーによる内装デザインから 24 時間他言語対応サポート、物件の清掃に至るまで完全代行サービスを提供している。また、アジア最大のグローバルオンライン宿泊予約サイト Agoda でも民泊掲載を開始し、集客力を高めている。
→アエリア、民泊運営代行サービスを展開するTWISTを買収
・グッドビジョン(ゲーム)
ソーシャルゲームの企画・開発、運用を行い、開発実績として講談社と共同開発タイトル「Hot-Dog PALACE」などがある。多数の受託で実績もあり、バーチャルリアリティー(VR)事業にも投資している。さらに松本零士氏の著作物を扱うオッヂピクチャーズと、松本零士氏の新旧コンテンツを利用したVRゲームまたはスマートフォン向けゲームの開発・販売展開を行うことで昨年より合意している。
→アエリア、モバイルゲーム開発会社グッドビジョンを買収…コンテンツの開発と運用を共同で展開
・アリスマティック(ゲーム)
日本を中心に世界各国で女性向け恋愛シミュレーションゲームを展開しており、「王子さまとイケない契約結婚」や「旦那さまが7人いる!?」等の人気タイトルがあるだけでなく、「アリスマイル」という多プラットフォーム同時展開が可能なシミュレーションゲームエンジンを提供している。
→アエリア、女性向け恋愛SLGを提供するアリスマティックを買収 女性向けコンテンツの共同開発や効率的な運営でグループの事業基盤を強化
・GESI(ゲーム)
ネクソンの元モバイル事業部長として活躍した経験を持ち、PCオンラインゲームとスマートフォンゲームの日本での運営ローカライズについて、豊富な経験と知見を有する金奉石氏が今年10月に設立したゲーム会社だ。「Tales of Deonia」や「LongLongLong」などの開発実績を持つ韓国A2X GAMESが現在開発中の新規タイトルについてライセンス契約を締結しており、2016年春に日本国内で配信開始となる予定。
→アエリア、オンラインゲーム運営会社GESIを買収…A2X GAMESの新作の独占配信権を保有、オンラインコンテンツ事業を強化
・アスガルド(ゲーム)
「honeybee」などの人気ブランドを有しており、「starry★sky」や「DYNAMIC CHORD」など女性向けのドラマCDやボイスCD、PCソフトの製造販売、及びコンシューマゲームソフトの製造販売、スタジオ収録事業を手掛け、主に女性ユーザーをターゲットにしたコンテンツ関連市場で強みを持っている。また、現在は、スマートフォン向けゲームの開発などの事業展開に注力している。
→アエリア、女性向けコンテンツを手掛けるアスガルドを10月26日付で完全子会社化へ
・リベル・エンタテインメント(ゲーム)
ソーシャルゲームとコンシューマーゲームの受託開発を行っている。スクウェア・エニックスで配信中のスマートフォン向けタイトル『乖離性ミリオンアーサー』の開発協力を行っているほか、新たに恋愛リズムアドベンチャー『アイ★チュウ』のパブリッシング事業に参入することを明らかにしており、各所で注目を集めた。
→アエリア、リベルエンタテインメントを買収…スマホゲーム事業を強化 リベルは『乖離性ミリオンアーサー』に開発協力、自社タイトル『アイ★チュウ』も提供予定
・インフォトップキャピタル(電子書籍)
インフォトップの株式保有を目的する会社として、2015年2月18日に設立された。インフォトップは、オンライン電子出版に特化したアフィリエイト事業を展開しており、 2014年7月期は、売上高19億9100万円、営業利益5億0400万円、経常利益5億3200万円と業績は好調に推移しているという。
→アエリア、インフォトップキャピタルを株式交換で買収…オンライン電子出版に特化したアフィリエイト事業を展開するインフォトップを傘下に
2015年以降、10社(買収企業の子会社を含まず)の買収を行ったが、そのうち7社がゲーム関連企業、1社が不動産、1社が民泊、1社が電子書籍という分布であった。ゲーム関連については、女性向けだけでなく、モバイルMMOやVR、海外向けスロットゲームなど幅広く、様々な特徴を持つ企業が対象となっている。
アエリアの四半期売上高・営業利益の推移は以下のとおり。『A3!』の大ヒットで、アエリアの業績が一変したことが見て取れる。
→アエリア、17年12月期の業績予想を再度の上方修正 営業益予想を17億円→35億円に 『A3!』が想定以上に急拡大しているため
買収した企業は以下のとおり。企業については買収発表時の紹介をそのまま掲載した。
■2017年8月31日
・エイタロウソフト(ゲーム)
ソーシャルゲームアプリの企画・制作、開発及び配信をしており、スマートフォン向けゲーム「タイムボカン24 ボカンメカバトル!」を配信開始した。また、同社は国内初のアプリによる3Dエンジンの開発に成功しており、最先端の技術を駆使した3Dアバターシステムの提供や、携帯電話において4人同時に参加可能なフル3Dオンラインの実現といった、常に新しい技術の研究開発にも力を注いでいる。
→アエリア、エイタロウソフトを買収…両社の強みを活かしたゲームの共同開発や効率的なサービス運営で協業、海外への共同展開も視野に
■2017年8月24日
・サクラゲート(ゲーム)
オンラインゲーミングプラットフォームに PC 及びモバイル向けゲームコンテンツの提供を行っており、「エヴァンゲリオン スロット」などを主に欧州市場に向けて展開。また、世界最大級のライブポーカーブランド「PokerStars」と、日本国内におけるPR契約を行ない、カジノ開設に備え、ポーカーのブランディング活動を行なっている。
・Impression(不動産)
投資用不動産の販売を主体として、投資用マンション開発や住居用不動産販売、リノベーション事業などを幅広く展開しているとのこと。
→アエリア、PC・モバイルゲーム開発のサクラゲートを8月24日付で買収 不動産事業のImpressionも
■2017年7月18日
・TWIST(民泊)
民泊運営代行サービスを展開している。主に民泊専門の宿泊サイトであるAirbnbへの運用代行サービスを行っており、東京都を中心として高収入物件を専門に、プロのデザイナーによる内装デザインから 24 時間他言語対応サポート、物件の清掃に至るまで完全代行サービスを提供している。また、アジア最大のグローバルオンライン宿泊予約サイト Agoda でも民泊掲載を開始し、集客力を高めている。
→アエリア、民泊運営代行サービスを展開するTWISTを買収
■2017年7月12日
・グッドビジョン(ゲーム)
ソーシャルゲームの企画・開発、運用を行い、開発実績として講談社と共同開発タイトル「Hot-Dog PALACE」などがある。多数の受託で実績もあり、バーチャルリアリティー(VR)事業にも投資している。さらに松本零士氏の著作物を扱うオッヂピクチャーズと、松本零士氏の新旧コンテンツを利用したVRゲームまたはスマートフォン向けゲームの開発・販売展開を行うことで昨年より合意している。
→アエリア、モバイルゲーム開発会社グッドビジョンを買収…コンテンツの開発と運用を共同で展開
■2017年6月5日
・アリスマティック(ゲーム)
日本を中心に世界各国で女性向け恋愛シミュレーションゲームを展開しており、「王子さまとイケない契約結婚」や「旦那さまが7人いる!?」等の人気タイトルがあるだけでなく、「アリスマイル」という多プラットフォーム同時展開が可能なシミュレーションゲームエンジンを提供している。
→アエリア、女性向け恋愛SLGを提供するアリスマティックを買収 女性向けコンテンツの共同開発や効率的な運営でグループの事業基盤を強化
■2016年12月18日
・GESI(ゲーム)
ネクソンの元モバイル事業部長として活躍した経験を持ち、PCオンラインゲームとスマートフォンゲームの日本での運営ローカライズについて、豊富な経験と知見を有する金奉石氏が今年10月に設立したゲーム会社だ。「Tales of Deonia」や「LongLongLong」などの開発実績を持つ韓国A2X GAMESが現在開発中の新規タイトルについてライセンス契約を締結しており、2016年春に日本国内で配信開始となる予定。
→アエリア、オンラインゲーム運営会社GESIを買収…A2X GAMESの新作の独占配信権を保有、オンラインコンテンツ事業を強化
■2015年10月26日
・アスガルド(ゲーム)
「honeybee」などの人気ブランドを有しており、「starry★sky」や「DYNAMIC CHORD」など女性向けのドラマCDやボイスCD、PCソフトの製造販売、及びコンシューマゲームソフトの製造販売、スタジオ収録事業を手掛け、主に女性ユーザーをターゲットにしたコンテンツ関連市場で強みを持っている。また、現在は、スマートフォン向けゲームの開発などの事業展開に注力している。
→アエリア、女性向けコンテンツを手掛けるアスガルドを10月26日付で完全子会社化へ
■2015年6月1日
・リベル・エンタテインメント(ゲーム)
ソーシャルゲームとコンシューマーゲームの受託開発を行っている。スクウェア・エニックスで配信中のスマートフォン向けタイトル『乖離性ミリオンアーサー』の開発協力を行っているほか、新たに恋愛リズムアドベンチャー『アイ★チュウ』のパブリッシング事業に参入することを明らかにしており、各所で注目を集めた。
→アエリア、リベルエンタテインメントを買収…スマホゲーム事業を強化 リベルは『乖離性ミリオンアーサー』に開発協力、自社タイトル『アイ★チュウ』も提供予定
■2015年4月24日
・インフォトップキャピタル(電子書籍)
インフォトップの株式保有を目的する会社として、2015年2月18日に設立された。インフォトップは、オンライン電子出版に特化したアフィリエイト事業を展開しており、 2014年7月期は、売上高19億9100万円、営業利益5億0400万円、経常利益5億3200万円と業績は好調に推移しているという。
→アエリア、インフォトップキャピタルを株式交換で買収…オンライン電子出版に特化したアフィリエイト事業を展開するインフォトップを傘下に
会社情報
- 会社名
- 株式会社アエリア
- 設立
- 2002年10月
- 代表者
- 代表取締役会長 長嶋 貴之/代表取締役社長 小林 祐介
- 決算期
- 12月
- 直近業績
- 売上高226億7100万円、営業利益4億7300万円、経常利益7億5200万円、最終利益4億8000万円(2023年12月期)
- 上場区分
- 東証スタンダード
- 証券コード
- 3758