カプコン、2Qは営業益2.9倍と大幅増益を達成 『ウルトラストリートファイターII』がスマッシュヒット IPライセンス収入も利益向上に寄与

カプコン<9697>は、11月6日、2018年3月期の第2四半期累計(4~9月)の連結決算を発表、売上高337億2900万円(前年同期比17.6%増)、営業利益50億100万円(同2.9倍)、経常利益50億1600万円(同9.7倍)、四半期純利益34億8100万円(同8.5倍)となった。
 

モバイルコンテンツ部門見直しの一環として、完全子会社カプコン・モバイルを吸収合併するなど、開発と運営の一体化によるマネジメント体制の強化に取り組んだことや、収益の改善を図るため、売上原価の低減や販売費および一般管理費の抑制など、経費の圧縮に努めたことで利益率が改善した。なお、IP(知的財産)を活用したライセンス収入も利益面で貢献している。

主なセグメントごとの状況は以下の通り。

①デジタルコンテンツ事業…売上高201億3800万円(前年同期比23.0%増)、営業利益38億3000万円(同3.4倍)
Nintendo Switch向け『モンスターハンターダブルクロス』が堅調に推移するとともに、今年9月に欧米をターゲットにした『マーベル VS. カプコン:インフィニット』(PS4、Xbox One、パソコン用)を発売した。また、『ウルトラストリートファイターII』(Nintendo Switch用)がスマッシュヒットを放ったことに加え、前期発売の『モンスターハンターダブルクロス』(ニンテンドー3DSシリーズ用)などのリピート販売も収益向上に寄与した。

オンラインゲームは、配信10周年を記念して大型アップデートを行った『モンスターハンター フロンティアZ』が根強い人気に支えられ底堅く展開したほか、モバイルコンテンツで『モンスターハンター エクスプロア』が安定した人気を持続するとともに、IPを用いたライセンス収入が利益向上に寄与した。
 
  前第2四半期 当第2四半期 増減率
売上高 16,373 20,138 23.0%
営業利益 1,099 3,830 248.4%
営業利益率 6.7% 19.0% -

②アミューズメント施設事業…売上高51億7900万円(同7.7%増)、営業利益6億3400万円(同32.7%増)
ライフスタイルが多様化する中、「安・近・短」の身近な娯楽施設として回復基調のもと、顧客ニーズに対応したゲーム機の設置や各種イベントの開催、サービスデーの実施など、ユーザー志向に立った施設展開により、親子連れなど新規顧客の取り込みやリピーターの確保に取り組むとともに、店舗
運営コストの削減等による収益展開を図った。新規出店で2店舗をオープンし、1店舗を閉鎖したため、施設数は37店舗となった。
 
  前第2四半期 当第2四半期 増減率
売上高 4,810 5,179 7.7%
営業利益 478 634 32.7%
営業利益率 9.9% 12.2% -

③アミューズメント機器事業…売上高73億3000万円(同12.3%増)、営業利益19億2500万円(同16.6%増)
パチスロ機部門は、近年の型式試験方法の変更が大きく響き、新規投入の「バイオハザード リベレーションズ」は軟調に推移したものの、原価率の低減により一定の利益を確保した。業務用機器部門は、メダルゲーム「モンスターハンター メダルハンティングG」が安定した人気に支えられ、計画どおり展開した。
 
  前第1四半期 当第1四半期 増減率
売上高 6,530 7,330 12.3%
営業利益 1,651 1,925 16.6%
営業利益率 25.3% 26.3% -

なお、2018年3月期通期の連結業績予想は、従来予想から変更なく、売上高930億円(前期比6.7%増)、営業利益145億円(同6.2%増)、経常利益140億円(同11.2%増)、当期純利益95億円(同7.0%増)の見込み。
 

 
株式会社カプコン
http://www.capcom.co.jp/

会社情報

会社名
株式会社カプコン
設立
1983年6月
代表者
代表取締役会長 最高経営責任者(CEO) 辻本 憲三/代表取締役社長 最高執行責任者(COO) 辻本 春弘/代表取締役 副社長執行役員 兼 最高人事責任者(CHO) 宮崎 智史
決算期
3月
直近業績
売上高1524億1000万円、営業利益570億8100万円、経常利益594億2200万円、最終利益433億7400万円(2024年3月期)
上場区分
東証プライム
証券コード
9697
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