ドリコム<3793>は、この日(10月31日)、第2四半期累計(4~9月)の連結業績を発表し、売上高は前年同期比10.3%減の55億6000万円、営業損益は5億7800万円の赤字(同1億6700万円の黒字)、経常損益は8億2400万円の赤字(同5900万円の黒字)、最終損益は6億5500万円の赤字(同3600万円の黒字)となり、減収・赤字転落となった。
同社では、売上高については、2014年5月にリリースされたIPゲームアプリが好調な推移を維持したほか、6月にリリースされた新作IPゲームアプリも本格的に収益寄与したものの、オリジナルのブラウザゲームやゲームアプリの売上が低下し、全体で減収となった。利益面については、前年度比では運用タイトルの増加とそれに伴う運用費用の増加、さらにブラウザゲームプラットフォーム「enza」への先行投資が負担となり、赤字になったとのこと。
①エンターテインメントサービス
セグメント売上高は51億1600万(同10%減)、セグメント損益は4億8200万円の赤字(同3億3400万の黒字)と減収・赤字転落だった。
他社IPゲームについては、2014年5月にリリースされたIPゲームアプリ(トレクル)が好調な推移を維持したほか、6月にリリースした新作IPゲームアプリも本格的に収益寄与した。2016年11月以降にリリースしたIPゲームアプリでは、既存ユーザーとのエンゲージメントを高めるリアルイベントの実施を軸とし、売上拡大策に注力したという。
オリジナルゲームについては、既存ユーザーの満足度維持・向上に焦点を当てたイベント施策に注力し売上水準を維持した。また、ネイティブ、旧ブラウザゲームの運用による売上とあわせて、4月よりサービスを提供している新ブラウザゲームサービス「enza」に関連する売上も計上した。
なお、配信元である『ダービースタリオン マスターズ』及び『みんゴル』(アジア版)を除く運用中のIPゲームアプリの売上高は、配信会社からの一定の比率に応じた売上分配を得るかたちで、売上への影響は相対的に小さいものの、支払手数料が無いため利益に与える影響が大きくなるという。
利益面についてはすでに触れたように、売上の減少に加えて、ブラウザゲームプラットフォーム「enza」への先行投資が影響した。
②広告メディアサービス
セグメント売上高は4億4300万円(同12%減)、セグメント損益は9600万円の赤字(同1億6700万円の赤字)だった。広告代理業務のほか、次世代の主力事業創出を目的とした取り組みの一環である『DRIP(Drecom Invention Project)』のもと、当社の有するインターネットサービスの知見を活かした新規サービスを試験的に立ち上げ、事業化に向けた試行を重ねたという。主要サービスの多くが事業開発段階にあるとのこと。
■2019年3月通期の見通しは非開示
2019年3月通機の見通しは非開示。第3四半期の累計(4~12月)のみ発表しており、売上高80億円(前期比20.7%減)、営業損益8億円の赤字(前年同期3億4100万円の黒字)、経常損益11億円の赤字(同1億9300万円の黒字)、最終損益10億円の赤字(同7500万円の黒字)を見込む。
会社情報
- 会社名
- 株式会社ドリコム
- 設立
- 2001年11月
- 代表者
- 代表取締役社長 内藤 裕紀
- 決算期
- 3月
- 直近業績
- 売上高97億7900万円、営業利益9億300万円、経常利益7億9300万円、最終利益1億400万円(2024年3月期)
- 上場区分
- 東証グロース
- 証券コード
- 3793