DeNA、次世代タクシー配車アプリ「MOV」でAI受給予測による「お客様探索ナビ」の商用化開始 AIでタクシーの収益性向上と人手不足解消へ
ディー・エヌ・エー(DeNA)<2432>は、12月10日、次世代タクシー配車アプリ「MOV(モブ)」において、AIを活用してタクシーの需要供給予測を行い、乗務員に対して経路をナビゲーションする「お客様探索ナビ」の商用化を開始した。
「お客様探索ナビ」は運⾏中のタクシー⾞両から収集するプローブデータ(⾃動⾞が⾛⾏した位置や⾞速などの情報を⽤いて⽣成された道路交通情報)を解析し、カーナビゲーションのように乗務員をリアルタイムかつ個別に利用客が待つ通りまで誘導する。
タクシーの乗務員は目的地を入力することなく、この「お客様探索ナビ」に従って走行することで、効率的に利用客を探すことができる。また、利用客はよりスピーディに街中でタクシーを捕まえることができる。
最大の特徴は需要と供給を予測し“ナビゲーション”という、乗務員が普段使い慣れているUIに落とし込んだ点。
単にエリアの需要予測をするだけではなく、他のタクシーの供給量も加味しながら道路レベルで最適な経路を推薦することで、新人乗務員でも使いやすいシステムにしている。
商用化にあたり、2018年11月から5回の実証実験を行い実用性の検証をおこなってきた。サービスを実際に使用した乗務員からは、「実際に営業収入が上がり心強かった。実験後もナビに頼りたくなる」「提示ルートに納得感があり、収益性の高い典型的な営業ルートを再現できている」など、新人・ベテラン共に好評を得ている。
今回のサービス対象エリアは、神奈川県横浜市中区・西区・南区・神奈川区・保土ヶ谷区の5区で、今後データが集積し実用性が確立された地域などにも展開していく予定。
「お客様探索ナビ」により、乗務員は道に慣れない新人でもすぐに収益を上げることが期待され、歩合制でも安心して就労することができる。
また、人手不足が喫緊の課題でもあるタクシー事業者としても、「お客様探索ナビ」が収益性の向上をサポートすることで歩合制に対する不安を解消し、乗務員の新規採用への寄与が期待される。
「MOV」は、単なるタクシー配車アプリだけではなく、ハードウェアを含めたタクシーの総合的なスマート化・IoT化を実現することを計画し、「お客様探索ナビ」でタクシー事業者の収益性向上と、人手不足解消を目指す。
※本サービスは「AI探客ナビ(仮称)」としていたもので、名称を「お客様探索ナビ」に正式決定した。
会社情報
- 会社名
- 株式会社ディー・エヌ・エー(DeNA)
- 設立
- 1999年3月
- 代表者
- 代表取締役会長 南場 智子/代表取締役社長兼CEO 岡村 信悟
- 決算期
- 3月
- 直近業績
- 売上収益1367億3300万円、営業損益282億7000万円の赤字、税引前損益281億3000万円の赤字、最終損益286億8200万円の赤字(2024年3月期)
- 上場区分
- 東証プライム
- 証券コード
- 2432