2020年も7月に入ったが、主要モバイルゲーム企業の2020年1~3月期の決算を振り返ってみたい。今回は、新型コロナウイルス感染症の拡大とそれに伴う緊急事態宣言の発令による影響で、多くの企業の決算発表スケジュールが後ろ倒しとなった。特にガンホー<3765>の発表日が6月24日と当初の予定である5月14日から1ヶ月以上延期されたため、この決算まとめ記事も例年と比べて掲載時期が大きくずれている。
今回も前回に続き、テーマごとに少し切り分けた形とし、今回は1~3月期の決算シーズンの主要モバイルゲーム企業の決算の概略をまとめてみたい。
なお、既に2~4月決算企業がガンホーよりも先に決算発表を行っているが、これまでの記事とデータの連続性も踏まえ、gumi<3903>とエイチーム<3662>、そして今回から新たに取り上げるブシロード<7803>の決算は11~1月の数字を使用している。また、これまでと同様にネクソン<3659>はモバイル事業の売上高も掲載し、サイバーエージェント<4751>(表中はCA)は、ゲーム事業の数字のみを取り上げている。
20年1~3月期は、新型コロナウイルス感染症の拡大の影響を各社が業績面でも受け始めたタイミングに当たる、ただし緊急事態宣言の発令はもう少し後のタイミングとなり、本格的なリモートワークへの移行などは次の四半期に大きく影響が出ることになるだろう。
特に影響が大きいのは、イベントなどの開催中止などが発生したいわゆるリアルイベント系や、非ゲームのリアル系事業を抱えている企業で、アミューズメント系のビジネスも手掛ける大手ゲーム企業はこの四半期、そして次の4~6月期で大きな影響を受ける見通しだ。
一方、このタイミングは、ゲーム企業にとっては巣ごもりニーズの獲得という恩恵の部分も受けており、エクササイズゲーム『Fit Boxing』を手掛けるイマジニア<4644>は、スマホゲーム『メダロットS』のヒットも相まって大きく業績を伸ばしている。
この四半期決算では、33社中の18社が増収、15社減収とやや増収の企業が多かった。セガサミーHD<6460>やコナミHD<9766>などアミューズメント系ビジネスを抱える企業などが苦戦している一方、「鬼滅の刃」などIPコラボや運営改善で主力の『モンスターストライク』が復調したミクシィ<2121>が大幅な増収増益となるなど、ゲーム関連企業トータルでは、必ずしも逆風の事業環境ではなかったと見ることができそうだ。
なお、33社を売上高と営業利益の増減別に分けると、以下のようになる(並びはコード順)。
増収増益…ミクシィ<2121>、ディー・エヌ・エー(DeNA)<2432>、コーエーテクモHD<3635>、enish<3667>、オルトプラス<3672>、ガンホー<3765>、gumi<3903>、カヤック<3904>、アカツキ<3932>、イマジニア<4644>、サイバーエージェント<4751>、ギークス<7060>
増収減益…ケイブ<3760>、ドリコム<3793>、ブシロード<7803>、バンダイナムコHD<7832>、スクエニHD<9684>、カプコン<9697>
減収増益…アクセルマーク<3624>、グリー<3632>、KLab<3656>、エイチーム<3662>、Aiming<3911>、LINE<3938>、コナミHD<9766>
減収減益…ボルテージ<3639>、モブキャストHD<3664>、コロプラ<3668>、アエリア<3758>、モバイルファクトリー<3912>、バンク・オブ・イノベーション(BOI)<4393>、セガサミーHD<6460>、マーベラス<7844>
今回も前回に続き、テーマごとに少し切り分けた形とし、今回は1~3月期の決算シーズンの主要モバイルゲーム企業の決算の概略をまとめてみたい。
なお、既に2~4月決算企業がガンホーよりも先に決算発表を行っているが、これまでの記事とデータの連続性も踏まえ、gumi<3903>とエイチーム<3662>、そして今回から新たに取り上げるブシロード<7803>の決算は11~1月の数字を使用している。また、これまでと同様にネクソン<3659>はモバイル事業の売上高も掲載し、サイバーエージェント<4751>(表中はCA)は、ゲーム事業の数字のみを取り上げている。
■新型コロナウイルス感染症の拡大がゲーム関連企業に与えた影響は?
20年1~3月期は、新型コロナウイルス感染症の拡大の影響を各社が業績面でも受け始めたタイミングに当たる、ただし緊急事態宣言の発令はもう少し後のタイミングとなり、本格的なリモートワークへの移行などは次の四半期に大きく影響が出ることになるだろう。
特に影響が大きいのは、イベントなどの開催中止などが発生したいわゆるリアルイベント系や、非ゲームのリアル系事業を抱えている企業で、アミューズメント系のビジネスも手掛ける大手ゲーム企業はこの四半期、そして次の4~6月期で大きな影響を受ける見通しだ。
一方、このタイミングは、ゲーム企業にとっては巣ごもりニーズの獲得という恩恵の部分も受けており、エクササイズゲーム『Fit Boxing』を手掛けるイマジニア<4644>は、スマホゲーム『メダロットS』のヒットも相まって大きく業績を伸ばしている。
この四半期決算では、33社中の18社が増収、15社減収とやや増収の企業が多かった。セガサミーHD<6460>やコナミHD<9766>などアミューズメント系ビジネスを抱える企業などが苦戦している一方、「鬼滅の刃」などIPコラボや運営改善で主力の『モンスターストライク』が復調したミクシィ<2121>が大幅な増収増益となるなど、ゲーム関連企業トータルでは、必ずしも逆風の事業環境ではなかったと見ることができそうだ。
なお、33社を売上高と営業利益の増減別に分けると、以下のようになる(並びはコード順)。
増収増益…ミクシィ<2121>、ディー・エヌ・エー(DeNA)<2432>、コーエーテクモHD<3635>、enish<3667>、オルトプラス<3672>、ガンホー<3765>、gumi<3903>、カヤック<3904>、アカツキ<3932>、イマジニア<4644>、サイバーエージェント<4751>、ギークス<7060>
増収減益…ケイブ<3760>、ドリコム<3793>、ブシロード<7803>、バンダイナムコHD<7832>、スクエニHD<9684>、カプコン<9697>
減収増益…アクセルマーク<3624>、グリー<3632>、KLab<3656>、エイチーム<3662>、Aiming<3911>、LINE<3938>、コナミHD<9766>
減収減益…ボルテージ<3639>、モブキャストHD<3664>、コロプラ<3668>、アエリア<3758>、モバイルファクトリー<3912>、バンク・オブ・イノベーション(BOI)<4393>、セガサミーHD<6460>、マーベラス<7844>