バンナムHD、9月中間の営業益は4.2%減の459億円 アミューズメントと映像プロデュースが苦戦 主力のトイホビーとゲームは増収増益

バンダイナムコホールディングス<7832>は、この日(11月6日)、9月中間期の連結決算を発表し、売上高3371億2200万円(前年同期比3.5%減)、営業利益459億3000万円(同4.2%減)、経常利益471億9300万円(同3.2%減)、最終利益317億1500万円(同8.4%減)と減収減益だった。

新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けたが、国内外のトイホビー事業で大人層に向けた商品が人気となったほか、ネットワークエンターテインメント事業において、ネットワークコンテンツの主力タイトルや家庭用ゲームのリピート販売が好調に推移した、としている。

 


セグメントごとの経営成績は、次のとおり。

[トイホビー事業]
売上高1288億5800万円(同0.6%増)、セグメント利益188億0900万円(同6.7%増)となった。

国内において「機動戦士ガンダム」シリーズのプラモデルやコレクターズフィギュア等のハイターゲット層(大人層)向けの商品が、デジタルを活用した販売・マーケティング等が効果を発揮し好調に推移した。また、「仮面ライダー」シリーズ等の定番IP商品や新規IPを活用した玩具や玩具周辺商材等が人気となった。

しかしながら、アミューズメント施設で展開している商材については、新型コロナウイルス感染拡大を受け施設が休業したことにより影響を受けた。海外においては、アジア地域においてハイターゲット層に向けた商品等が安定的に推移したが、欧米地域では、小売店の休業等による影響を受けた。


[ネットワークエンターテインメント事業]
売上高1702億7300万円(同11.3%増)、セグメント利益347億2600万円(同39.1%増)となった。

ネットワークコンテンツにおいて、ワールドワイド展開している「DRAGON BALL」シリーズや「ワンピース」、国内の「アイドルマスター」シリーズ等の主力タイトルがユーザーに向けた継続的な施策により好調に推移した。

家庭用ゲームにおいては、新作タイトル「キャプテン翼 RISE OF NEW CHAMPIONS」が好スタートを切ったほか、「DRAGON BALL」タイトル、「TEKKEN(鉄拳)7」、「DARK SOULS(ダークソウル)」シリーズ等の既存タイトルのリピート販売が、ユーザーに向けた継続的な施策や、デジタル販売需要の高まりから、海外を中心に人気となった。


[リアルエンターテインメント事業]
売上高243億2000万円(同48.0%減)、セグメント損失80億2200万円(前年同期は15億2600万円のセグメント利益)となった。

新型コロナウイルス感染拡大を受け、国内外のアミューズメント施設等を休業したことにより、施設運営、業務用ゲーム機販売とも大きな影響を受けた。また、このような環境変化を受け、オンラインを活用したクレーンゲームの対応や、施設におけるグループの商品・サービスの活用を強化する等のバンダイナムコならではの取組みを推進した。なお、国や地方自治体からの要請を受けて臨時休業した施設等の休業期間中の固定費を「新型コロナウイルス感染症に伴う店舗臨時休業等による損失」として特別損失に計上した。


[映像音楽プロデュース事業]
売上高110億9100万円(同46.6%減)、セグメント利益8億2600万円(同78.5%減)となった。

「ラブライブ!」シリーズや「アイドルマスター」シリーズ等のIPの映像・音楽パッケージソフトの販売等を行ったが、新型コロナウイルス感染拡大を受け、ライブイベントの開催が中止となったことに加え、映像・音楽作品の制作スケジュールの遅れ等により、作品の公開やパッケージソフトの発売が延期となったことが業績に影響を与えた。また、このような環境変化を受け、無観客ライブイベントの配信等の環境変化に対応した新たなライブイベントへの取組みを行った。


[IPクリエイション事業]
売上高95億5900万円(同21.8%増)、セグメント利益19億1400万円(同15.1%減)となった。

「機動戦士ガンダム」シリーズや「ラブライブ!」シリーズ等の映像作品の制作やIPの情報発信により話題喚起をはかり人気となった。また、前の期に連結子会社となった創通が第1四半期連結会計期間より本ユニットに所属したことにより、同社の収益を計上する一方でのれんの償却が発生している。


[その他]
売上高157億円(同2.3%増)、セグメント利益6億6100万円(同29.1%減)となった。グループ各社へ向けた物流事業、印刷事業、その他管理業務等を行っている会社から構成されており、これらのグループサポート関連業務における効率的な運営に取り組んでいる。


 
■2021年3月通期の見通し

なお、2021年3月通期は、売上高6500億円(前期比10.2%減)、営業利益500億円(同36.5%減)、経常利益505億円(同36.7%減)、最終利益330億円(同42.8%減)を見込む。

 


通期計画に対する進捗率は以下のとおり。

売上高:51.9%
営業利益:91.9%
経常利益:93.5%
最終利益:96.1%
株式会社バンダイナムコホールディングス
http://www.bandainamco.co.jp/

会社情報

会社名
株式会社バンダイナムコホールディングス
設立
2005年9月
代表者
代表取締役社長 川口 勝
決算期
3月
直近業績
売上高1兆502億1000万円、営業利益906億8200万円、経常利益1041億6400万円、最終利益1014億9300万円(2024年3月期)
上場区分
東証プライム
証券コード
7832
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