DeNA、第3四半期の営業益は253億円と黒字転換 ゲーム事業と「Pococha」好調 前期計上された減損が計上されず、SHOWROOM株式売却も貢献

ディー・エヌ・エー(DeNA)<2432>は、この日(2月9日)、第3四半期累計の連結決算(IFRS)を発表し、売上収益は1029億2400万円(前年同期比12.9%増)、営業利益は253億2000万円(前年同期は441億6100万円の損失)、税引前四半期利益は305億1300万円(前年同期は392億1200万円の損失)、四半期利益は219億3700万円(前年同期は501億7900万円の損失)となった。


・売上収益:1029億2400万円(前年同期比12.9%増)
・営業利益:253億2000万円(前年同期は441億6100万円の損失計上)
・税引前利益:305億1300万円(前年同期は392億1200万円の損失計上)
・最終利益:219億3700万円(前年同期は501億7900万円の損失計上)

 


新型コロナの影響でスポーツ事業が苦戦したものの、主力のゲーム事業とライブストリーミング事業が好調に推移した。さらに、前年同期に計上したのれんの減損損失など507億円が計上されなかったことや、タクシー配車アプリに関する事業の吸収分割に起因する移転損益20億4500万円、SHOWROOM株式の一部譲渡に伴う子会社株式売却益78億8900万円などが大きく利益に寄与した。


セグメント別の業績は次のとおり。

①ゲーム事業
ゲーム事業の売上収益は683億5000万円(前年同期比13.7%増)、セグメント利益は145億4900万円(同63.5%増)となった。

第3四半期累計は、多くの既存のタイトルが堅調に推移するとともに、前の期以降に国内外で配信を開始したタイトルの貢献も加わり、ユーザ消費額は前年同期比で増加し、前年同期比で増収増益となった。


②スポーツ事業
スポーツ事業の売上収益は108億6100万円(前年同期比42.4%減)、セグメント損失は14億9500万円(前年同期は37億0800万円の利益)となった。

例年3月下旬より開幕となるプロ野球の公式戦は、2020年シーズンは6月19日からの開幕となり、11月までの間に行われた。開幕当初は、無観客での試合開催となり、その後観客数の上限は段階的に緩和したものの、新型コロナウイルス感染症の拡大が影響した。


③ライブストリーミング事業
ライブストリーミング事業の売上収益は174億9900万円(前年同期比174.1%増)、セグメント利益は38億3300万円(前年同期は11億7700万円の損失)となった。

前の期以前より、ライブストリーミングの領域では、成長に向けた投資を積極的に行ってきたが、「Pococha(ポコチャ)」を中心に好調に推移している。

なお、2020年6月30日を期日としたSHOWROOMの同社保有株式の一部譲渡により、同社は同社の持分法適用関連会社となり、第2四半期より同社の業績はセグメント別の業績には含んでいない。


④ヘルスケア事業
ヘルスケア事業の売上収益は15億1000万円(前年同期比25.9%増)、セグメント損失は9億4300万円(前年同期は12億3000万円の損失)となった。

「MYCODE(マイコード)」「kencom(ケンコム)」「歩いておトク」をはじめ、ヘルスケアサービスの分野における既存の提供サービスや関連した事業が堅調に推移した一方で、R&D分野中心に、先行投資を行った。


⑤新規事業・その他
新規事業・その他の売上収益は49億5400万円(前年同期比2.7%増)、セグメント損失は1億8700万円(前年同期は59億9200万円の損失)となった。

中長期での事業ポートフォリオの強化を目指した各種取り組み、及び、EC事業におけるサービスを含んでいる。なお、前の期には、旧オートモーティブ事業における積極的な投資を含んでいる。


なお、2021年3月通期の連結業績予想は非開示。合理的な数値の算出が困難であるため、開示を見合わせているという。
株式会社ディー・エヌ・エー(DeNA)
https://dena.com/jp/

会社情報

会社名
株式会社ディー・エヌ・エー(DeNA)
設立
1999年3月
代表者
代表取締役会長 南場 智子/代表取締役社長兼CEO 岡村 信悟
決算期
3月
直近業績
売上収益1367億3300万円、営業損益282億7000万円の赤字、税引前損益281億3000万円の赤字、最終損益286億8200万円の赤字(2024年3月期)
上場区分
東証プライム
証券コード
2432
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