アクセル、第3四半期の経常益は34%増の4.5億円…NEDO助成金収入の計上で

アクセル<6730>の2021年3月期の第3四半期累計(2020年4~12月)の連結決算は、売上高は前年同期比3.6%減となる62億3700万円、営業利益が同4.9%減の3億0700万円、経常利益は同34.1%増の4億5700万円、最終利益は同6.2%増の3億5200万円となった。

パチンコ・パチスロ遊技機向けのメモリモジュール製品の売上減や研究開発費の増加が売上高と営業利益の減少要因となったものの、NEDO助成金収入1億1400万円を営業外利益に計上した結果、経常利益と最終利益は前年同期比でプラスとなった。


・売上高:62億3700万円(同3.6%減)
・営業利益:3億0700万円(同4.9%減)
・経常利益:4億5700万円(同34.1%増)
・最終利益:3億5200万円(同6.2%増)


なお、セグメント別の経営成績は次のとおりである。

①LSI開発販売関連
LSI開発販売関連は既存事業であるパチンコ・パチスロ機向けと組み込み機器向け製品から構成されており、売上高は同5.2%減の60億3000万円、セグメント利益は同3.6%減の11億3400万円となった。製品別ではパチンコ・パチスロ機向けグラフィックスLSIが前年同期比約3万個増加となる約31万個の販売となったが、メモリモジュール製品等のその他製品は前年同期を下回る販売となっている。

また、新型コロナウイルス感染症拡大に伴い実施した旧規則機の市場撤去期限の延長措置により、当期に見込まれていた新規則機への入替需要は当期及び翌期へと分散されることとなっている。

このような状況の中、第1四半期、第2四半期とパチンコ・パチスロ機向け製品の販売は減速傾向を示していたが、第3四半期中ごろより新たな撤去期限に向けた入替えが進展し始めており、足元の販売動向は回復の兆しを見せている。なお、同セグメントにおける四半期ごとの売上高の推移は、第1四半期25億0200万円、第2四半期16億1600万円、第3四半期19億1100万円、第3四半期末の受注残高は47億2100万円となっている。


②新規事業関連
新規事業関連はミドルウェア、機械学習(AI)、ブロックチェーン、セキュリティ領域に向けたスタートアップ事業であり、ミドルウェア、機械学習(AI)領域での売上高を中心に、売上高は95.5%増の2億0600万円、セグメント損失は3億7400万円(前年同期は4億2900万円の損失)となった。


 
■2021年3月通期の見通し

2021年3月通期の見通しは以下のとおり。

・売上高:83億円(前期比10.4%減)
・営業利益:1億8000万円(同54.3%減)
・経常利益:3億2000万円(同40.2%減)
・最終利益:2億5000万円(同46.6%減)
株式会社アクセル
https://www.axell.co.jp/

会社情報

会社名
株式会社アクセル
設立
1996年2月
代表者
代表取締役社長 松浦 一教/代表取締役副社長 斉藤 昭宏
決算期
3月
上場区分
東証スタンダード
証券コード
6730
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