ポールHD、21年1月期は下期に挽回して前々期並みまで回復 11~1月は四半期最高売上高、営業利益を記録 EC関連のアウトソーシングの受注拡大

ポールトゥウィン・ピットクルーホールディングス<3657>は、2021年1月期の連結決算を発表、第1四半期と第2四半期が新型コロナウイルス感染症の流行による影響で売上高、利益ともに落ち込んだものの、第3四半期と第4四半期で挽回し、ほぼ前々期と同水準まで回復した。

なお、第4四半期期間(11~1月)については、四半期ベースで最高の売上高、営業利益となっている。

売上高267億2900万円(前々期比2.3%増)
営業利益32億1700万円(同8.9%減)
経常利益35億9500万円(同3.5%増)
最終利益21億1900万円(同18.6%増)
 

各セグメントごとの状況は以下のとおり。

①デバッグ・検証事業…売上高201億2900万円(前年同期比1.3%増)、営業利益26億4700万円(同17.7%減)
国内外グループ会社の連携を図ることで、国内外ゲームソフトメーカーのグローバル展開サポートに努め、デバッグ、ローカライズ、カスタマーサポート(海外)、音声収録などのゲームソフトメーカー向けアウトソーシングサービスの受注拡大を推進した。ゲーム市場では海外現地企業との取引社数が増加し、ノンゲーム市場では第三者検証サービスの受注が増加したが、感染症拡大に起因し、一部顧客企業の業務について停止や後ろ倒しが発生した。

ポールトゥウィンでは政府のGIGAスクール構想に基づく学校ICT化サポート事業者として、タブレット端末のキッティングサービスを受注した。また、CRESTでは7月にSteam版『ARIA CHRONICLE – アリアクロニクル -』をリリース後2日で1万ダウンロード以上販売するとともに、10月にAndroid版、12月にiOS版『ヘキサゴンダンジョン:アルカナの石』をリリースした。

なお、第1四半期よりPTWジャパンおよびエンタライズの決算日を12月31日としたことにより、両社財務諸表の連結財務諸表に対する反映が2月から12月までの11か月間となっている。

②ネットサポート事業…売上高64億4100万円(同6.6%増)、営業利益6億1100万円(同108.9%増)
QRコード決済や仮想通貨等のフィンテック関連サービスにおける不正モニタリング、本人確認手続き、アンチマネーロンダリングや振る舞い検知サービスの受注が増加した。また、巣ごもり生活によるEコマース拡大により、Eコマースサイトにおける出品物モニタリング、商品やサービスに関する電話・メール・チャット・チャットボットによるカスタマーサポート(国内)などのアウトソーシングサービスの受注が増加した。デバッグ・検証事業との営業連携により、ゲーム市場向けのカスタマーサポートの受注も増加している。

ピットクルーでは政府のGIGAスクール構想に基づく学校ICT化サポート事業者として、ICT環境整備の設計などのサービスを受注した。

③その他…売上高は158,546千円(前年同期比21.7%減)、営業損失は139,666千円(前年同期は105,857千円の損失)
Palabraにおいて、今後の映像バリアフリー化時代を見据え、テレビ番組や映画のバリアフリー字幕や音声ガイド制作のサービスを提供している。感染症拡大に起因し、映画の新規制作が停滞し受注が減少したが、聴覚障害、視覚障害のある方にも映画をはじめとする文化芸術が広く開かれたものであって欲しいというバリアフリー化推進事業について、12月に「令和2年度バリアフリー・ユニバーサルデザイン推進功労者表彰」における内閣府特命担当大臣表彰「優良賞」を受賞した。アイメイドは、医療機関で働く外国人人材のビザ取得や就学など、国内生活手続きをサポートするサービスを提供している。


なお、2022年1月期通期の予想は、以下のとおり。

売上高300億7700万円(前期比12.5%増)
営業利益34億5200万円(同7.3%増)
経常利益33億9200万円(同5.7%減)
最終利益21億2300万円(同0.2%増)
 
ポールトゥウィンホールディングス株式会社
https://www.phd.inc/

会社情報

会社名
ポールトゥウィンホールディングス株式会社
設立
2009年2月
代表者
代表取締役会長 橘 民義/代表取締役社長 橘 鉄平
決算期
1月
直近業績
売上高469億8000万円、営業利益4億400万円、経常利益5億900万円、最終損益19億6700万円の赤字(2024年1月期)
上場区分
東証プライム
証券コード
3657
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