コナミHD、21年3月期は売上高3%増、営業益18%増 コロナ禍でアミューズメントやスポーツは苦戦もデジタルエンタテインメントの好調がカバー
コナミホールディングス<9766>は、5月13日、2021年3月期の連結決算(IFRS)を発表、デジタルエンタテインメント事業においてモバイルゲーム、家庭用ゲーム、カードゲームそれぞれの分野において製品・サービスが堅調に推移し、新型コロナウイルス感染拡大による休業措置や国内外の経済活動の停滞などによる影響を受けた事業があるものの、売上高は増収となった。
なお、新型コロナウイルス感染症の拡大防止に伴う政府による緊急事態宣言の発出や地方自治体からの休業要請などを受け、スポーツクラブ直営施設および受託施設の臨時休館や営業時間の短縮等により売上高が減少したことや、新型コロナウイルス感染症の感染拡大が長期化していることなどの影響を受けて、将来の回収可能性を検討した結果、回収可能価額が帳簿価額を下回ったため有形固定資産および商標権の減損損失187億1700万円を計上している。
売上高2726億円(前々期比3.7%増)
営業利益365億円(同18.0%増)
税引前利益355億円(同17.1%増)
最終利益322億円(同62.2%増)
各セグメントごとの状況は以下のとおり。
①デジタルエンタテインメント事業…売上高2041億円(前々期比33.1%増)、事業利益734億円(同70.0%増)
モバイルゲームでは、グローバル市場において、『eFootball ウイニングイレブン2021』(海外名『eFootball PES 2021』)と、『遊戯王 デュエルリンクス』が牽引した。また、Apple Arcadeにて配信中の『Frogger in Toy Town』(フロッガー イン トイタウン)で大型アップデートを実施した。
国内市場では、『プロ野球スピリッツA(エース)』が好調に推移したほか、『実況パワフルプロ野球』などのタイトルも引き続き好調だった。中でも、『実況パワフルプロ野球』は、「サクセス」モードのストーリーをより多くの方に楽しんでもらえるようにWEBアニメとして配信を開始した。
カードゲームでは、「遊戯王トレーディングカードゲーム」のグローバル展開を継続して進め、コロナ禍でも国内外で厚い支持を得た。また、「遊戯王ラッシュデュエル」では、最新テレビCMの放映に合わせて各種キャンペーンを実施した。
家庭用ゲームでは、『桃太郎電鉄 ~昭和 平成 令和も定番!~』がネットコンテンツや各メディアで多くの注目を集め、累計出荷本数が300万本を超える勢いで順調に推移している(5月時点では300万本を突破)。また、Facebookが提供するVRゲームシステム「Oculus Quest」シリーズの対応タイトル第1弾としてVRバンド演奏ゲーム『BEAT ARENA』を発売した。Nintendo Switch向けには、『ソロモンプログラム』のダウンロード版を、基本プレー無料にて配信を開始した。
さらに、プロ野球スピリッツシリーズ最新作となる『eBASEBALLプロ野球スピリッツ2021 グランドスラム』と、『遊戯王ラッシュデュエル 最強バトルロイヤル!!』を2021年夏に発売することを発表した。加えて、ボンバーマンシリーズ最新作『スーパーボンバーマン R オンライン』のダウンロード版を、マルチプラットフォーム向けに配信することを決定した。
eスポーツでは、「東京eスポーツフェスタ2021」の大会実施タイトルとして『eBASEBALLパワフルプロ野球2020』が採用され、オンライン上で熱戦が繰り広げた。また、一般社団法人日本野球機構(NPB)と共催する「eBASEBALLプロリーグ」の2020シーズンでは、「eクライマックスシリーズ」と「e日本シリーズ」を実施した。
さらに、『桃太郎電鉄 ~昭和 平成 令和も定番!~』を使用し、対戦するゲーム大会「桃鉄GP(桃太郎電鉄グランプリ)」にて、著名人限定のエキシビションマッチを開催し、大きな盛り上がりを見せた。加えて、ウイニングイレブン公式のeスポーツ大会「eFootball League 2020-21シーズン」で、プロリーグ「eFootball.Pro」と、全プレーヤーが参加可能な「eFootball.Open」の2大会のリーグ予選を引き続き開催している。
②アミューズメント事業…売上高は176億円(同25.6%減)、事業利益24億円(同54.8%減)
アミューズメント施設向けビデオゲームでは「武装神姫 アーマードプリンセス バトルコンダクター」が稼働を開始しているほか、「SOUND VOLTEX」シリーズの最新モデル「SOUND VOLTEX -Valkyrie model-(サウンドボルテックス ヴァルキリーモデル)」を発売した。また、「FORTUNE TRINITY」シリーズの最新作「FORTUNE TRINITY 精霊の至宝祭(フォーチュントリニティ せいれいのしほうさい)」、「アニマロッタ」シリーズの最新作「アニマロッタ アニマと星の物語」が稼働を開始した。
アーケードゲームをPCやスマートフォンでいつでも楽しむことができるサービスの「コナステ(KONAMI AMUSEMENT GAME STATION)」においては、音楽ゲーム「pop'n music Lively」「GITADORA」「ノスタルジア」、メダルゲーム「コナステ メダルコーナー」の配信を開始した。
③ゲーミング&システム事業…売上高166億円(同41.4%減)、事業損益20億円の赤字(前々期17億円の黒字)
スロットマシンでは、「J」カーブディスプレイを特徴とする新型筐体「DIMENSION 49J(ディメンション フォーティーナイン ジェー)」をパーティシペーション(レベニューシェア)専用筐体として市場に投入したほか、主力商品のアップライト筐体「KX 43(ケイ エックス フォーティースリー)」「DIMENSION 27(ディメンション トゥウェンティーセブン)」及び「DIMENSION 49(ディメンション フォーティーナイン)」の各種筐体の販売、及びパーティシペーション収入を計上した。
また、カジノマネジメントシステムでは、北米と豪州ともに、大手オペレーターへの「SYNKROS(シンクロス)」納入が引き続き進んだことに加え、新規に契約を獲得した。
④スポーツ事業…売上高364億円(同38.3%減)、事業損益58億円の赤字(前々期3300万円の黒字)
新型コロナウイルス感染症の拡大防止に伴う政府による緊急事態宣言の発出や地方自治体からの休業要請などを受け、スポーツクラブ直営施設及び受託施設の臨時休館や営業時間の短縮等により売上高は減少した。受託施設においても、地方自治体や契約法人などの要請により、施設の臨時休館や営業時間の短縮などを余儀なくされたが、これまで培った運営・指導のノウハウや実績を活かし事業拡大を進めており、新規に川崎市民プラザ(神奈川県川崎市)、堺市家原大池体育館(大阪府堺市)、大分市大洲総合体育館(大分県大分市)、船橋市運動公園及び法典公園(千葉県船橋市)の業務受託運営を開始した。
その他、コナミスポーツクラブオリジナル動画の無料配信や、アプリと連動した家庭用新型フィットネスバイク「エアロバイク EXS」、オリジナルプロテイン「アスボディ」の販売を開始し、公式オンラインショップにて多彩なホームフィットネス商品を揃えるなど、商品・サービスの充実を図った。
なお、不採算店舗の撤退等による固定費削減を実施し、コスト構造の変革に取り組んでおり、2021年2月に直営施設9店舗の営業を終了するとともに、5月にはさらに16店舗を閉店することを決定した。
■今期の連結業績見通しは未定
2022年3月期の連結業績見通しについては、現時点において合理的に算定することが困難なことから未定としている。今後、予想の開示が可能となった時点で速やかに公表する。
なお、新型コロナウイルス感染症の拡大防止に伴う政府による緊急事態宣言の発出や地方自治体からの休業要請などを受け、スポーツクラブ直営施設および受託施設の臨時休館や営業時間の短縮等により売上高が減少したことや、新型コロナウイルス感染症の感染拡大が長期化していることなどの影響を受けて、将来の回収可能性を検討した結果、回収可能価額が帳簿価額を下回ったため有形固定資産および商標権の減損損失187億1700万円を計上している。
売上高2726億円(前々期比3.7%増)
営業利益365億円(同18.0%増)
税引前利益355億円(同17.1%増)
最終利益322億円(同62.2%増)
各セグメントごとの状況は以下のとおり。
①デジタルエンタテインメント事業…売上高2041億円(前々期比33.1%増)、事業利益734億円(同70.0%増)
モバイルゲームでは、グローバル市場において、『eFootball ウイニングイレブン2021』(海外名『eFootball PES 2021』)と、『遊戯王 デュエルリンクス』が牽引した。また、Apple Arcadeにて配信中の『Frogger in Toy Town』(フロッガー イン トイタウン)で大型アップデートを実施した。
国内市場では、『プロ野球スピリッツA(エース)』が好調に推移したほか、『実況パワフルプロ野球』などのタイトルも引き続き好調だった。中でも、『実況パワフルプロ野球』は、「サクセス」モードのストーリーをより多くの方に楽しんでもらえるようにWEBアニメとして配信を開始した。
カードゲームでは、「遊戯王トレーディングカードゲーム」のグローバル展開を継続して進め、コロナ禍でも国内外で厚い支持を得た。また、「遊戯王ラッシュデュエル」では、最新テレビCMの放映に合わせて各種キャンペーンを実施した。
家庭用ゲームでは、『桃太郎電鉄 ~昭和 平成 令和も定番!~』がネットコンテンツや各メディアで多くの注目を集め、累計出荷本数が300万本を超える勢いで順調に推移している(5月時点では300万本を突破)。また、Facebookが提供するVRゲームシステム「Oculus Quest」シリーズの対応タイトル第1弾としてVRバンド演奏ゲーム『BEAT ARENA』を発売した。Nintendo Switch向けには、『ソロモンプログラム』のダウンロード版を、基本プレー無料にて配信を開始した。
さらに、プロ野球スピリッツシリーズ最新作となる『eBASEBALLプロ野球スピリッツ2021 グランドスラム』と、『遊戯王ラッシュデュエル 最強バトルロイヤル!!』を2021年夏に発売することを発表した。加えて、ボンバーマンシリーズ最新作『スーパーボンバーマン R オンライン』のダウンロード版を、マルチプラットフォーム向けに配信することを決定した。
eスポーツでは、「東京eスポーツフェスタ2021」の大会実施タイトルとして『eBASEBALLパワフルプロ野球2020』が採用され、オンライン上で熱戦が繰り広げた。また、一般社団法人日本野球機構(NPB)と共催する「eBASEBALLプロリーグ」の2020シーズンでは、「eクライマックスシリーズ」と「e日本シリーズ」を実施した。
さらに、『桃太郎電鉄 ~昭和 平成 令和も定番!~』を使用し、対戦するゲーム大会「桃鉄GP(桃太郎電鉄グランプリ)」にて、著名人限定のエキシビションマッチを開催し、大きな盛り上がりを見せた。加えて、ウイニングイレブン公式のeスポーツ大会「eFootball League 2020-21シーズン」で、プロリーグ「eFootball.Pro」と、全プレーヤーが参加可能な「eFootball.Open」の2大会のリーグ予選を引き続き開催している。
②アミューズメント事業…売上高は176億円(同25.6%減)、事業利益24億円(同54.8%減)
アミューズメント施設向けビデオゲームでは「武装神姫 アーマードプリンセス バトルコンダクター」が稼働を開始しているほか、「SOUND VOLTEX」シリーズの最新モデル「SOUND VOLTEX -Valkyrie model-(サウンドボルテックス ヴァルキリーモデル)」を発売した。また、「FORTUNE TRINITY」シリーズの最新作「FORTUNE TRINITY 精霊の至宝祭(フォーチュントリニティ せいれいのしほうさい)」、「アニマロッタ」シリーズの最新作「アニマロッタ アニマと星の物語」が稼働を開始した。
アーケードゲームをPCやスマートフォンでいつでも楽しむことができるサービスの「コナステ(KONAMI AMUSEMENT GAME STATION)」においては、音楽ゲーム「pop'n music Lively」「GITADORA」「ノスタルジア」、メダルゲーム「コナステ メダルコーナー」の配信を開始した。
③ゲーミング&システム事業…売上高166億円(同41.4%減)、事業損益20億円の赤字(前々期17億円の黒字)
スロットマシンでは、「J」カーブディスプレイを特徴とする新型筐体「DIMENSION 49J(ディメンション フォーティーナイン ジェー)」をパーティシペーション(レベニューシェア)専用筐体として市場に投入したほか、主力商品のアップライト筐体「KX 43(ケイ エックス フォーティースリー)」「DIMENSION 27(ディメンション トゥウェンティーセブン)」及び「DIMENSION 49(ディメンション フォーティーナイン)」の各種筐体の販売、及びパーティシペーション収入を計上した。
また、カジノマネジメントシステムでは、北米と豪州ともに、大手オペレーターへの「SYNKROS(シンクロス)」納入が引き続き進んだことに加え、新規に契約を獲得した。
④スポーツ事業…売上高364億円(同38.3%減)、事業損益58億円の赤字(前々期3300万円の黒字)
新型コロナウイルス感染症の拡大防止に伴う政府による緊急事態宣言の発出や地方自治体からの休業要請などを受け、スポーツクラブ直営施設及び受託施設の臨時休館や営業時間の短縮等により売上高は減少した。受託施設においても、地方自治体や契約法人などの要請により、施設の臨時休館や営業時間の短縮などを余儀なくされたが、これまで培った運営・指導のノウハウや実績を活かし事業拡大を進めており、新規に川崎市民プラザ(神奈川県川崎市)、堺市家原大池体育館(大阪府堺市)、大分市大洲総合体育館(大分県大分市)、船橋市運動公園及び法典公園(千葉県船橋市)の業務受託運営を開始した。
その他、コナミスポーツクラブオリジナル動画の無料配信や、アプリと連動した家庭用新型フィットネスバイク「エアロバイク EXS」、オリジナルプロテイン「アスボディ」の販売を開始し、公式オンラインショップにて多彩なホームフィットネス商品を揃えるなど、商品・サービスの充実を図った。
なお、不採算店舗の撤退等による固定費削減を実施し、コスト構造の変革に取り組んでおり、2021年2月に直営施設9店舗の営業を終了するとともに、5月にはさらに16店舗を閉店することを決定した。
■今期の連結業績見通しは未定
2022年3月期の連結業績見通しについては、現時点において合理的に算定することが困難なことから未定としている。今後、予想の開示が可能となった時点で速やかに公表する。
会社情報
- 会社名
- コナミグループ株式会社
- 設立
- 1973年3月
- 代表者
- 代表取締役会長 上月 景正/代表取締役社長 東尾 公彦
- 決算期
- 3月
- 直近業績
- 売上高3603億1400万円、営業利益802億6200万円、最終利益591億7100万円(2024年3月期)
- 上場区分
- 東証プライム(ロンドン証券取引所にも上場)
- 証券コード
- 9766