【決算まとめ①】ゲーム関連企業31社の1-3月…『ウマ娘』の大ヒットでサイバーエージェントが驚異的な飛躍 『スクスタ』と『テイクレ』苦戦のKLabが低調

主要モバイルゲーム企業の2021年1~3月期の決算を振り返ってみたい。この四半期は、2回目となる緊急事態宣言が1月8日に発令され、最終的にすべて解除されたのは3月21日とほぼ四半期全般に影響を受けた時期となる。

ただ、1回目の緊急事態宣言や現在も発令中の3回目と比べると、その行動制限などの内容はやや緩いものであったため、企業業績への影響は1回目の時と比べると少し限定的なものとなったようだ。

さて、今回も前回までの形と同じく、テーマごとに少し切り分け、この記事では1~3月期の決算シーズンの主要モバイルゲーム企業の決算の概略をまとめてみたい。これまでの記事とデータの連続性も踏まえ、gumi<3903>とエイチーム<3662>、ブシロード<7803>の決算は11~1月期の数字を使用している。ブシロードは6月期決算に決算期を変更するため、今期は変則的な四半期決算となる予定だ。

また、これまでと同様にネクソン<3659>はモバイル事業の売上高も掲載し、サイバーエージェント<4751>(表中はCA)は、ゲーム事業の数字のみを取り上げている。

なお、東京通信<7359>とcoly<4175>、アピリッツ<4174>は、四半期ベースでの業績推移が比較できる次回からこの集計データに加えることになる見通しだ。
 

■『ウマ娘 』の大ヒットでサイバーエージェントが大きく飛躍


この1~3月期は、上記のとおり、2回目の緊急事態宣言が直撃した期間ということで、アミューズメントや遊技機などの事業を手掛けるコナミHD<9766>とセガサミーHD<6460>が大幅な営業赤字を計上しているほか、オフィス戦略の見直しを実施したDeNA<2432>も一時費用が大きく膨らみ営業赤字に転落した。

一方で、大きく飛躍したのがサイバーエージェントで、同社のゲーム事業は売上高が前四半期比113.6%増、営業利益に至っては同1941.3%増という驚異的な伸びを見せた。そのけん引役となったのは、子会社Cygamesが2月24日にリリースした『ウマ娘 プリティーダービー』で、全体業績においても利益は2021年9月期通期のレンジ予想の下限に半期で到達する結果となった。

なお、『ウマ娘 プリティーダービー』は足元もストア売上ランキングで独走状態が目立っており、四半期にわたってフル寄与することになる次の4~6月期にも大いに関心が募るところだ。
 

なお、この四半期決算では、31社中の13社が増収、18社が減収と減収の企業が多かった。増収となったのは前述のサイバーエージェントのほか、3月に発売したNintendo Switch用ソフト『モンスターハンターライズ』が早々に出荷本数400万本を突破したカプコン<9697>や、ゲーム事業において2タイトルを納品したギークス<7060>、『白猫プロジェクト』での「呪術廻戦」コラボが寄与したコロプラ<3668>などが大幅な増収を達成している。

一方、営業利益については、14社が増益(赤字幅の縮小を含む)、17社が減益となっている。前述の大幅な赤字を計上した3社に加え、『ラブライブ!スクールアイドルフェスティバル ALL STARS』と『テイルズ オブ クレストリア』が想定を大きく下回り、両タイトルの帳簿価額の全額の減損処理に踏み切ったKLab<3656>は、この四半期のネガティブな意味でのサプライズとなった。

なお、31社を売上高と営業利益の増減別に分けると、以下のようになる(並びはコード順)。

増収増益…ミクシィ<2121>、グリー<3632>、コロプラ<3668>、オルトプラス<3672>、ケイブ<3760>、gumi<3903>、サイバーエージェント<4751>、ギークス<7060>、ブシロード<7803>、カプコン<9697>
増収減益…アカツキ<3932>、マーベラス<7844>、コナミHD<9766>
減収増益…モブキャストHD<3664>、アエリア<3758>、カヤック<3904>、Aiming<3911>
減収減益…ディー・エヌ・エー(DeNA)<2432>、コーエーテクモHD<3635>、ボルテージ<3639>、KLab<3656>、エイチーム<3662>、enish<3667>、ガンホー<3765>、ドリコム<3793>、モバイルファクトリー<3912>、バンク・オブ・イノベーション(BOI)<4393>、イマジニア<4644>、セガサミーHD<6460>、バンダイナムコHD<7832>、スクエニHD<9684>
株式会社サイバーエージェント
http://www.cyberagent.co.jp/

会社情報

会社名
株式会社サイバーエージェント
設立
1998年3月
代表者
代表取締役 藤田 晋
決算期
9月
直近業績
売上高4785億6600万円、営業利益338億8000万円、経常利益338億6300万円、最終利益66億800万円(2020年9月期)
上場区分
東証一部
証券コード
4751
企業データを見る
KLab株式会社
http://www.klab.com/jp/

会社情報

会社名
KLab株式会社
設立
2000年8月
代表者
代表取締役社長CEO 森田 英克/代表取締役副会長 五十嵐 洋介
決算期
12月
直近業績
売上高339億円、営業利益21億円、経常利益15億円、最終利益7億6000万円(2020年12月期)
上場区分
東証一部
証券コード
3656
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