モブキャストHD、第1四半期(1～3月)はトムス連結除外の影響で売上高40％減　モバイルゲーム事業の営業黒字化で赤字幅は縮小に

モブキャストホールディングス<3664>は、5月13日、2021年12月期の第1四半期（1～3月）の連結決算を発表、前期の第2四半期期間において、連結子会社だったトムスの株式の80％を売却し、連結範囲から除外した影響で大幅な減収となっている。

ただ、モバイルゲーム事業が引き続きコスト構造改革を行ったことなどで、営業黒字に転換したこともあり、赤字幅は縮小している。

売上高12億1400万円（前年同期比40.7％減）
営業損益1億100万円の赤字（前年同期2億5300万円の赤字）
経常損益1億2000万円の赤字（同2億8500万円の赤字）
最終損益8600万円の赤字（同2億2800万円の赤字）
 
各セグメントごとの状況は以下のとおり。

①モバイルゲーム事業…売上高5億4500万円、営業利益3000万円
前期に子会社モブキャストゲームスがゲームゲートを吸収合併した。それに伴い、ゲームゲートの得意分野であるアニメなどのIP分野でのゲームを中心としたデジタルコンテンツのプロデュースを戦略の軸として進めている。

売上は、『転生したらスライムだった件～魔国連邦創世記（ロードオブテンペスト）～』において、2021年1月からのTVアニメ第2期第1部の放送開始に伴う連動施策として、ゲーム内に新キャラクターの追加投入を行ったことなどで売り上げが伸長した。また、スポーツコンテンツの『モバプロ』は引き続き好調で、2月24日に配信を開始した『盾の勇者の成り上がり～RERISE～』についても堅調に推移した。なお、前述のとおり、引き続きコスト構造改革を行ったこともあり、営業黒字に転換した。

②キッチン雑貨事業…売上高6億6200万円、営業損益2100万円の赤字
全国の百貨店などに出店している小売店舗は、新型コロナウイルス感染症拡大の影響により2021年の年始から緊急事態宣言が再び発令され、足踏みせざるを得ない状況の中、2021年3月24日に栗原はるみプロデュースの生活雑貨ショップ「share with Kurihara harumi 玉川髙島屋S・C店」をオープンした。

また、モブキャストグループ参画後より強化しているEコマースは、「ゆとりの感謝祭」冬のセールを開催、加えて季節や時流に合わせた商品開発を行い、さらに有名企業からの継続して安定的なロイヤリティ収入などを計上した。

■通期予想は変更なし
なお、2021年12月期通期の予想は、従来予想から変更なく、以下のとおり。

売上高55億円（前々期比17.4％減）
営業利益2000万円（黒字転換）