ギークス、21年3月期の決算は営業利益8%増の7.3億円 IT人材事業が好調 ゲームとIT人材育成は苦戦

ギークス<7060>は、2021年3月期の連結決算を発表し、売上高34億2700万円(前の期比3.3%減)、営業利益7億3800万円(同7.9%増)、経常利益7億1300万円(同5.7%増)、最終利益4億5700万円(同17.2%増)と減収・増益となった。IT人材育成事業が赤字となったほか、ゲーム事業も減収減益となったものの、主力のIT人材事業が好調だった。


売上高:34億2700万円(前の期比3.3%減)
営業利益:7億3800万円(同7.9%増)
経常利益:7億1300万円(同5.7%増)
最終利益:4億5700万円(同17.2%増)


セグメント別の状況は以下のとおり。


<IT人材事業>
売上高は14億4400万円(前期比8.6%増)、セグメント利益は8億2300万円(同14.4%増)となった。

新型コロナウイルス感染症の影響で一時的に抑制されていた企業の人材採用需要が回復し、事業環境は好調さを取り戻しつつある。既存業務のデジタル化を進め最適なサービスを提供するためのDXの推進、ITフリーランス向け福利厚生プログラム「フリノベ」の更なる拡充、コロナ禍における需給トレンドやITフリーランスの意識調査を積極的に行うなど、サポート体制の強化に努めてきた。


<IT人材育成事業>
売上高は1億0300万円(前期比53.6%減)、セグメント損失は1500万円(前期はセグメント損失400万円)となった。

合宿型でプログラミングと英語を学ぶことができる「IT留学」が大きな特徴となっている。新型コロナウイルス感染症の影響により2020年4月以降日本からの渡航が困難な状況となり事業へ大きな影響が出ている。その中で、新たなサービスとして開始したオンライン授業の提供とオフショア開発に注力することで、影響を最小限にするよう努めてきた。


<ゲーム事業>
売上高は16億1600万円(前期比9.7%減)、セグメント利益は2億7000万円(同16.5%減)となった。

新型コロナウイルス感染症の影響による巣ごもり消費の需要に加え、運営タイトルの好調もあり、堅調に推移した。このような環境下、バンダイナムコオンラインから受託開発した「アイドリッシュセブン」をはじめとした4本のタイトルの運営と、新規タイトルの開発を3本行っている。開発ラインが増加していることから、開発状況に合わせた適切なリソースコントロールに注力している。

また、第4四半期において受託開発を行った他社IPによるゲーム2本を納品した。一方で、1タイトルの翌期への納品の期ずれの影響があった。


<x-Tech事業>
売上高は2億6600万円(前期比28.8%増)、セグメント損失は1200万円(前期はセグメント損失2400万円)となった。

VR(仮想現実)・AR(拡張現実)・MR(複合現実)、3Dホログラムなど最新の技術を活用した動画コンテンツの制作、また、ゴルフメディア「Gridge」の運営や、ゴルフをはじめとしたスポーツ領域で企業のIT化支援を行っている。


 
■2022年3月期の見通し

2022年3月期は、売上高50億円(前期比45.9%増)、営業利益10億円(同35.4%増)、経常利益10億円(同40.1%増)、最終利益6億円(同31.1%増)を見込む。


売上高:50億円(前期比45.9%増)
営業利益:10億円(同35.4%増)
経常利益:10億円(同40.1%増)
最終利益:6億円(同31.1%増)
ギークス株式会社
http://geechs.com/

会社情報

会社名
ギークス株式会社
設立
2007年8月
代表者
代表取締役CEO 曽根原 稔人
決算期
3月
直近業績
売上高237億3900万円、営業利益9000万円、経常利益8200万円、最終損益14億7300万円の赤字(2024年3月期)
上場区分
東証プライム
証券コード
7060
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