セガサミー、24年3月期に営業益420億円を目指す中期計画…ゲームは売上1000億円のSuper Gameに挑戦、「バーチャ」など休眠IP活用、PSO2リブートなど
セガサミーホールディングス<6460>は、新しい3カ年の中期経営計画を策定した。最終年度とする2024年3月期には、売上高3500億円(2021年3月期実績比で1161.4%増)、営業利益420億円(同540.9%増)、経常利益450億円(同2523.9%増)を目指していく。
・売上高:3500億円(21年3月期比1161.4%増)
・営業利益:420億円(同540.9%増)
・経常利益:450億円(同2523.9%増)
事業の柱であるゲーム事業では、既存IPのグローバルブランド化によって収益の底上げを図っていく。説明にあたった里見 治紀社長は、そのひとつとして『ファンタシースターオンライン2』があげた。
『ファンタシースターオンライン2』は、今期中に累積売上高が1000億円に到達する見通しで、『ファンタシースターオンライン2 ニュージェネシス』として多言語・複数プラットフォームで世界同時にリリースしてリブートをかける。
これ以外に注力するIPとして、「ソニック」や「ペルソナ」「龍が如く」「TOTAL WAR」などをあげ、「より深堀りして、世界中のユーザーに届けていくのが重点戦略」(里見氏)となる。
もう一つの注目点だが、ライフタイムで売上1000億円を実現するタイトル「Super Game」にも挑戦する方針だ。「前哨戦」として、欧州で開発している新規のFPSや開発を始めたゲームが順次リリースしていく予定だ。この分野に最大1000億円の追加投資を行い、26年3月期中のタイトル創出を目指す。
また、過去IPのライブラリ拡充にも注力する。過去IPのリマスターやリメイク、タイトルによってはリブート(新作)などの形で仕掛けていきたいとのこと。『ベア・ナックル(ストリーツ・オブ・レイジ)』や『バーチャファイター』などを活用する。
里見氏は、「セガの持つIPは非常に多くある。ここに新規にIPが加わってくることもあるが、これらのIPを世界中のファンに新しい形で届けていきたい」と述べた。
遊技機事業は、マーケットがシュリンク(縮小)するなか、販売・稼働に関してい市場シェアナンバー1を目指す。シェアを増やす余地はまだまだあり、サミーの成長余地はあると考えているという。
同社は、パチンコ・パチスロの合算シェアでは3位、パチスロの稼働シェアでは4位、パチンコの稼働シェアでは2位となっており、当面は合算シェアで1位を目指したい、としている。
ラインナップの見直しを行い、新規IPの厳選・絞り込みを行うとともに、過去IPのリバイバルも行う。リバイバルについては、「セガと同様、過去のヒット作品を現行のルールのなかで面白いものが作れるということであればチャレンジしたい」。
事業の効率化も必要になる。パチンコとパチスロの画像の共通化も行う。たとえば、『北斗の拳』では開発の自由度を優先し、それぞれ別々に作っていたが、共通した画像素材を用意してコスト削減に取り組む。スペック替えや部材の共通化なども行う。
リゾート事業については、IR(統合型リゾート)への参画を目指す。ライセンスが出次第、大きく投資する考え。このほか、『パラダイスシティ』も足元回復し、『フェニックス・シーガイア・リゾート』もGoToキャンペーン次第で今期中に営業黒字化も視野に入っているそうだ。
会社情報
- 会社名
- 株式会社セガ
- 設立
- 1960年6月
- 代表者
- 代表取締役会長CEO 里見 治紀/代表取締役社長執行役員COO 内海 州史/代表取締役副社長執行役員Co-COO 杉野 行雄
- 決算期
- 3月
- 直近業績
- 売上高1916億7800万円、営業利益175億3900万円、経常利益171億9000万円、最終利益114億8800万円(2023年3月期)
会社情報
- 会社名
- セガサミーホールディングス株式会社
- 設立
- 2004年10月
- 代表者
- 代表取締役会長 里見 治/代表取締役社長 グループCEO 里見 治紀
- 決算期
- 3月
- 直近業績
- 売上高4678億9600万円、営業利益568億3600万円、経常利益597億7800万円、最終利益330億5500万円(2024年3月期)
- 上場区分
- 東証プライム
- 証券コード
- 6460