ブシロード<7803>は、この日(6月14日)、第3四半期(2021年2~4月)の連結決算とともに決算説明資料を発表し、売上高91億2700万円(前年同期比17.1%増)、営業利益2億6400万円(前年同期は1900万円の損失計上)、経常利益3億6100万円(同5500万円の損失計上)、最終利益3000万円(同4800万円の損失計上)と増収・黒字転換となった。新型コロナの影響を受けながらも、四半期ベースでは過去最高の売上高を記録し、黒字転換も達成した。
・売上高:91億2700万円(同17.1%増)
・営業利益:2億6400万円(同1900万円の損失計上)
・経常利益:3億6100万円(同5500万円の損失計上)
・最終利益:3000万円(同4800万円の損失計上)
売上が好調だったにもかかわらず、営業利益が低下したのは、主に原価率の上昇による収益性の悪化が原因だった。モバイルオンラインゲームの減収のほか、音楽ライブ・舞台の収容人数を制限して開催したため、収益性が低下したという。
特に後者については、直接売上に影響するだけでなく、ライブや舞台開催にかかる費用と感染対策費などが重しとなる。イベント関連は、収容人数の制限の緩和が今後の収益回復のカギになりそうだ。これはゲームやグッズ販売にもポジティブな影響を与える。
■デジタルIP事業
・売上高:69億4000万円(同14.9%増)
・営業利益:3億4800万円(同231.4%増)
デジタルIP事業は3四半期連続で過去最高売上を達成した。セグメント利益も大きく伸びた。デジタルIP事業でグループに加わったフロントウイングラボが寄与したほか、「カードファイト!! ヴァンガード」と「ヴァイスシュヴァルツ」が好調だった、としている。
なお、モバイルオンラインゲームについては、4周年を迎えた『バンドリ! ガールズバンドパーティ!(ガルパ)』や、『D4DJ Groovy Mix』(グルミク)などが収益貢献したが、全体としてはやや軟調だったという。
■ライブIP事業
・売上高:21億8700万円(同24.5%増)
・最終損失:8700万円(前年同期は1億2300万円の損失計上)
ライブIP事業は、5本のシングルCD、2本のアルバム、TVアニメ「アサルトリリィBOUQUET」の映像パッケージを発売した。ライブ・舞台については、「バンドリ!」の音楽ライブを横浜アリーナで2日間開催しましたが、収容人数を限定した形での開催となったため、売上高の大きな改善にはつながらなかった。
新日本プロレスは「NEW JAPAN CUP 2021」シリーズを含む48回の興行、スターダムでは「スターダム10周年記念~ひな祭りALLSTAR DREAM CINDERELLA~」を含む24回の興行を開催した。
会社情報
- 会社名
- 株式会社ブシロード
- 設立
- 2007年5月
- 代表者
- 代表取締役社長 木谷 高明
- 決算期
- 6月
- 直近業績
- 売上高462億6200万円、営業利益8億8200万円、経常利益18億9800万円、最終利益8億400万円(2024年6月期)
- 上場区分
- 東証グロース
- 証券コード
- 7803