ドリコム<3793>は、本日(7月29日)、第1四半期(21年4~6月)の連結決算を発表し、売上高26億6100万円(前年同期比19.4%減)、営業利益5億0400万円(同19.2%減)、経常利益4億9200万円(同19.1%減)、最終利益3億円(同35.6%減)と2ケタの減収・減益だった。
・売上高:26億6100万円(同19.4%減)
・営業利益:5億0400万円(同19.2%減)
・経常利益:4億9200万円(同19.1%減)
・最終利益:3億円(同35.6%減)
第1四半期累計では、2018年4月にリリースしたenzaタイトル(『アイドルマスター シャイニーカラーズ(シャニマス)』とみられる)と、2014年5月にリリースしたIPゲームアプリ(『ONE PIECE トレジャークルーズ』とみられる)がそれぞれ3周年、7周年を迎え、周年イベントを追い風に好調に推移した。強力な競合タイトルが登場し、厳しい競争環境ではあったものの、ファンの満足度向上を追求した施策が奏功し、安定的に収益貢献した。
また、運用中タイトルの多くは安定的に利益を計上しており、主力のゲーム事業の収益性は一層向上、事業の安定性も増している。
売上高は複数の運用中タイトルのクローズおよび広告事業からの撤退に伴い、前年同期比で減少したものの、費用面で一層のコスト効率化を意識した運用体制を敷いたこと、および開発の進捗により資産計上額が増加したことから、前年同期比で減少した。売上高の減少の影響を受け、営業損益、経常損益、最終損益のいずれも前年同期比で減少した。
■ゲーム事業
セグメント売上高は26億4000万円(前年同期比18.6%減)、セグメント利益は5億8600万円(前年同期比17.9%減)となった。
他社IPゲームについては、同社の主力タイトルである2014年5月にリリースしたIPゲームアプリが、5月にリリース7周年を迎えた他、2018年4月にリリースした「enza」タイトルが3周年を迎え、ユーザーの強い支持の下、強力な競合タイトルとの厳しい戦いを強いられる中でも、好調な推移となった。
その他タイトルについては、多くのタイトルが堅調な推移を維持したものの、複数タイトルのクローズに伴う運用タイトル数の減少やリリースからの経年の影響もあり、売上高は前年同期比で減少した。
利益については、引き続き運用費用の効率化に取り組んだほか、新規タイトルの開発が進展したことから資産計上額の増加し、前年同期比で費用は減少した。
■メディア事業
メディア事業では、次世代の主力事業創出を目的とした取り組みの一環である『DRIP(Drecom InventionProject)』のもと、同社の有するインターネットサービスの知見を活かした新規サービスを試験的に立ち上げ、事業化に向けた試行を重ねた。
主力の位置情報と3DリアルマップによるARスマートフォンアプリ構築プラットフォーム『AROW』では、事業化と『AROW』を活用した新規タイトルの開発が進んだ他、音楽領域での新たな試みである『AKROGLAM』やtwitterを活用したマーケティングサービス『Rooot』、同社が過去大規模サービスの開発・運用から培ったノウハウを活かした「負荷テストサービス」などのゲーム事業以外の領域での新規サービスの拡大に注力した。
しかしながら、多くの新規サービスが事業開発段階にあり費用先行が続いていることから、セグメント売上高は2100万円(前年同期比65.5%減)、セグメント損失は8200万円(前年同期は9100万円のセグメント損失)となった。
■9月中間期の見通しを開示
2022年3月通期の見通しは非開示。9月中間の連結業績予想のみ開示しており、売上高50億円(同19.2%減)、営業利益7億5000万円(同28.7%減)、経常利益7億5000万円(同27.3%減)、最終利益5億円(同39.5%減)とした。
・売上高:50億円(同19.2%減)
・営業利益:7億5000万円(同28.7%減)
・経常利益:7億5000万円(同27.3%減)
・最終利益:5億円(同39.5%減)
なお、進捗率は、売上高53.2%、営業利益67.2%、経常利益65.6%、最終利益60.0%だった。
・売上高:53.2%
・営業利益:67.2%
・経常利益:65.6%
・最終利益:60.0%
会社情報
- 会社名
- 株式会社ドリコム
- 設立
- 2001年11月
- 代表者
- 代表取締役社長 内藤 裕紀
- 決算期
- 3月
- 直近業績
- 売上高97億7900万円、営業利益9億300万円、経常利益7億9300万円、最終利益1億400万円(2024年3月期)
- 上場区分
- 東証グロース
- 証券コード
- 3793