コナミHD、第1四半期(4~6月)は営業利益187%増で四半期最高益を更新 コロナ禍で苦戦していたアミューズメントやスポーツ事業が黒転

  • コナミホールディングス<9766>は、8月5日、2022年3月期の第1四半期(4~6月)の連結決算(IFRS)を発表、デジタルエンタテインメント事業が引き続き堅調に推移したことに加えて、前期新型コロナウイルス感染拡大による影響を受けたほかの事業も増収・黒字転換となったことで、大幅な増収増益を達成した。

    なお、営業利益と最終利益は四半期における最高益更新となっている。

    売上高683億円(前年同期比29.2%増)
    営業利益194億円(同187.0%増)
    税引前利益191億円(同204.2%増)
    最終利益136億円(同225.7%増)

    各セグメントごとの状況は以下のとおり。

    ①デジタルエンタテインメント事業…売上高498億円(前年同期比16.4%増)事業利益191億円(同25.2%増)
    モバイルゲームでは、グローバル市場において、世界累計4億ダウンロードを達成した『eFootball ウイニングイレブン 2021』(海外名『eFootball PES 2021』)と『遊戯王 デュエルリンクス』がけん引した。国内市場では、『プロ野球スピリッツA(エース)』が好調に推移したほか、『実況パワフルプロ野球』などのタイトルも引き続き好評だった。

    カードゲームでは、「遊戯王トレーディングカードゲーム」のグローバル展開を継続した。また、「遊戯王ラッシュデュエル」は、店頭での各種キャンペーン施策を引き続き行い、若年層を中心に継続的に訴求している。

    家庭用ゲームでは、累計販売本数300万本を突破した『桃太郎電鉄 ~昭和 平成 令和も定番!~』において、インターネットを使ってプレーするともらえるマイルを使った「マイレージサービス」を新たに搭載した。新規タイトルとしては、Steamにて和風アクションゲーム『GetsuFumaDen: Undying Moon』の早期アクセスを、マルチプラットフォームにて『スーパーボンバーマン R オンライン」の配信をそれぞれ開始している。また、野球バラエティゲーム「パワプロクンポケット」シリーズとして10年ぶりの新作となる『パワプロクンポケットR』をNintendo Switchにて、今冬に発売することを決定した。

    eスポーツでは、国際オリンピック委員会(IOC)と5つの国際競技連盟が主催する初めてのバーチャルスポーツ大会である「オリンピックバーチャルシリーズ」の野球競技に採用された「eBASEBALLパワフルプロ野球2020」の決勝大会が全世界に向けて配信された。また、「遊戯王 デュエルリンクス」の大規模オンライン大会や「明治安田生命eJリーグ ウイニングイレブン 2021シーズン」の予選を開始した。

    ②アミューズメント事業…売上高35億円(同23.5%増)、事業利益3億円(前年同期2億円の赤字)
    アミューズメント施設向けビデオゲームでは、「クイズマジックアカデミー」シリーズの最新作「クイズマジックアカデミー 夢幻の鏡界(むげんのきょうかい)」、「SOUND VOLTEX」シリーズの最新作「SOUND VOLTEX EXCEED GEAR(サウンドボルテックス エクシードギア)」が全国のアミューズメント施設で稼働を開始した。また、大型アップデートをはじめとした継続的な施策の実施により、e-amusement participation(レベニューシェア)収入は、前年同期比で増加し、新型コロナウイルス感染拡大前の水準に戻ってきた。

    メダルゲームでは、ビンゴゲームの面白さであるパーティー感・ライブ感を追求したボール抽選ゲーム「DUEL DREAM(デュエルドリーム)」を市場投入した。アーケードゲームをPCやスマートフォンでいつでも楽しむことができるサービスの「コナステ(KONAMI AMUSEMENT GAME STATION)」においては、Androidアプリ「コナステ」にて「コナステ メダルコーナー」の配信を開始した。

    ③ゲーミング&システム事業…売上高62億円(同111.5%増)、事業利益9億円(前年同期9億円の赤字)
    スロットマシンでは、「J」カーブディスプレイを特徴とする「DIMENSION 49J(ディメンション フォーティーナイン ジェー)」をパーティシペーション(レベニューシェア)専用筐体として市場に展開したほか、主力商品のアップライト筐体「DIMENSION 27(ディメンション トゥウェンティーセブン)」と「DIMENSION 49(ディメンション フォーティーナイン)」の各種筐体を販売した。

    また、豪州市場で好評を博した、列車をテーマにしたビデオスロットゲーム「All Aboard(オール アボード)」や複数台のマシンにバブルがシームレスに流れる「Ocean Spin(オーシャン スピン)」を北米市場へ展開した。そのほか、過去の競馬の結果を基にしたヒストリカルホースレーシングマシンの設置が進んでいる。

    カジノマネジメントシステムでは、前期の好調を維持し、カジノ施設への「SYNKROS(シンクロス)」の導入が引き続き進んだ。

    ④スポーツ事業…売上高93億円(同97.1%増)、事業利益5億円(前年同期11億円の赤字)
    スポーツクラブ運営においては、withコロナの健康習慣の新提案として、人々のカラダがもつ本来の機能を高め、健康を維持・増進することを目的とした「カラダ活活(いきいき)プロジェクト」の第1弾「温活フィットネス」の提供を開始した。また、自宅などどこからでも参加できる「オンラインライブレッスン」のサービス拡充を推進したほか、新業態の施設として、天井にミラーを設置した女性限定の少人数ピラティススタジオ「Pilates Mirror(ピラティスミラー)二子玉川」をオープンした。

    資産を持たない形でネットワークを拡大するビジネス形態である受託事業においては、これまで培った運営・指導のノウハウや実績を活かして事業を推進しており、新たに大阪府豊中市や東京都中央区などのスポーツ施設の業務受託運営を開始した。

    当事業では、新型コロナウイルスの感染拡大による影響を受けているが、不採算店舗の撤退などによるコスト構造の変革に継続して取り組んでおり、第1四半期期間には16店舗の営業を終了した。

    ■今期の連結業績見通しは引き続き未定に
    なお、2022年3月期の連結業績見通しについては、現時点において合理的に算定することが困難なことから未定としている。今後、予想の開示が可能となった時点で速やかに公表する。

コナミグループ株式会社
http://www.konami.com/

会社情報

会社名
コナミグループ株式会社
設立
1973年3月
代表者
代表取締役会長 上月 景正/代表取締役社長 東尾 公彦
決算期
3月
直近業績
売上高3603億1400万円、営業利益802億6200万円、最終利益591億7100万円(2024年3月期)
上場区分
東証プライム(ロンドン証券取引所にも上場)
証券コード
9766
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