ワンダープラネット<4199>は、2021年8月通期の単独決算を発表し、売上高35億8500万円(前の期比4.4%増)、営業利益2億6000万円(同21.7%減)、最終利益8億2500万円(同268.1%増)と増収・減益となった。6月10日のマザーズへの新規上場からわずか77日での下方修正となったが、修正した予想数字にほぼ沿った着地となった。
・売上高:35億8500万円(同4.4%増)
・営業利益:2億6000万円(同21.7%減)
・経常利益:2億6100万円(同21.4%減)
・最終利益:8億2500万円(同268.1%増)
売上については、『ジャンプチ ヒーローズ(ジャンプチ)』が増収となったほか、2020年9月より開始した『この素晴らしい世界に祝福を!ファンタスティックデイズ繁体字版(このファン繁体字版)』が通年で寄与した、としている。ただ、『クラッシュフィーバー(クラフィ)』については減収になったとのこと。
また、費用面では、ストアへの支払い手数料や広告宣伝費など売上に連動する費用が低下した一方、人件費が7.7%増の12億5400万円、外注費が31.7%増の8億3500万円と増加し、収益を圧迫した。新作タイトルなどの開発投資3億6100万円も行っていたという。
なお、最終利益は大きく伸びたが、繰延税金資産を計上したことによる。法人税等調整額として、6億4100万円を計上した。
■2022年8月期の見通し
続く2022年8月期の業績は、レンジ予想で、売上高42億円~48億円(前期比17.1%増~33.8%増)、営業利益2億円の損失~2億円(前期は2億6000万円の利益)、最終利益1億3000万円の損失~1億3000万円(同8億2500万円の利益)と増収減益~赤字転落を見込む。
・売上高42億円~48億円(同17.1%増~33.8%増)
・営業利益:2億円の損失~2億円(同2億6000万円の利益)
・経常利益:2億円の損失~2億円(同2億6100万円の利益)
・最終利益:1億3000万円の損失~1億3000万円(同8億2500万円の利益)
業績予想の前提は、
・『クラフィ』:横ばい~減収減益
・『ジャンプチ』:減収減益
・『このファン繁体字版』:減収減益
となっている。新作開発費と広告宣伝費、採用関連費用など費用も増える見通しだ。
新作の開発状況は以下のとおり。
① 開発コードネーム『DELIGHT(ディライト)』
・名古屋スタジオと東京スタジオが共同で新規開発中のタイトル
・2022年8月期の第4四半期のリリースに向けて開発中
・自社パブリッシングによるフラッグシップタイトル
・名古屋スタジオの開発力と東京スタジオのグローバル展開力を活かして、ワールドワイドに同時配信・同時運営を行う予定
・2022年8月期の第2四半期中(21年12月〜2022年2月)にクローズドβテスト(CBT)を予定
② 協業パートナーによる当社既存タイトルの海外エリア拡大
・対象エリアは中国
・リリース予定は未定
③ サイバーエージェント等と共同のメディアミックスプロジェクト(受託)
・2022年8月期内にプロジェクトを正式発表予定
会社情報
- 会社名
- ワンダープラネット株式会社
- 設立
- 2012年9月
- 代表者
- 代表取締役社長CEO 常川 友樹
- 決算期
- 8月
- 直近業績
- 売上高34億6400万円、営業利益4900万円、経常利益2800万円、最終損益2億3600万円の赤字(2023年8月期)
- 上場区分
- 東証グロース
- 証券コード
- 4199