KLab、業績悪化の要因を分析 ジャンル集中戦略やパートナー選定基準の見直しで新作開発体制を刷新 オフィス一部解約や不採算タイトルの縮小・撤退も

KLab<3656>は、本日発表した第3四半期累計の決算で、売上高が前年同期比29.0%減の187億0800万円、営業損失7億2900万円(前年同期は22億5400万円の利益計上)となり、減収・赤字幅拡大となった。同社では、業績悪化の要因として、新規タイトルによるトップラインの積み増しができないなか、既存タイトルが想定より早く減衰したため、とした。

2018年8月以降のリリースタイトルがそれに該当する。

・『テイルズ オブ クレストリア』
・『BLEACH Soul Rising』
・『ラブライブ!スクールアイドルフェスティバル ALL STARS』
・『禍つヴァールハイト』
・『幽☆遊☆白書 100%本気(マジ)バトル』
・『ガールズ&パンツァー あつまれ!みんなの戦車道!!』

 

新規タイトルの不振の要因として以下をあげた。

・多様なジャンルでのゲーム開発を行った中で、一部タイトルにおいては、ゲームサイクルやコンテンツを長く楽しめる水準まで高めることができず、継続率の低下を招いた。
・パイプライン数増強のために外部の開発会社との協業を実施したものの、品質管理に課題が多く、バグの発生やその対応への遅れなどが起きた。
・内製の運営タイトルの増加に伴って戦力が分散したことにより、柔軟かつ臨機応変な対応が十分に図れず、減衰を食い止めきれなかった。 ・中国での版号審査の遅れによりリリース計画を修正するなど、事業環境の影響も受けた。

また、既存タイトルの減衰については以下の要因があるという。

・IPを活用したゲームの特徴として、IPサイドのプロモーションの盛り上がりなどにも影響を受ける。昨年と比較してプロモーション活動が一服していたこともあり、離脱しやすい状況になっていた。
・世界中で次々に新作ゲームがリリースされており、選択肢が豊富な中で、リリースから数年が経っている当社タイトルへの新規流入及び復帰が減少している。
・国内他社の大型タイトル(『ウマ娘プリティーダービー』とみられる)のリリースにより、競争環境が一層激化し、減衰が加速した。

この反省を受けて、開発体制や業務フローなどを見直し、ヒット率の向上を目指す。まず、アクションRPGやリズムアクション、スポーツシミュレーションなど、ノウハウがあり、ヒット実績のあるゲームシステム=ゲームジャンルに集中する。

 

また、他社との協業でゲームを開発する場合でも協業相手の選定基準の見直しも行う。そして、新規タイトルの戦力強化を図るために人員配置の見直しを行っていく考えだ。

現在、新規タイトルのパイクラインは、開発中のタイトルが3本、プロジェクト化見通しが2本となっている。『ラピスリライツ』やEAとの共同タイトル、「ダンまち」新作が発表されており、これ以外にグローバルで高い人気と熱量を有するIPタイトル2本を予定しているそうだ。

 

このほか、運営体制については、業務の棚卸しによる生産性向上、採算性向上が見込めない場合には運営規模の縮小または移管/撤退の検討、採算がとれているタイトルについては多言語や多地域展開、マルチデバイス・プラットフォーム展開で収益拡大を図っていく考えだ。東京と大阪、福岡拠点のフロアも一部解約する。

KLab株式会社
http://www.klab.com/jp/

会社情報

会社名
KLab株式会社
設立
2000年8月
代表者
代表取締役社長CEO 森田 英克/代表取締役副会長 五十嵐 洋介
決算期
12月
直近業績
売上高339億円、営業利益21億円、経常利益15億円、最終利益7億6000万円(2020年12月期)
上場区分
東証一部
証券コード
3656
企業データを見る