【決算レポート】グリー、第2四半期は『まおりゅう』貢献で営業益62%増の25億円 第3四半期は『ヘブバン』貢献を一定織り込み10億円台中盤~後半を想定

木村英彦 編集長
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グリー<3632>の2022年6月期の第2四半期(2021年10~12月)の連結決算は、売上高195億1000万円(前四半期比42.7%増)、営業利益25億2500万円(同62.6%増)、経常利益27億4800万円(同65.6%増)、最終利益17億8100万円(同5.0%減)となり、売上高、営業利益ともに大幅に伸びた。

・売上高:195億1000万円(同42.7%増)
・営業利益:25億2500万円(同62.6%増)
・経常利益:27億4800万円(同65.6%増)
・最終利益:17億8100万円(同5.0%減)


ゲーム事業が好調だった。バンダイナムコエンターテインメントとの共同タイトル『転生したらスライムだった件 魔王と竜の建国譚(まおりゅう)』を10月28日にリリースしたが、セールスランキング4位になるなど「好調な立ち上がりとなり、売上と利益をけん引した」(CFOの大矢俊樹氏)。


他方、ここ数四半期で利益面で支えてきた投資・インキュベーション事業が減収・減益となった。この四半期では「大きなEXIT案件がなかった」ことが主な要因。


費用面は、新作リリースに伴い広告宣伝費を3億円増やして9億9000万円としたほか、売上に連動して増える支払手数料も33億7000万円増の77億3000万円、業績好調に伴い賞与引当金を1億9000万円増やして35億5000万円とするなど費用が増えたものの、増収効果で吸収した。


なお、続く第3四半期(2022年1~3月)の業績見通しは開示していないが、同社では、ゲーム事業を展開するインターネット・エンタメ事業の業績については、新作タイトルの貢献を一定程度織り込み、10億円台中盤から後半を見込んでいる、と明かした。

子会社のWFSが新作『ヘブンバーンズレッド(ヘブバン)』を2月28日にリリースしたが、App Storeセールスランキングで『転生したらスライムだった件 魔王と竜の建国譚』を上回る2位を記録した。時期が異なるので単純に比較はできないものの、業績面では上ブレも見込めそうである。

グリー株式会社
http://www.gree.co.jp/

会社情報

会社名
グリー株式会社
設立
2004年12月
代表者
代表取締役会長兼社長 田中 良和
決算期
6月
直近業績
売上高613億900万円、営業利益59億8100万円、経常利益71億2300万円、最終利益46億3000万円(2024年6月期)
上場区分
東証プライム
証券コード
3632
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