【DEA事業戦略発表会2】山田CEO「ゲームに夢中になることで、世界を救えるという体験を広めたい」 GameFiの今と同社が見据える未来とは



Digital Entertainment Asset(DEA)は、4月27日、東京都内において事業戦略発表会を開催した。

事業戦略発表会では、同社の会社・事業紹介や、日本での事業展開、Play to Earn の最新動向と具体的事例 などが明らかになった。

同社は、NFT カードバトルゲーム『JobTribes』や、NFT マーケットプレイス『PlayMining NFT』を展開しており、ブロックチェーン技術を活用し、「楽しむことが価値に変わる」世界の実現を目指すエンターテインメント企業となる。設立は2018年でシンガポールで起業、暗号資産(仮想通貨)DEPを2022年に日本国内で上場し、いよいよ国内でも本格展開する。

本稿では発表会で語られたGameFiの今、同社のミッションや今後の展望をお伝えする。

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発表会では共同CEOである山田耕三氏が同社の事業について語ってくれた。



2021年より「GameFi」という言葉がバズワードとして広まっている。ゲームとフィンテックが融合したものだ。同社はそれ以前より、ブロックチェーンなどを活用してエンターテインメントを新しい次元に持っていくために活動していたのがDEAだという。



山田氏によれば、同社は既存のゲーム会社とは異なる立ち位置だそうだ。NFTやゲーム、フィンテックを活用したweb3エンターテインメントを実現していくこと。またGameがフィンテックを内包することで、SDGSやESGを事業内容に含め、ゲームとフィンテックが混じったビジネスシステムの中に世界を救うという仕組みを盛り込んで展開するのだという。



このGameFiという言葉を生み出すきっかけになったのは、ベトナムのベンチャーSKY MAVISのゲーム「Axie Infinity」の存在がある。2021年8月は月間400億円を売り上げたことでも話題になったタイトルだ。

DEAではSKY Mavisの立ち位置をGameFi1.0と呼んでいるようだ。1.0では利回りや資産運用という点に軸足をおいてゲームを運用しており、DEAもまだその1.0の領域にいる状況だ。

ただしこの後に遠からずGameFi2.0が来ると予想しているそうだ。この2.0ではフィンテックとよりもエンターテインメント体験にたいして軸足をおいたものになるという。これは日本を含めた世界の大手ゲーム会社がこの領域へ参入することを発表している。そんな2.0をリードするのがDEAの今後の目標とのこと。
 


では現在のGameFiマーケットの市場はどのような状況だろうか。2021年ではグローバルで2.8兆円にもの規模にまで成長した。続く2022年は4兆円が見込まれている。ただし2022年の第1四半期が終了した段階では、6兆円ペースにまで伸長している状況でさらに上振れる可能性もあるようだ。加えて2025年には9兆円を超える予測もされているとか。

山田氏は「我々は独自の換金可能なトークンを都度の配布するといった一般的なPlay to Earnモデルを2020年5月からこれをやっている。「Axie Infinity」はこの2ヶ月後の7月に開始した。DEAの調べでは世界で初めてのPlay To Earnの事業であり、元祖というプライドを持って、Play To Earnそして、様々なto Earnコンテンツを世界に先駆けて発表して盛り上げていきたい」と今後の展望を語っていた。

※〜to Earn。〜して稼ぐモデル。最近ではMove to Earnといった歩くことで稼ぐアプリなどが話題になっている。

また一方でWeb3のエンターテインメントは、まだまだ程度の低いゲームと思われている。そんな感覚を持っている人の感覚を変えたいという強い想いが山田氏にはあるようだ。

なお興味深いところでは、実際にこのPlay To Earnのモデルによってフィリピンで労働と生活が変わるような状況が起こっているようだ。これはゲームで利用するNFTを貧しい人に貸し出しプレイをしてもらうことで、雇用が生まれるという現象を指している。

▲NFTをかしてくれた人に対してのお礼のメッセージ動画がこちら。



「これはただお金が貰えるという話とは異なり、GameFiによって雇用が生まれ、持続的に生活が救われた感謝。また単に与えられたものではなく、ゲームをプレイしたことで得たお金であるというのがプライド面でも重要である」と山田氏は説明している。

加えて、「NFTを貸し出したユーザーがいる。そのメッセージを受け取ったことの気持ち、どういう気持ちになるのか」それこそがWeb3エンターテインメントであり、同社が実現しようとしている目標の一端でもあるという。

山田氏は最後に「世界の誰かと通じて、その人の生活を少しでも救う体験ができるか。僕たちは真剣に考えています。儲けるだけ儲けたあとお金を吐き出すのではなく、この仕組みを使って持続的に世界に対して良いとされることをしたい。ゲームに夢中になることで、世界を救えるという体験を広めたい」と語り、説明を締めくくった。

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