エクストリーム、22年3月期の決算は増収減益　『ラングリッサー』のロイヤルティや為替差益で上方修正もカバーできず

エクストリーム<6033>は、5月13日、2022年3月期の連結決算を発表、『ラングリッサー』によるロイヤルティ収益、外貨建保有資産の為替差益が予想を上回るもの、増収減益となった。

売上高72億3100万円(前の期比16.1％増)
営業利益5億9200万円(同15.8％減)
経常利益7億1400万円(同4.9%減)
最終利益4億5200万円(同7.9％減)

上方修正においては、売上高については大きな差異はなかったものの、コンテンツプロパティ事業において、同社がライセンス許諾を行っているスマートフォン版ゲームアプリ『ラングリッサー』によるロイヤルティ収益が堅調に推移し営業利益が増加、予想数値を上回る結果となった。

また、経常利益については、 2022年3月期末において、外貨建保有資産の為替差益が発生したことにより、予想数値を上回る結果となった。この結果、親会社株主に帰属する当期純利益・1株当たり当期純利益の実績値も予想数値を上回る結果となった。 

修正前は以下の通り。

売上高72億2200万円
営業利益5億2000万円
経常利益6億100万円
最終利益3億5250万円

上方修正に伴い、2022年3月31日を基準日 とする１株当たり期末配当予想を１株当たり 13 円から4円増額し、1株当たり17 円へ修正した。

■デジタル人材事業…売上高48億2261万円、セグメント利益は7億5255万円
デジタル人材事業は、主にゲーム・スマートフォンアプリ・WEB・IT企業などに対し、プログラミング・グラフィック開発スキルを持った当社社員（クリエイター＆エンジニア）が直接顧客企業に常駐し、派遣契約または請負契約にて開発業務を行っている。

当連結会計年度においては、2021年8月より開始したテレビCM、動画広告などの販促効果が寄与し、新規及び既存案件における受注が好調に推移した。なお、稼働プロジェクト数は7197（前年同期稼働プロジェクト数は5951）となった。

この結果、当連結会計年度における売上高は48億2261万円（前年同期比23.9％増）、セグメント利益は7億5255万円（前年同期比9.8％減）となった。


■受託開発事業…売上高25億6599万円、セグメント損失は5251万円
受託開発事業は、主にデジタル人材事業を通じて顧客から持ち込まれるスマートフォンアプリ開発案件、クラウドプラットフォーム構築、CRM(Customer Relationship Management)構築～導入～運用など、案件を持ち帰り形式にて受託し、納品するサービスを提供している。案件種別としては、「新規」「保守」「保守開発」「EPARK事業」の４つに大別される。

子会社のEPARKテクノロジーズ、エクスラボ及びEXTREME VIETNAMについても当該事業に含まれる。

当連結会計年度においては、EXTREME VIETNAMにおいて新規案件受注が想定通り進捗しなかった影響により、セグメント損失が発生した。

この結果、当連結会計年度における売上高は25億6599万円（前年同期比14.1％増）、セグメント損失は5251万円（前連結会計年度はセグメント損失1億2149万円）となった。


■コンテンツプロパティ事業…売上高4億9191万円、セグメント利益は4億3951万円
コンテンツプロパティ事業は、同社が保有するゲーム・キャラクター等の知的財産を活用し、様々な事業展開を行うセグメントであり、具体的には、ゲーム運営のほかに、同社が保有するゲームタイトルまたはキャラクターなどを様々な商材へ使用許諾を行うライセンス事業が含まれている。

当連結会計年度においては、同社がライセンス許諾したスマートフォン版ゲームアプリ『ラングリッサー』の運営により、ライセンス許諾先である香港紫龍互娯及び上海紫舜信息技術を通じてゲーム販売額に応じたロイヤルティ収益が発生した。

この結果、当連結会計年度における売上高は4億9191万円（前年同期比14.7％減）、セグメント利益は4億3951万円（前年同期比15.2％減）となった。

■2023年3月期の見通し
続く2023年3月期は、売上高77億円(前期比6.5％増)、営業利益6億円(同1.3％増)、経常利益6億6000万円(同7.6％減)、最終利益4億4400万円(同2.8％減)を見込む。

売上高77億円(前期比6.5％増)
営業利益6億円(同1.3％増)
経常利益6億6000万円(同7.6％減)
最終利益4億4400万円(同2.8％減)