【決算レポート】コロプラ、第2四半期(1~3月)は既存タイトルの落ち込みを新作がカバーできず2ケタ超の減収減益に 『テイルズ オブ ルミナリア』はサービス終了が決定

柴田正之 編集部記者
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コロプラ<3668>の2022年9月期の第2四半期(1~3月)の連結決算は、9周年の『クイズRPG 魔法使いと黒猫のウィズ』(以下『黒猫のウィズ』)や、2.5周年の『ドラゴンクエストウォーク』(以下『DQウォーク』)が貢献したものの、新作の寄与が既存タイトルの落ち込みをカバーするには至らず、2ケタ超の減収減益となった。

売上高82億5800万円(前年同期比22.8%減)
営業利益14億1000万円(同48.9%減)
経常利益16億500万円(同57.6%減)
最終利益11億2600万円(同59.8%減)

エンタメ事業は、前述のとおり、『黒猫のウィズ』を含むFY2013ものが前年同期比ではストーリー完結の影響で売上が低下しているものの、四半期推移では回復傾向となったほか、『ドラゴンクエストウォーク』を含むFY2019年ものが好調に推移した。

一方で『白猫プロジェクト』を含むFY2014ものの苦戦が目立っているほか、先日10日に2022年7月20日をもってサービスを終了することが発表された『テイルズ オブ ルミナリア』のレベニューシェアを計上しているFY2022ものも低調な推移となった。

一方、投資育成事業は、出資するファンドの損益取込などによりセグメント認識以降、初の黒字化を達成した。また、営業投資有価証券残高が第2四半期末時点で88億円となり、順調に増加している。なお、期中は12件に新規、追加投資を実施している。

エンタメ事業の新作パイプラインは、スマートフォン向けが7本(自社IP5本・他社IP2本)、コンシューマ向けが8本(自社IP2本・他社IP6本)となっている。スマートフォンゲームについては、前四半期から内訳が変わらず、『白猫GOLF』が現在、事前登録を実施中となっている。

一方、コンシューマゲームは、第3四半期期間(4~6月)には、『映画「五等分の花嫁」 ~君と過ごした五つの思い出~』のリリースを6月に予定している。さらに、MAGES. がグループインして初となる期待の大型タイトル『ANONYMOUS;CODE(アノニマス・コード)』の発売を7月28日に予定しているほか、自社IP『アリスギア』初のコンシューマゲームとなる『アリス・ギア・アイギスCS』も9月8日に発売を予定している。

なお、2022年9月期の業績予想については非開示。グループを取り巻く事業環境は短期的な変化が激しいことから、適正かつ合理的な数値の算出が困難であるため、としている。

エンタメ事業では、第3四半期は例年どおり、第4四半期の盛り上げに向けた準備期間となるが、『白猫プロジェクト』は4月28日から開催中のTVアニメ「ソードアート・オンライン」とのコラボも寄与し、好調に推移しているという。

また、投資育成事業は新たに50億円規模の8号ファンドを設立し、国内外問わず主にエンタメ・BtoC企業を中心に投資機会の創出に注力していく。

株式会社コロプラ
https://colopl.co.jp/

会社情報

会社名
株式会社コロプラ
設立
2008年10月
代表者
代表取締役会長 チーフクリエイター 馬場 功淳/代表取締役社長 宮本 貴志
決算期
9月
直近業績
売上高309億2600万円、営業利益28億5800万円、経常利益32億7600万円、最終利益18億9300万円(2023年9月期)
上場区分
東証プライム
証券コード
3668
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