【決算レポート】coly、第1四半期は既存タイトル成熟化と先行投資で減収・赤字計上に 5月30日リリースの新作『&0(アンドゼロ)』は第2四半期から寄与へ
coly<4175>の2023年1月期の第1四半期(2~4月)の決算(非連結)は、新作の上積みがなく、運営中作品の成熟により前年同期比で減収となったことに加え、新作の研究開発費や組織体制強化のための採用教育費・人件費が増加したこともあり、各利益項目とも赤字に転落した。
売上高11億3000万円(前年同期比17.3%減)
営業損益7800万円の赤字(前年同期3億4000万円の黒字)
経常損益7800万円の赤字(同3億800万円の黒字)
最終利益4900万円の赤字(同1億8400万円の黒字)
なお、前四半期比でも42.6%の減収となっているが、これは第4四半期(11~1月)に主力タイトルの『魔法使いの約束』が周年を迎えていた反動も大きく影響している。
販管費の推移を見てみると、上記の研究開発費や採用教育費・人件費の増加がはっきりと可視化されている。例えば、研究開発費は複数の新作開発の同時進行により、前年同期比で82.4%増と大幅に増加している。
続いて第1四半期の取り組みに目を移すと、『スタンドマイヒーローズ』でサンリオキャラクターズとのコラボイベントを実施したほか、『魔法使いの約束』ではメインストーリー課第2部の配信を3月18日より開始している。
また、同社初の常設店舗となる 「coly more! 池袋PARCO店」を4月1日にオープンするなどMD(マーチャンダイジング)での取り組みも進んでいる。
新作パイプラインについては、5月30日に『&0(アンドゼロ)』をリリースした。また、これまでタイトル名などが公表されていなかったフジテレビとの協業案件について、2022年秋よりフジテレビほかにて放送予定のTVアニメ「永久少年 Eternal Boys」のスピンオフノベルゲームであることを明らかにした。こちらは2022年冬以降のリリースを予定しているもようだ。
そのほか、『スタンドマイヒーローズ』のリニューアルを2022年内に実施するほか、『ドラッグ王子とマトリ姫』のNintendo Switch版などの開発も進行中としている。
なお、2023年1月期の業績予想については、合理的かつ信頼性のある業績予想の提示が困難との判断から非開示としている。今後の進捗を踏まえ、算定が可能になり次第、速やかに開示する方針だ。
会社情報
- 会社名
- 株式会社coly(コリー)
- 設立
- 2014年2月
- 代表者
- 代表取締役社長 中島 杏奈/共同創業者 代表取締役副社長 中島 瑞木
- 決算期
- 1月
- 直近業績
- 売上高50億6400万円、営業損益8億1300万円の赤字、経常損益7億9400万円の赤字、最終損益8億3000万円の赤字(2023年1月期)
- 上場区分
- 東証グロース
- 証券コード
- 4175