オルトプラス<3672>の2022年9月期の第3四半期(4~6月)の連結決算は、タイトルの運営長期化に起因する減衰に対応しつつ、複数の新規開発ラインと開発事業中心の体制への段階的移行を進めたことで各種投資コストが先行する形となった。
なお、今期より、「収益認識会計基準」を適用しているため、前年同期との比較は開示されていない。
売上高14億9000万円(前年同期17億900万円)
営業損益1億9300万円の赤字(同2億600万円の赤字)
経常損益1億9400万円の赤字(同1億6100万円の赤字)
最終損益1億9600万円の赤字(同1億9500万円の赤字)
ゲーム事業では、新作開発と主力タイトルへの投資を強化・継続している。新作は2022年6月末の時点で、合計6本の開発ラインが稼働している。前四半期との比較では、Web3(トークン)事業を行うプレイシンク社と共同で開発中のデジタルムービングトレーディングカードが加わっている。
Jリーグオフィシャルライセンスブロックチェーンサッカーゲームである『Jリーグ トレーディングサッカー』は、7月末よりフォーカスグループテストを実施しており、今後は一般ユーザーを対象としたクローズドβテストも順次実施する予定だ。
子会社OneSportsがパートナー企業と制作中のスマートフォン向け新作野球ゲームアプリ『プロ野球ネクストヒーローズ』は、3月に実施したクローズドβテストの結果を受け、2022年のリリースを目指して開発が進められている。
また、オンラインクレーンゲーム「DMMオンクレ」は、約2ヵ月のメンテナンス期間を経て2022年6月23日よりサービスを再開したほか、ゲーム配信プラットフォーム『Mirrativ(ミラティブ)』のライブゲームの開発を先行開発パートナーとして進めている。
既存タイトルについては、第3四半期末時点では前四半期末と同じ10タイトル(自社パブリッシングタイトル7、運営受託タイトル3)を提供していたが、採算の悪化を受けて、既に告知していたとおり、運営タイトル1タイトルのサービスを7月29日付で終了した。引き続き、採算改善が見込めないタイトルについては、サービス終了などの対応を進め、収益性の高いタイトルへの選択と集中を徹底していく。
ゲーム関連事業では、国内ゲーム会社の底堅い人材需要が継続しており、今後の成長が十分に期待できることから、人材専門子会社の体制整備を進め、雇用形態・賃金水準や営業体制、情報管理体制など専門事業に見合った体制への切り替えを進めていく。そうした施策の中で、ゲーム支援事業は完全子会社であるSTANDに集約して提供していくという。
なお、2022年9月期の業績見通しは非開示。主な事業領域であるソーシャルゲーム業界を取り巻く環境の変化が大きく、グループの業績が短期間で大きく変動する可能性があり、将来的な業績予測を合理的に算出することが困難となっているため、としている。
会社情報
- 会社名
- 株式会社オルトプラス
- 設立
- 2010年5月
- 代表者
- 代表取締役CEO 石井 武
- 決算期
- 9月
- 直近業績
- 売上高43億8700万円、営業損益5億5600万円の赤字、経常損益5億2200万円の赤字、最終損益4億2000万円の赤字(2023年9月期)
- 上場区分
- 東証スタンダード
- 証券コード
- 3672