東宝、23年2月期の営業益を380億円から420億円に上方修正 『トップガン マーヴェリック』と『ONE PIECE FILM RED』のヒットで

東宝<9602>は、本日(10月12日)、2023年2月通期の連結業績予想の上方修正を行い、営業収入2400億円(前回予想2320億円)、営業利益420億円(同380億円)、経常利益450億円(同410億円)、最終利益320億円(同285億円)、EPS181.45円(同161.41円)とした。

同社では、主力の映画事業で『トップガン マーヴェリック』と『ONE PIECE FILM RED』のヒットなどが主な要因と説明している。

・営業収入:2400億円(前回予想2320億円)
・営業利益:420億円(同380億円)
・経常利益:450億円(同410億円)
・最終利益:320億円(同285億円)
・EPS:181.45円(同161.41円)

従来予想からの修正率は、売上高3.4%増、営業利益10.5%増、経常利益9.7%増、最終利益12.2%増となっている。

・売上高:3.4%増
・営業利益:10.5%増
・経常利益:9.7%増
・最終利益:12.2%増


映画事業
映画事業全体では、営業収入は1549億円(前年度は1447億8100万円)を見込んでいる。

東宝、東宝東和等において以下の話題作品を共同製作、配給する。これにより、映画営業事業の営業収入は410億円(前年度は404億3900万円)を見込んでいる。

映画興行事業では、TOHOシネマズ等において、「すずめの戸締まり」等の上記配給作品を中心として話題作を上映する予定。映画興行事業の営業収入は753億円(前年度は576億7300万円)を見込んでいる。

映像事業の営業収入は386億円(前年度は466億6700万円)を見込んでいる。TOHO animation10周年プロジェクトを始動し、「僕のヒーローアカデミア」「SPY×FAMILY」「弱虫ペダル LIMIT BREAK」等のバラエティに富んだラインナップでTVアニメや商品化事業、パッケージ事業等、様々な取り組みを展開する。出版・商品事業では、劇場用パンフレット、キャラクターグッズにおいて「すずめの戸締まり」等の同社配給作品等を幅広く提供する予定。また、「ゴジラ」をはじめとする「東宝怪獣キャラクター」の商品化権収入等の更なる拡大に努める。TOHOスタジオは、制作及びスタジオ事業の一体運営の機能強化を図り、映画・TV・CM制作等の受注獲得に努めていく。東宝映像美術及び東宝舞台では施工管理・原価管理等に努めながら、映画やTVの美術製作、イベント工事等を確保するため新規顧客開拓等に努め、積極的な営業活動に取り組んでいく。


演劇事業
演劇事業では、東宝の帝国劇場・シアタークリエなど、以下の公演を予定しており、この他、社外公演として「ミス・サイゴン」等を全国に展開する。また、東宝芸能では、CM、TV、映画等での所属俳優の活動に向けて積極的に営業活動を展開していく。これらの結果、演劇事業の営業収入は180億円(前年度は151億5700万円)を見込んでいる。


不動産事業
不動産事業全体では、営業収入は660億円(前年度は658億3200万円)を見込んでいる。

不動産賃貸事業では、オフィス需要の減退など厳しい状況下において、東宝の不動産経営部門では、長期的視野に立った設備改修や再開発の企画立案を通し、全国に所有する不動産の有効活用に努めつつ、テナントに対するきめ細かな対応と意思の疎通に心掛け、業績の向上を目指す。これらの結果、不動産賃貸事業の営業収入は280億円(前年度は271億5500万円)を見込んでいる。

道路事業では、スバル興業と同社の連結子会社が、原価管理の徹底を基本とし、積極的な営業活動を行い、受注の拡大を図っていく。道路事業の営業収入は277億円(前年度は289億7700万円)を見込んでいる。

不動産保守・管理事業では、東宝ビル管理及び東宝ファシリティーズが価格競争の続く事業環境下において、コスト削減とともに新規受注の獲得に取り組んでいく。その結果、不動産保守・管理事業の営業収入103億円(前年度は96億9900万円)を見込んでいる。


その他事業
その他事業の営業収入は11億円(前年度は25億9600万円)を見込んでいる。娯楽事業及び物販事業は、東宝共榮企業の「東宝調布スポーツパーク」において積極的に営業施策等を展開していく。また、TOHOリテールの劇場売店等において様々な商品開発等に努めていく。

東宝株式会社
https://www.toho.co.jp/

会社情報

会社名
東宝株式会社
設立
1932年8月
代表者
代表取締役社長 社長執行役員 島谷 能成
決算期
2月
直近業績
売上高2283億6700万円、営業利益399億4800万円、経常利益427億9000万円、最終利益295億6800万円(2022年2月期)
上場区分
東証プライム
証券コード
9602
企業データを見る