トーセ、22年8月期決算は営業益は76%増に サービス終了でモバイルコンテンツ関連の運営売上が減少 開発の効率化などで利益率が向上

  • トーセ<4728>は、10月13日、2022年8月期の連結決算を発表、モバイルコンテンツ関連の運営売上が減少したために減収となったものの、前々期にはスマートフォン向けゲームにおいて開発の大規模な改修作業が発生していたものが縮小したことや、開発の効率化など利益率の向上に努めた結果、大幅な増益を達成した。

    売上高56億6200万円(前々期比5.0%減)
    営業利益4億6900万円(同76.2%増)
    経常利益5億500万円(同77.7%増)
    最終利益3億1000万円(同109.2%増)

    各セグメントごとの状況は以下のとおり。

    ①デジタルエンタテインメント事業 売上高52億9700万円(前々期比3.3%減)、営業利益3億8700万円(同73.3%増)
    ゲームソフト関連は、前年から継続して取り組んでいる複数の家庭用ゲームソフトの大型開発案件を着実に進行させた。そのうち数件は、2022年12月に顧客より発売が予定されている。その結果、売上高は前々期比4.6%増となった。

    モバイルコンテンツ関連は、前連結会計年度中に運営終了となった大型ゲームが2件あったことから、運営売上が減少し、売上高は同9.9%減となった。

    パチンコ・パチスロ関連は、ゲームソフト関連に開発人員をシフトしていることから、売上高は同90.3%減となった。

    一方で、開発の効率化など利益率の向上に努めたことで大幅な増益を達成した。

    ②その他事業 売上高3億6400万円(同24.2%減)、営業利益8200万円(同91.1%増)
    2020年8月期よりコロナ禍の巣ごもり消費拡大で売上好調が続く家庭用カラオケ楽曲配信事業のロイヤリティ売上は、この期も当初の想定を超えて高水準で推移した。

    一方で、SI事業を取り扱うBTDスタジオでは、コーポレート部門と協力して自社の業務システムを開発し、同システムは2022年9月から稼働している。そのため前年と比べSI関連事業の受注案件は減少した。

    受注案件は減少しているものの、同システムの導入により社内決裁の約9割が電子化され、バックオフィスの利便性向上に大きく貢献する予定だ。

    ■今期は増収増益見込む
    2023年8月期通期の業績予想については、以下のとおりで増収増益を見込んでいる。メタバースやNFT関連については、これまで技術の検証や商談の種まきを進めてきたが、引き続き多方面にアプローチを続け、次の柱の事業のひとつとなることを目指していくとしている。

    売上高62億5600万円(前期比10.5%増)
    営業利益5億8000万円(同23.6%増)
    経常利益6億円(同018.6%増)
    最終利益3億5200万円(同13.6%増)

株式会社トーセ
http://www.tose.co.jp/

会社情報

会社名
株式会社トーセ
設立
1979年11月
代表者
代表取締役会長 齋藤 茂/代表取締役社長 渡辺 康人
決算期
8月
直近業績
売上高56億6200万円、営業利益4億6900万円、経常利益5億500万円、最終利益3億1000万円(2022年8月期)
上場区分
東証スタンダード
証券コード
4728
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