【決算レポート】オルトプラス、第4四半期は運営タイトル減と長期運営タイトルの減衰で減収に BLCゲーム『トレサカ Jリーグ』はオープンβを年内リリース予定
オルトプラス<3672>の2022年9月期の第4四半期(7~9月)の連結決算は、運営タイトル数の減少に加え、タイトルの運営長期化に起因する減衰もあり、減収となった。また、複数の新規開発ラインと、開発事業中心の体制への段階的移行のための先行投資が継続した。
なお、今期より、「収益認識会計基準」を適用しているため、前年同期との比較は開示されていない。
売上高13億8100万円(前年同期16億7300万円)
営業損益1億9700万円の赤字(同1億9900万円の赤字)
経常損益1億9200万円の赤字(同1億4500万円の赤字)
最終損益2億1000万円の赤字(同1億4600万円の赤字)
ゲーム事業では、「DMMオンクレ」が約2ヵ月のメンテナンス期間を経て6月23日よりサービスを再開したことで、9月末時点では5本の新規開発ラインが稼働している。
Jリーグオフィシャルライセンスブロックチェーンサッカーゲームである『Jリーグ トレーディングサッカー』は、2022年夏ごろのリリースを目指していたが、リリース開始時期を延期し、年内のリリースを目指して各種テストとチューニングを含む改善を推進している。
10月末よりクローズドβテストを実施し、一般ユーザー向けのオープンβを年内にリリース予定で準備が進められているという。
NFTを活用してJリーグオフィシャルライセンスを利用した「Jリーグ エールトレカ」については、先日11月4日より事前登録を開始した。11月中旬のリリース予定となっており、まもなくサービス開始となる予定だ。
ゲーム配信プラットフォーム「Mirrativ(ミラティブ)」のライブゲームは、配信者と視聴者が同じチームで協力しながら“引っ張って離すだけ”の感覚的操作で遊べる参加型ライブゲーム『アルティメットボウル』を9月21日にリリースした。
スマートフォン向け新作野球ゲームアプリ『プロ野球ネクストヒーローズ』については、2023年春のリリースを目指して開発が進められている。
運営タイトルに目を移すと、KADOKAWA<9468>との共同タイトル『結城友奈は勇者である 花結いのきらめき』(以下『ゆゆゆい』)のサービスが10月28日に終了となった。ただ、本作はエンターグラムより家庭用ゲーム機移植版の販売が行われることも決定した。
なお、2022年9月末時点の提供タイトル数は9タイトル(自社パブリッシングタイトル6、運営受託タイトル3)となっていたが、上記の『ゆゆゆい』のサービス終了により、足元は自社パブリッシングが1タイトル減少した形となる。今後も収益性の高いタイトルへの選択と集中を徹底していく方針だ。
ゲーム支援事業は、子会社STANDに事業を集約し、事業体制の整備を進めた。国内ゲーム会社の底堅い人材ニーズを踏まえ売上が増加したが、案件獲得のための営業人員の採用や業界内での認知度を図るための各種イベントの開催などによる先行投資も実施した。
なお、2023年9月期の業績見通しは非開示。主な事業領域であるソーシャルゲーム業界を取り巻く環境の変化が大きく、グループの業績が短期間で大きく変動する可能性があり、将来的な業績予測を合理的に算出することが困難となっているため、としている。
会社情報
- 会社名
- 株式会社オルトプラス
- 設立
- 2010年5月
- 代表者
- 代表取締役CEO 石井 武
- 決算期
- 9月
- 直近業績
- 売上高43億8700万円、営業損益5億5600万円の赤字、経常損益5億2200万円の赤字、最終損益4億2000万円の赤字(2023年9月期)
- 上場区分
- 東証スタンダード
- 証券コード
- 3672