【決算レポート】ギークス、第2四半期(7~9月)は前年同期にレベニューシェア計上の影響で減収減益に IT人材事業は豪Launch社買収で事業規模が急拡大へ
ギークス<7060>の2023年3月期の第2四半期(7~9月)の連結決算は、前年同期はゲーム事業で『僕のヒーローアカデミア ULTRA IMPACT』(以下『ヒロトラ』、配信はバンダイナムコエンターテインメント)がスマッシュヒットとなり、レベニューシェアによる売上高を計上していた反動もあり、減収減益となった。
ただし、ゲーム事業もリスケジュールタイトルと新規開発案件が順調に進捗しており、計画通りの推移となっている。
売上高15億4200万円(前年同期比3.3%減)
営業利益3億7900万円(同36.4%減)
経常利益3億8100万円(同36.1%減)
最終利益2億4200万円(同37.9%減)
IT人材事業は、売上高が前年同期比19.9%増、セグメント利益は同5.2%増と順調な成長が続いている。なお、上半期でのIT人材事業の取扱高は60億円、売上高は10億円を突破し、過去最高の実績となっている。
なお、売上の伸びに対し、利益の伸びが小さくなっているのは、加藤浩次氏をイメージキャラクターに起用するなど戦略的な広告宣伝費を増額したことが影響している。
ゲーム事業は、前年同期は前述のとおり『ヒロトラ』のレベニューシェアによる売上高を計上していた反動もあって、売上高は前年同期比15.3%減、セグメント利益は同50.3%減にとどまった。
なお、『フットサルボーイズ!!!!! ハイファイリーグ』(配信はバンダイナムコエンターテインメント)のサービスが7月28日付で終了となったことでストック売上高が減少した。
その一方で、11月15日よりサービスが開始となった『機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズG』(配信はバンダイナムコエンターテインメント)の開発を子会社G2 Studiosが手掛けていることを明らかにしたほか、G2 Studiosがグッドスマイルカンパニー『ブラック★ロックシューター FRAGMENT』が11月24日より配信開始となる予定で、第3四半期はこれらの寄与が期待される。
Seed Tech事業は、オフショア開発売上が既存案件のアップセルに加え、新規案件受注もあり順調に推移した。ただし、「ソダテク」のコンテンツ開発の投資継続により、計画通りセグメント赤字計上となった。
x-Tech事業は、ゴルフ市場が活況である影響も受け、ゴルフ関連企業のメディア制作支援、マーケティング支援等の売上が積み上がり、前期比で大幅伸長した。
直近のトピックについては、オーストラリアにおいて急成長中のIT人材事業を手掛けるLaunch Group Holdingsを買収することを発表した。Launch社は、売上高100億円規模、IT人材データベース35万人超を有する企業であり、ギークスとLaunch社の合計取扱高は200億円超の規模に膨らむことになるという。
このLaunch社をIT人材セグメントの海外部門とすることで、IT人材のセグメント売上が大幅に増加し、売上・利益ともに最大のセグメントになる見通し。また、ギークス全体の売上高については、中期経営計画「G100」を前倒し達成する規模へ拡大するとのこと。
なお、2023年3月期通期の連結業績予想は、ゲーム事業で新規タイトルの受注時期のずれと一部運営タイトルの売上高減少が見込まれる事に加え、上記のLaunch社の買収に伴う費用が発生することで、従来予想からの下方修正を実施している。修正後の予想は以下のとおり。
売上高54億円(前期比0.2%増)
営業利益4億5000万円(同60.3%減)
経常利益4億5000万円(同60.4%減)
最終利益2億6000万円(同63.1%減)
会社情報
- 会社名
- ギークス株式会社
- 設立
- 2007年8月
- 代表者
- 代表取締役CEO 曽根原 稔人
- 決算期
- 3月
- 直近業績
- 売上高237億3900万円、営業利益9000万円、経常利益8200万円、最終損益14億7300万円の赤字(2024年3月期)
- 上場区分
- 東証プライム
- 証券コード
- 7060