【決算レポート】MIXI、9月中間は『モンスト』好調で第1四半期の減益から20％増益に一転　『ONE PIECE FILM RED』コラボ奏功

MIXI<2121>は、11月4日、第2四半期累計(22年4月～22年9月)の連結決算を発表し、売上高657億3400万円(前年同期比21.1%増)、営業利益112億4900万円(同23.1%増)、経常利益105億2100万円(同15.7%増)、最終利益19億6000万円(同68.2%減)と増収減益だった。営業減益となった第1四半期から一転して20％超の増益を達成した。

・売上高:657億3400万円(同21.1%増)
・営業利益:112億4900万円(同23.1%増)
・経常利益:105億2100万円(同15.7%増)
・最終利益:19億6000万円(同68.2%減)

 主力サービス『モンスターストライク(以下、モンスト)』が他社IPコラボや新施策で売上が好調だったほか、「TIPSTAR」とチャリ・ロトの車券販売の伸びと収益改善が増収・営業増益につながった。

最終利益が大幅に減ったが、新作ゲームの開発中止に伴う損失44億円に加え、JPFとの合弁を解消し、「PIST6」の株式を売却したことによる。木村弘毅社長は、「PIST6」について「関係各所と協議した結果、販売窓口を拡大し、認知を広げることがPIST6と競輪市場に最善であると考えた」と経緯を説明した。

セグメント別の状況は以下のとおり。

■デジタルエンターテインメント事業
・売上高:476億0800万円(同17.0%増)
・営業利益:205億2400万円(同14.7%増)

主力の『モンスト』が好調だった。好調の要因として、大ヒットした「ONE PIECE」の映画『ONE PIECE FILM RED』など有力IPとのコラボが好評に加え、ゲーム内の新しいクエストやガチャの投入、適切なタイミングでのマーケティングで、ユーザーの熱量を高めたことをあげた。ARPU及びMAUが前年同期を上回った。

木村社長は、「『モンスト』本体が好調を維持しており、継続してユーザーの皆様に喜んでいただける運営ができていることに自信を深めている。来期(2024年3月期)に迎える10周年に向けて、ユーザーの想像を超える、多くの仕掛けを準備していきたい」と述べた。

 
■スポーツ事業
・売上高:129億9500万円(同62.4%増)
・営業損失:13億7800万円(前年同期は21億6600万円の損失)

TIPSTAR及びチャリロトの車券販売高が増加しているほか、東京フットボールクラブ社(FC東京)が連結に加わったことで大幅な造酒となった。東京フットボールクラブ社による売上高を除いても、同37.5%増と伸びた。赤字幅が縮小したが、これはTIPSTARのコスト効率化を進めたため。

 TIPSTARでは、サービスのリニューアルと行い、ライバーによる配信を中止する一方でニュースフィードの導入、エンタメ性の追加などを行ったという。足元では、コミュニケーションの楽しさを追求する要素を取り入れており、ワイワイとベッティングが楽しめるようになっているという。

 
■ライフスタイル事業
・売上高:35億0800万円(同21.5%増)
・営業損失:2億3300万円(同4800万円の利益)

家族アルバム みてね及びminimoが順調に売上を伸ばしたが、。「みてねみまもりGPS」の販売が入学シーズンに伴い好調であったことにより、売上を伸ばした。また、「みてね」が7言語・175の国と地域で展開するなど、海外ユーザー数も全体の3割を超えてきており、ユーザー数は順調に増加した。

「みてね みまもりGPS」の本体販売強化による広告宣伝費の増加、SNS「mixi」におけるポイント失効にによる一時的な売上が今期は計上されなかったことで赤字となった。

 
■投資事業
・売上高:15億5100万円(同42.3%減)
・営業利益:11億1200万円(同33.3%減)

投資していたアルム社などの株式売却を行ったが、減収減益となった。

■2023年3月期の業績見通し
2023年3月期の業績は、売上高1330億円(前期比9.0%増)、営業利益155億円(同13.0%減)、経常利益155億円(同12.1%減)、最終利益50億円(同51.3%減)、EPS68.75円を見込む。予想の修正を行っており、売上高を10.8%、営業利益を82.4%、経常利益を82.4%引き上げた。最終利益は据え置き。

・売上高:1330億円(同9.0%増)
・営業利益:155億円(同13.0%減)
・経常利益:155億円(同12.1%減)
・最終利益:50億円(同51.3%減)
・EPS:68.75円

計画に対する進捗率は、売上高49.4%、営業利益72.6%、経常利益67.9%、最終利益39.2%となっている。

・売上高:49.4%
・営業利益:72.6%
・経常利益:67.9%
・最終利益:39.2%