コナミグループ、第3四半期(4~12月)決算は売上高5%増、営業益37%減に タイトル投入関連費用の増加に加えてエネルギーコストの高騰で減益に
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コナミグループ<9766>は、2月2日、2023年3月期の第3四半期累計(4~12月)の連結決算(IFRS)を発表、主力コンテンツのタイトルを順次投入したことや円安の影響により売上高は増収となった一方、タイトル投入直後の制作費の償却やプロモーション費用の負担に加えて、エネルギーコストの大幅な高騰による影響があり、大幅な減益となった。
売上高2268億7800万円(前年同期比5.5%増)
営業利益375億2300万円(同37.8%減)
税引前利益383億7400万円(同35.9%減)
最終利益275億7100万円(同34.9%減)各セグメントごとの状況は以下のとおり。
①デジタルエンタテインメント事業 売上高1564億2400万円(前年同期比1.6%増)、事業利益374億1400万円(同32.6%減)
サッカーに対する世界的な盛り上がりを受け『eFootball 2023』の売上が伸長した。また、「SILENT HILL」シリーズの復活に向け「SILENT HILL 2」のリメイクのほか、新作となる「SILENT HILL: Townfall」と「SILENT HILL f」の制作を発表した。カードゲームでは「遊戯王トレーディングカードゲーム」が引き続き好調に推移した。さらにスポーツの取り組みとしては、Jリーグとの共同による全40クラブ対抗の「eJリーグ eFootball 2022シーズン」の決勝大会のほか、日本野球機構(NPB)との共同による「eBASEBALLプロスピAリーグ」2022シーズンを開催した。
②アミューズメント事業 売上高105億5800万円(同23.0%減)、事業利益10億6200万円(前年同期比54.1%減)
鬼ごっこをテーマにしたチーム対戦型のビデオゲーム「チェイスチェイスジョーカーズ」の稼働を開始した。アーケードゲームをPCやスマートフォンでいつでも楽しむことができるサービス「コナステ(KONAMI AMUSEMENT GAME STATION)」向けのコンテンツを拡充し、引き続き堅調に推移した。音楽とeスポーツを融合したプロリーグ「BEMANI PRO LEAGUE」の決勝戦を有観客で開催し、オンラインによるライブ配信とともに大きな盛り上がりを見せた。
③ゲーミング&システム事業 売上高278億6400万円(同49.2%増)、事業利益38億8200万円(同53.8%増)
北米および豪州市場で新型コロナウイルス感染症拡大前のオペレーションに戻り、主力商品である「DIMENSION」シリーズの各種筐体の販売が好調に推移した。また、部材調達コストの低減などにより事業利益率が改善した。カジノマネジメントシステムは堅調に推移し、カジノ施設への「SYNKROS」の導入が引き続き進んだ。
④スポーツ事業 売上高337億1600万円(同9.9%増)、事業利益8億2000万円(前年同期比28.8%減)
資産を持たない形でネットワークを拡大するビジネス形態として10月より新たに豊橋市(愛知県)におけるスポーツ施設の業務受託運営を開始した。今期の新規受託施設は合計12施設となった。好評なピラティススタジオの3号店となる「Pilates Mirror桜新町」をオープンしたほか、 3月には2店舗(経堂・自由が丘)をオープンすることを発表した。好調なスイミングスクール向けのデジタルサービスとして、映像とAIを活用して練習効果を向上させる「運動塾デジタルノート」の提供を引き続き推進した。
■通期業績予想を下方修正
2023年3月期通期の連結業績予想については、従来予想から売上高・利益とも下方修正しており、以下のとおり。売上高3200億円→3030億円(増減率5.3%減、前期比1.2%増)
営業利益765億円→425億円(同44.4%減、同42.9%減)
税引前利益765億円→425億円(同44.4%減、同43.5%減)
最終利益550億円→290億円(同47.3%減、同47.1%減)
会社情報
- 会社名
- コナミグループ株式会社
- 設立
- 1973年3月
- 代表者
- 代表取締役会長 上月 景正/代表取締役社長 東尾 公彦
- 決算期
- 3月
- 直近業績
- 売上高3603億1400万円、営業利益802億6200万円、最終利益591億7100万円(2024年3月期)
- 上場区分
- 東証プライム(ロンドン証券取引所にも上場)
- 証券コード
- 9766