サイバーエージェント、Unity Addressable Assets Systemでアドレスやラベル付与を自動化するツールをオープンソースとして公開
サイバーエージェント<4751>は、UnityのAddressableアセットシステムにおけるアドレスやラベルの付与を自動化するツール「Smart Addresser」を、2023年4月4日よりオープンソースソフトウェア(以下OSS)として公開した。
「Smart Addresser」は、UnityのAddressableアセットシステムにおけるアドレスやラベルの付与を自動化するためのツール。ゲーム開発においては多くのリソースを管理する必要があり、アドレスやラベルはそれらのリソースを特定するためのキーとして重要となる。
このツールは、アドレスやラベルの付与をルールベースで設定し、より効率的なリソース管理を実現する。また、リリース前のリソースを適切に管理するためのバージョン管理システムも実装されており、このツールを活用することで、ゲーム開発の効率化や開発プロセスの安全性向上が期待できるという。
同社ゲーム・エンターテイメント事業部では、多くのプロジェクトがUnityを用いて開発しているが、その中で、より開発を効率化するための施策の一環として、本ツールを開発したとのこと。また、同社ではOSSによる業界への貢献にも力を入れており、本ツールもOSSとして公開することにした。
■「Smart Addresser」の特徴
1. アドレスやラベルの付与を自動化
アドレスやラベルを直接設定するのではなく、付与するルールを設定することにより、効率的な管理ができる。「特定のフォルダ配下にアドレスを付与する」「拡張子がprefabのファイルにだけアドレスを付与する」「アドレスとして拡張子なしファイル名を使用する」などの柔軟なルール設定ができる。
2. バリデーションツール
バリデーションツールを使用することで、設定したルールのバリデーションを行うことができる。アドレスが重複していたり、一つのリソースに対して複数のアドレスが設定されていたりする不適切なルールを洗い出し、修正することができる。また、バリデーションが通らなかった場合はビルドを失敗扱いすることで、安全なワークフローを構築することもできる。
3. バージョン管理システム
モバイルゲームの運用では、リリース前のリソースが配信されてしまわないように注意が必要。バージョン管理システムを使用すると、各リソースにバージョンを付与することができる。リソースをビルドする際に、ビルド対象とするバージョンの範囲を指定することで、リリース前のリソースをビルドから除外することができる。
4. その他の機能
その他、CI/CDインテグレーションのためのコマンドラインインターフェースや、リソースがインポートした際に自動的にアドレスやラベルを適用する機能が実装されている。また、プロジェクト独自のルールを設定したり、バージョンを解釈するアルゴリズムを設定したりするなどの拡張性もある。
会社情報
- 会社名
- 株式会社サイバーエージェント
- 設立
- 1998年3月
- 代表者
- 代表取締役 藤田 晋
- 決算期
- 9月
- 直近業績
- 売上高7202億0700万円、営業利益245億5700万円、経常利益249億1500万円、最終利益53億3200万円(2023年9月期)
- 上場区分
- 東証プライム
- 証券コード
- 4751