【サービス終了、その瞬間】バンダイナムコENT『ガンダムブレイカーモバイル』…4周年を目前に幕を下ろしたガンプラアクションバトルの歴史を振り返る

スマートフォンアプリ市場は、日々新しいゲームがリリースされている。その一方で、様々な事情により惜しまれつつサービスが終了してしまうゲームも少なくはない。

gamebizでもサービス終了に関する記事(関連情報)を取り上げている。

それら記事を読み、「あと数ヵ月後に終わるのか…」と思うが、サービス終了発表~サービス終了当日までの期間、そのゲームについて追ってはいなかった。

そこでgamebizでは、それらゲームのサービスが終了するその瞬間に立ち会って、ゲーム内でどのような事が起こったのかを伝える「サービス終了、その瞬間」を展開している。

今回は、2023年6月5日10時をもってサービス終了となった、バンダイナムコエンターテインメントの『ガンダムブレイカーモバイル』をピックアップした。

バンダイナムコENT『ガンダムブレイカーモバイル』(Since 2019 to 2023)

まずは『ガンダムブレイカーモバイル』の概要について。

本作は、ガンプラをモチーフにしたガンダムゲームシリーズ『ガンダムブレイカー』のモバイル版。自分だけのガンプラをいつでもどこでもスマホで手軽にカスタム可能で、スマホならではのシンプルな操作による多彩なガンプラアクションバトルが楽しめるアプリゲームだ。

2019年7月31日よりサービスを開始しており、約3年11ヵ月でのサービス終了となった。

作品の歴史を振り返りつつ、1週間前からプレイ…有終の美を見届ける

ここからは『ガンダムブレイカーモバイル』発表からの歴史を振り返っていこう。

『ガンダムブレイカーモバイル』は、2019年7月2日に公式サイト及び公式Twitterが公開され、それと同時に事前登録が始まった。当時は2019年夏配信予定、日本のほか、台湾、香港、韓国、アメリカ、カナダでの配信が予定されていることが発表された。(関連記事) また同日に、本作CMソングをロックバンド「04 Limited Sazabys」が手掛けることも明らかになった。(関連記事

そして2019年7月31日、『ガンダムブレイカーモバイル』がリリース。累計事前登録件数が70万件を突破していた。

リリース後、2019年8月5日のApp Storeランキングで18位、8月6日のGoogle Playランキングで27位と、それぞれ初のトップ30入りを果たすと、8月9日にユーザー数が100万人、8月21日に200万人を突破した。

また、『ガンダムブレイカーモバイル』繁体字版が香港とマカオで人気となっており、日本時間2019年8月1日20時点で、マカオでは無料と売上ランキングで3位、香港では無料で首位、売上ランキングでは6位(いずれも全体)、台湾では無料7位、売上ランキングで54位に入る(関連記事)など、国内外で好調な滑り出しを見せたのだった。

そこからは新規機体やAIパイロットを追加したピックアップガシャや新規機体が入手できる「創快祭」を定期的に開催。

2020年1月16日にはそれまでベータ版として期間限定開催していた「マルチミッション」の正式版を実装(関連記事)、同年2月26日には自分が撮影した写真に俺ガンプラを合成できる「AR機能」や、今以上に細かい設定ができる「カスタムカラー」など盛りだくさんの大型アップデートを実施するなど、様々な施策でゲームを盛り上げていった。

『ガンダムブレイカーモバイル』が大きな困難に直面したが2020年4月20日。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大を受けて、直近の新規イベントや新規ガシャの定常更新を停止することに。

当時のリリースによると、「感染拡大防止や開発・運営スタッフの安全確保に取り組みながらサービス継続に影響が出ないよう準備を行ってきたが、新規イベントや新規ガシャなどの定常更新が難しいとの判断に至った」という。定常更新は停止するものの、ユーザーに少しでも楽しんでもらえるよう、同年4月22日よりキャンペーンを実施したのだった。(関連記事

コロナ禍の苦境を乗り越えた『ガンダムブレイカーモバイル』はその後、周年や年末など節目節目でのキャンペーンの開催、定期的なアップデートの実施、ゲーム・ガンプラ・アニメが連動して展開する「ガンダムブレイカー バトローグ プロジェクト」の始動(関連記事)など、様々な施策でコンテンツを盛り上げようという姿勢を見せていった。


▲2022年3月2日には600万ダウンロードを達成した。

しかし、4周年まであと数ヵ月に迫った2023年4月5日、『ガンダムブレイカーモバイル』のサービスが終了となる事が突如発表されたのであった。(関連記事

参考までに下のグラフは、『ガンダムブレイカーモバイル』のリリース日からサービス終了日までのApp Store(画像上)とGoogle Play(画像下)のランキング推移である。

出所:SensorTower

と、『ガンダムブレイカーモバイル』の発表からサービス終了決定までの流れをお届けしたところで、ここからはサービス終了1週間前の2023年5月30日からログインしたプレイ記録をダイジェストでお届けしよう。

まずはアプリをダウンロードしてゲームデータのダウンロードである。最近、この企画でよくこの話をするのだが、筆者の仕事用スマホは数年前に支給されたもので、ゴリゴリに動くゲームだとすぐに端末が火照ってしまったり、動作が重くなってしまう。

だったら私用のスマホでプレイすれば良いだろう、と思われるが個人で使っているスマホは13年前の端末なのだ。繰り返す、13年前の端末なのだ。そんな筆者にとって、軽減モードはありがたかったよ。

『ガンダムブレイカーモバイル』は自分だけのガンプラをカスタムできるのがウリということで、当然ガシャからは完成済のガンプラではなく、パーツが排出されるようだ。

ガンプラと言えば、筆者が4~5歳の頃、初めて買ってもらったのがジム。当時のガンプラは昨今のRG(リアルグレード)やMG(マスターグレード)ではなく、1/144スケールのザ・昭和なパッケージのジムだった。

その後、小学生になるとガンプラではなく、「元祖SDガンダム」や「SDガンダムBB戦士」の方を買っていた記憶がある。再びガンプラに触れたのは高校時代に作ったガンダムデスサイズが最後だったかなぁ。

「おまえ全然ガンプラ好きじゃないじゃん」という声が聞こえてきたが、今でもおもちゃ屋や量販店の玩具売り場を見て回る際はガンプラコーナーに必ず立ち寄るし、前職の同僚が定期的に作っているガンプラの制作過程の写真や完成した写真を見るのも好きなので、大目に見てもらいたい。

この年になると、なかなかガンプラを作る機会がないので、『ガンダムブレイカーモバイル』で手軽にガンプラを作っている気分を味わえたのは実に楽しかったよ。

と、だいぶ話が逸れてしまったが、自分でカスタムしたガンプラが完成したところで、サービス終了までの1週間、ストーリーを進めつつ数々のバトルに挑んでいった。

ちなみに他のプレイヤーさんの状況についてだが、本作にはフレンドをオススメで見つけてきてくれるような機能がなかった(と思う)ので、ネット上にあるフレンド募集を見てIDを入力する必要があった。

数名分のIDを入力したが、最終プレイの項目が数十日前のユーザーが多かった。ただ、一人だけ数時間前というプレイヤーさんを見つけたのでフォローさせていただいた。すると翌日には筆者をフォローしてくれた(ありがとうございました!)

あと、ログイン毎にオンラインエントリー機の戦績が表示され、救援機として使用された回数がわかるのだが、これは筆者のガンプラを使ってくれたプレイヤーさんがいる、サービス終了当日まで『ガンダムブレイカーモバイル』をプレイしている方がいる、という認識でいいのかな? いいよね! 最後まで一緒に遊んでくれてありがとう!

そしてサービス終了当日の2023年6月5日10時を迎え、ゲームはメンテナンスに入った。

こうして、『ガンダムブレイカーモバイル』は約3年11ヵ月の歴史に幕を下ろしたのであった。


▲サービス終了後の公式Twitterのツイート。アカウントの運用は停止となったようだ。

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株式会社バンダイナムコエンターテインメント
https://www.bandainamcoent.co.jp/

会社情報

会社名
株式会社バンダイナムコエンターテインメント
設立
1955年6月
代表者
代表取締役社長 宇田川 南欧
決算期
3月
直近業績
売上高2896億5700万円、営業利益442億3600万円、経常利益489億5100万円、最終利益352億5600万円(2023年3月期)
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