コトブキヤ、23年6月期決算は売上高26%増、営業益同11%増 自社IPアイテム、他社IPアイテムともに販売好調 急激な円安や原材料費上昇で利益率は低下

  • 壽屋(コトブキヤ)<7809>は、8月14日、2023年6月期通期の決算(非連結)を発表、自社IPの「アルカナディア」や「メガミデバイス」などのコンテンツのアイテムの販売好調に加え、「ホロライブプロダクション」など他社IP関連アイテムも好調に推移し、増収増益を達成した。

    ただし、急激な円安や高インフレ環境に伴う原材料費上昇などによる製品仕入コストの上昇を主要因として、利益率は低下した。

    売上高180億9900万円(前々期比26.6%増)
    営業利益26億1400万円(同11.9%増)
    経常利益25億4500万円(同9.1%増)
    最終利益17億5700万円(同8.4%増)

    プラモデル製品の展開は、自社IP製品「アルカナディア」より「ヴェルルッタ」、自社IP製品「メガミデバイス」より「皇巫(オウブ)スサノヲ 蒼炎」、自社IP製品「創彩少女庭園」より「源内あお [若葉女子高校・冬服]」、自社IP製品「フレームアームズ・ガール」より「フレームアームズ・ガール アヤツキ」などを発売し、これらの製品が当該カテゴリーの売上に大きく貢献した。また、プラモデル関連製品である「モデリング・サポート・グッズ」なども堅調な推移をみせ、業績をけん引した。

    一方、フィギュア製品の展開については、他社IP製品では「ホロライブプロダクション」に所属するホロライブ2期生のVTuber「百鬼あやめ」、テレビアニメ「無職転生 ~異世界行ったら本気だす~」より「ロキシー・ミグルディア」、ハイスピードメカアクションゲーム『ARMORED CORE 4』より「DECOCTION MODELS レイレナード 03-AALIYAH シュープリス」などを発売、自社IP製品では「メガミデバイス」より「朱羅 忍者」および「朱羅 弓兵」などを発売し、これらの製品が当該カテゴリーの売上に大きく貢献した。

    海外の北米地域では、「BISHOUJOシリーズ」として展開する「ヴァンパイア美少女 モリガン」「ヴァンパイア美少女 フェリシア」などの製品がフィギュア製品の売上に大きく貢献したものの、前事業年度と比較して、製品タイトルの件数が減少したことによる影響を受け、当該地域の売上は伸び悩んだ。アジア地域では、「メガミデバイス」シリーズを中心に「アルカナディア」などの自社IPプラモデル製品が堅調に推移したが、フィギュア製品の売上は伸び悩んだ。

    直営店舗による小売販売は、創業70周年の記念製品として「70周年記念 1/300 壽屋ビルプラモデル」を発売した。また、店舗キャンペーンの実施や「にじさんじ」関連商品が好調に推移したことに加え、新型コロナウイルス感染症の水際対策緩和に伴う訪日外国人客の増加により、売上は回復基調にある。ECサイトによる通信販売は、直営店舗限定商品や特典の開発を積極的に推進したことにより売上は好調に推移した。

  • ■2024年6月期は減収減益の見込み

  • 2024年6月期通期の業績予想については、以下のとおり。自社IPにおいては、2024年以降に製品展開を予定している新規自社IP「無限邂逅メガロマリア」のプロモーション活動を積極的に行い、コンテンツの認知度向上を図っていくとしている。また、他社IPでは、「にじ
    さんじ」より「アンジュ・カトリーナ」「戌亥とこ」の発売を予定している。

    売上高180億円(前期比0.6%減)
    営業利益23億円(同12.0%減)
    経常利益22億6500万円(同11.0%減)
    最終利益15億7200万円(同10.6%減)

株式会社壽屋(コトブキヤ)
https://company.kotobukiya.co.jp/

会社情報

会社名
株式会社壽屋(コトブキヤ)
設立
1953年1月
代表者
代表取締役社長 清水 一行
決算期
6月
直近業績
売上高142億9200万円、営業利益23億3700万円、経常利益23億3200万円、最終利益16億2100万円(2022年6月期)
上場区分
東証スタンダード
証券コード
7809
企業データを見る