ポールHD、子会社HIKE元役員による不正行為を認定 役員の報酬減額、元役員から弁済の交渉中 再発防止策も発表

ポールトゥウィンホールディングス<3657>は、この日(9月14日)、子会社であるHIKEの元取締役の不正行為疑惑に関する特別調査委員会による調査報告書を発表した。

調査報告書によると、特別委員会で事実関係の調査を実施し、結論として元役員による契約書等・請求書の偽装による出金を不正行為として認定・判断したとのこと。

同社は、委員会からの最終報告を受けて経営責任を明確にするため、2023年9月から2023年11月までの3か月間、以下のとおり同社とHIKE役員報酬を減額することも決定した。

役員報酬の減額
同社代表取締役社長 : 月額基本報酬の30%減額
HIKE 代表取締役 : 月額基本報酬の30%減額
同社取締役管理部部長: 月額基本報酬の15%減額

特別調査委員会による調査を踏まえ検討した結果、2024年1月期第2四半期決算へ与える影響額は、外注費等売上原価の取消額が9300万円、流動資産の取消額が7200万円、固定資産の取消額が900万円、消費税が1200万円の合計1億8800万円であり、同額を「長期未収入金(固定資産・その他)」に計上したという。また、当該長期未収入金全額について、貸倒引当金を計上している。なお、HIKE では元取締役と弁済方法について交渉しているとのこと。

同社は、再発防止策の提言を踏まえ、以下の再発防止策を実行していく。

HIKE の再発防止策
①事業の透明化
CREST 韓国がゲーム開発者との折衝を行い、HIKE はその内容を確認するというように役割を分担し、情報を共有できる体制を整え、ゲーム事業の透明化を図る。
②購買・調達にかかる内部統制の構築
購買・調達にかかる業務プロセスを見直し、新規取引先に対する調査、複数人による発注・検収への関与、文書による発注、管理部門による支払前のチェック項目化といった統制を織り込む。

同社の再発防止策
①親子会社間の管理責任の明確化
子会社に対する管理責任を明確にし、子会社における問題点を把握できる体制を整え、迅速に改善できるようにする。
②内部監査の充実
内部監査室の体制を強化し、積極的にグループ全体の情報を把握できる体制を整え、各ビジネスモデルのリスクを識別し、それに対応できるようにする。
③内部通報制度の充実
全役員・従業員に内部通報制度の存在、趣旨及び仕組みを改めて周知徹底する。また、その他再発防止策に関して新たに開示すべき事項が発生した場合には適宜情報開示を行っていく。

ポールトゥウィンホールディングス株式会社
https://www.phd.inc/

会社情報

会社名
ポールトゥウィンホールディングス株式会社
設立
2009年2月
代表者
代表取締役会長 橘 民義/代表取締役社長 橘 鉄平
決算期
1月
直近業績
売上高469億8000万円、営業利益4億400万円、経常利益5億900万円、最終損益19億6700万円の赤字(2024年1月期)
上場区分
東証プライム
証券コード
3657
企業データを見る
株式会社HIKE(ハイク)
https://hike.inc/

会社情報

会社名
株式会社HIKE(ハイク)
設立
2018年3月
代表者
代表取締役 三上 政高
企業データを見る