「東京ゲームショウ2023(TGS2023)」が開催され、大盛況のうちに幕を閉じた。TGSといえば、華やかな新作タイトルの数々、有名人が出演するステージイベント、ブースを彩るコンパニオンたち、そしてコスプレイヤーたちに注目が集まることが多いが、このコーナーではビジネスデーのみ登場する、ちょっと地味でわかりづらい「ビジネスソリューション」にフォーカスを当てる。
出展社全てというわけにはいかなかったが、ピックアップした企業の担当者から会社紹介やTGS出展に至った経緯、出展してどのような効果があったのかなどさまざまなお話を伺うことができた。いずれもインタビューは、TGS2日目、ビジネスデー最終日にあたる2023年9月22日に行った。
今回の記事では、株式会社メイラボを取り上げる。メイラボといえば、当サイトでも何度か記事として取り上げたことがあるが、事業の一つとして、「Mr.GAMEHIT」というゲーム業界に特化した動画制作・広告運用サービスを展開している。今回の出展で、ゲーム業界に携わる人々からどのような相談を受けたのか、出展の手応えなど、メイラボ代表取締役社長CEOの佐藤真一氏にお話を伺った。
――:よろしくお願いいたします。まずは御社についてご紹介をお願いします。
当社は、株式会社メイラボという会社です。昨年に続いて、ゲームの動画制作と広告運用を専門的に手掛ける『Mr.GAMEHIT』というサービスブランドで東京ゲームショウ2023に出展しました。Mr.GAMEHITは、チームのメンバーが全員ガチゲーマーであり、ゲームプレイヤーとしての視点とプロのクリエイターとしての視点、両方の視点でPVや広告用動画クリエイティブを制作するという点に特徴があります。
動画制作だけでなく、広告運用まで一貫して提供できることも当サービスの強みです。今回の東京ゲームショウ内でも、当社が制作した動画が複数のブースで放映されています。
――:ゲーマーでチーム構成するというのは珍しいですが、どういう強みがあるのでしょうか。
お客様からいただく課題の中で非常に多いのが、社内や外注先の担当者がゲームにさほど詳しくないため、動画広告のクオリティがなかなか上がらない、というお悩みです。
当社に動画制作や広告運用をお任せいただいた結果、動画のクオリティや広告のパフォーマンスが向上し、多くのお客様にご満足いただいております。
ゲーマーがゲームの動画制作や広告運用をすることのメリットを一言で言えば、「ゲームユーザーの心に刺さる動画が制作できる」ということです。コアなゲーマーは、ゲームの面白い部分や魅力をユーザー視点で見つけるのが得意なので、ユーザーにとってつい遊んでみたくなるような動画に仕上げることができます。
――:なるほど。開発者のアピールしたいところと、ユーザーの知りたいところは、微妙に違うことがありますよね。
はい。ゲーム会社が見せたいものや伝えたいことと、ユーザーが知りたいことや魅力を感じるポイントはズレていることが多いんです。こういった点は、ゲーム業界のマーケティング担当者が持つ大きな悩みのひとつでもあると思います。
弊社のクリエイターなら、ユーザーが見た時に「プレイしてみたい」と思ってもらえるようなところにフォーカスしたクリエイティブを制作することができます。
――:ブースにいらっしゃるのは国内の会社の方が多いのですか?
昨年もそうでしたが、今年も国内より海外の方が多いと感じました。特に中国や韓国などアジアのゲーム会社が自社ゲームを日本のユーザーに売り込むにはどうしたらいいのかという相談を受けることが多いですね。
海外向けに作った動画をそのまま日本で配信したものの、ユーザーにうまく刺さらなくて困っているという企業も多く、なんとか解決したいという問題意識をお持ちのようです。日本のユーザー向けにどういうクリエイティブを作ればいいのかがお悩みポイントのようです。
――:海外の方が多いとなると、国内の会社は昨年よりも減っているのでしょうか。
いえ、国内の方も多くいらしています。東京ゲームショウへの来場者が去年よりも目に見えて増えていますので、ブースにいらっしゃる方の数は去年よりも多いです。出展する側からすると、東京ゲームショウは当社のサービスを知っていただく上でとても良い環境になっています。
昨年以上の良い手応えを感じましたし、ゲームユーザーを獲得するために、より良質な動画広告の必要性が高まっていると感じています。
――:ありがとうございました!