KongStudiosから提供されている『ガーディアンテイルズ』。本作は、KongStudiosが手掛けるドット絵アクションRPG。ドット絵から醸し出されるそのほのぼのとした世界観と遊び応えのあるゲーム性が特徴的だ。
本作は去る2023年9月19日より、Yostarとの共同運営から、KongStudiosによる単独運営に移行するなどの体制変更もあったが、その後の10月6日に無事2周年を迎えた。
3年目に入った『ガーディアンテイルズ』だが、今後どういった未来を描いているのか。
今回、gamebizではKongStudiosのキム・ブガン氏にインタビューを行い、『ガーディアンテイルズ』のこれまでと今後の展望について話を聞いてきた。
ユーザーからの関心と愛に心からの感謝を…単独運営で迎えた2周年
KongStudios
ディレクター
キム・ブガン氏
ガラケー(フィーチャーフォン)の頃より韓国で様々なモバイルRPG開発に携わり、現在はガーディアンテイルズのディレクターを務める。10代の頃から、RPGをこよなく愛する。
――:まずは、2周年おめでとうございます。これまでを振返ると大変な局面もあったかと思いますが、特にどんな事が大変でしたか?
サービス中のゲームなので、継続的に新しい要素を開発することは難しい課題となっていました。
『ガーディアンテイルズ』は、ユーザーの皆様に『冒険』と『新しい体験』を提供することを主な目標としており、そのためには多くのリソースと時間が必要となってきます。
昨今のスマートフォンゲーム業界においても、効率的に運営していくことが、非常に困難だと感じています。
特に、日本のサービスにおいては、ユーザーの皆様がストーリーにより没頭しやすく、ストーリー内のパロディやユーモアを日本人の感性に合わせて楽しんでいただけるよう、ローカライゼーションを行っております。また、メインストーリーに音声を追加するなど、より魅力的な要素を提供できるよう尽力しています。
これからは、より効率的な開発プロセスを築き、高品質なコンテンツを素早く提供できるよう努力してまいります。
――:体制変更などもあったかと思いますが、ユーザーからの反響やその後の体制についてはいかがでしょうか。
運営体制に変更はあったものの、開発チームの立場は大きく変わっていません。
KongStudiosでは、以前から日本サービスに向けた多くの作業を行っており、ユーザーの反応や意見を集め、体制変更に備えてきました。
とはいえ、ワールド15のアップデートが遅れ、日本のユーザーの皆様をお待たせすることになってしまいました。しかしこの過程で、多くの点でプロセスの改善を実感しており、現在はその改善されたプロセスを活かして、ワールド16の準備を進めています。
運営体制の変更において最も重要な課題は、ユーザーの皆様がゲーム内外の変化を感じないよう、最善を尽くすことです。今後は、より強化された体制で様々なコンテンツやイベントを提供できるよう、努めてまいります。
――:これまでユーザーさんとコミュニケーションが取られていく中で、思い出深かった事は何かありますか?
ユーザーの皆様がオンライン上に投稿してくださる意見やファンアートなど、私たちは欠かさずチェックしています。応援のメッセージから厳しい意見まで、『ガーディアンテイルズ』というゲームに向けられた皆様の関心と愛に、心から感謝しています。
特に印象深かったのは、運営体制の変更をお知らせした際に、多くの応援メッセージをいただけたことです。不安の声よりもユーザーからの応援が圧倒的で、それが私たちの内部で大きな励みとなりました。ユーザーの支援を受けながら、一層気合を入れて、これからも変わらず、そしてより良いサービスを提供し続けるための雰囲気を作ることができました。
この場をお借りして、改めて感謝申し上げます。
▲発表時に投稿されたツイートに対するユーザーからの反響
子供の頃に感じたトキメキをユーザーに届けたい
――:ゲーム開発に関してお聞きしたいです。『ガーディアンテイルズ』はドット絵で描かれたRPGとして、確かなポジションを築いていると考えています。ゲーム開発において、特に意識している要素はありますか?
ドットという限られた表現の中で、新しいコンテンツや深いストーリー、感動的な体験をユーザーの皆様が感じ、楽しんでいただけるよう演出することが、『ガーディアンテイルズ』の特徴の1つだと考えています。
私や前任のディレクターを含む多くの開発者たちは、子供の頃に日本で開発されたコンソールゲームを楽しんで育ちました。当時感じた感動や感性、新しいものに出会ったときのワクワク感を覚えています。これらの体験を、より洗練された形で再現し、具現化させることを目指して、制作に取り組んでいます。
――:2周年の反響についてはいかがでしょうか。
昨年のスミレに続いて、今年はミケという英雄を、日本で先行公開しました。企画の段階から、日本支社のチームからは日本の説話を元にしたアイデアや意見がたくさん寄せられ、開発チームもミケが日本の環境により適した形でプレイできるように努力して開発を進めました。
幸運にも、日本のユーザーの皆様からは予想以上にミケへの愛情をたくさんいただいており、感謝しております。
ゲーム以外の要素でも、2周年を少し違ったアプローチで祝うことにしました。ユーザーの皆様が直接参加できるイベントや、新しいキャラクターを活用した動画コンテンツなど、実験的な試みをたくさん実施しました。
【英雄紹介動画】
— ガーディアンテイルズ公式 (@GuardianTalesJP) October 2, 2023
無属性の戦士、猫武士 ミケ(CV: #小坂井祐莉絵)が登場。
華麗なる爪…?さばきをとくとご覧ください
▼YouTube版https://t.co/GK1i2VfNwg#ガーディアンテイルズ #ガデテル pic.twitter.com/TW3HTV2Iu6
ユーザーの皆様からのフィードバックは非常に重要で、その意見を基にして、より楽しく新しいイベントやコンテンツを提供できるよう努力していきます。
――:今後の展望についてお聞かせください。
日本のユーザーの皆様にとっては、まだまだ実感が湧かないかもしれませんが、韓国版のガーディアンテイルズでは、まもなく「シーズン2 魔界」が完結します。
シーズン3では、より安定したペースでストーリーコンテンツを提供し、日常のゲーム内コンテンツもより楽しく達成感を感じられるよう、開発チームは悩みつつもさまざまな改善に取り組んでいます。
私たちの悩みとその結果が、より多くの方々に満足していただけることを願っています。同様に、日本のユーザーの皆様にもこの変化を体験していただけるよう、日本版のストーリーのアップデートの準備にも力を注いでいます。
また、日本でのワールド16のアップデートに関して、多くの皆様がお待ちいただいていることを理解しており、現在、心を込めて準備を進めていますので、もうしばらくお待ちいただければ幸いです。
――:最後に読者やユーザーさんに向けて一言お願いします。
『ガーディアンテイルズ』というゲームを愛してくださり、アップデートを待ち望んでいるガーディアンの皆様に、心から感謝しています。ディレクターとしての責任を担う中で、最初に抱えた悩みは、皆様のために『ガーディアンテイルズ』をどのように進化させていくべきかということでした。
皆様から多くの愛情と信頼を受けていることに感謝しています。『ガーディアンテイルズ』は一層進化し、皆様にとって魅力的なものになるべきだという使命感を強く感じています。ゲームの中で、皆様にお返しできることに全力を尽くす覚悟で、制作に取り組んでいきます。
新しい『ガーディアンテイルズ』の進化に、どうぞご期待ください。
――:ありがとうございました。
■『ガーディアンテイルズ』
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