モブキャストHD、第3四半期(1~9月)決算は売上高3%減、2.2億円の営業赤字を計上 新作『炎炎ノ消防隊 炎舞ノ章』が当初の予想を下回る

  • モブキャストホールディングス<3664>は、11月13日、2023年12月期の第3四半期累計(1~9月)の連結決算を発表、子会社X-VERSEのソーシャルゲームなどのライセンスIP売上減少が続き減収となった。

    一方、損益については、継続して取り組んでいるコスト削減の効果もあり、赤字幅が縮小した。

    売上高25億8400万円(前年同期比3.9%減)
    営業損益2億2900万円の赤字(前年同期2億9600万円の赤字)
    経常損益2億3400万円の赤字(同3億2500万円の赤字)
    最終損益1億9400万円の赤字(同3億3600万円の赤字)

    主なセグメントごとの状況は以下のとおり。

    ①デジタルIP領域(旧モバイルゲーム事業) 売上高4億8600万円(前年同期比21.7%減)、営業損益2100万円の赤字(前年同期700万円の黒字)
    既存事業であるライセンスIP事業(旧:IPプロデュース事業)は、2023年1月に『炎炎ノ消防隊 炎舞ノ章』を新たに配信し、初回30万ダウンロード数を突破した。しかし、リリース後に発生した不具合の影響もあり、売上高は伸び悩み当初の予想を下回る結果となった。そのことを踏まえ、ユーザーにゲームを楽しんでもらえるように不具合の解消およびゲーム内コンテンツの改善を図るほか、アニメ「ソウルイーター」「東京リベンジャーズ」とのコラボレーション企画を実施、今後も新たなコラボレーション企画を計画するなど売上改善に努めていく。ほか、テレビアニメ「リコリス・リコイル」のキャラクターのアラームアプリを配信した。

    また、新たなチャレンジとして展開しているオリジナルIP事業(旧:IP創出事業)は、「Webtoon・電子漫画」としてこれまでに1タイトル、「VTuber」プロジェクトとしてこれまで4人のバーチャルYouTuberを配信し、新たな領域での可能性を模索した。

    ②ライフスタイルIP領域(旧キッチン雑貨事業) 売上高20億9100万円(前年同期比1.3%増)、営業利益2300万円(前年同期4300万円の赤字)
    4つの成長戦略の1つである「ワクワク空間の創出」は、「share with Kurihara harumi」を栗原はるみ氏監修の下、同氏の世界観を反映させた店内ディスプレイに改装し、利用者が楽しみながら買い物ができる空間を提供した。経済活動が回復基調になり既存店売上高がコロナ禍前の水準に戻りつつある中、従前から実施している不採算店舗の撤退による収益力改善の効果が影響し、一店舗あたりの売上高および坪効率は直近の5事業年度において最高値を達成ました。現在は店舗での買い物によって得られるポイントとECサイトでの買い物によって得られるポイントの共通化を進めるなど、実店舗、ECサイトそれぞれにおいて売上伸長を目指している。

    また、「『食』に関わる新規事業の創出」として、ヱスビー食品<2805>、オイシックス・ラ・大地<3182>、雪印メグミルク<2270>から発売された商品に関連するプロデュース事業および2023年9月に発売されたパーソナルマガジン「『栗原はるみ』 vol.5」などの出版物IPコンテンツ事業におけるロイヤリティ収入も好調で、全体の売上高に寄与した。

  • ■通期予想は売上高の予想レンジを下方修正

  • 2023年12月期通期の業績予想については、売上高のレンジ予想を下方修正しており、以下のとおり。

    売上高35億4000万円~35億8000万円(前期比1.3%減~0.2%減)
    営業損益2億9000万円の赤字~2億1000万円の赤字(前期3億5400万円の赤字)
    経常損益3億円の赤字~2億3000万円の赤字(同3億9200万円の赤字)
    最終損益4億2000万円の赤字~4億8000万円の赤字(同4億4800万円の赤字)

株式会社モブキャストホールディングス
https://mobcast.co.jp/

会社情報

会社名
株式会社モブキャストホールディングス
設立
2004年3月
代表者
代表取締役CEO 藪 考樹
決算期
12月
直近業績
売上高33億7100万円、営業損益4億2800万円の赤字、経常損益4億3600万円の赤字、最終損益3億8000万円の赤字(2023年12月期)
上場区分
東証グロース
証券コード
3664
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