フリュー、9月中間決算は営業利益53%増の24億2700万円…プリントシール関連が安定収益獲得&クレーンゲーム景品や高価格帯ホビー商品が拡大

フリュー<6238>は、11月14日、2024年3月期 第2四半期累計(23年4月~9月)の連結決算を発表し、売上高210億8300万円(前年同期比17.2%増)、営業利益24億2700万円(同53.2%増)、経常利益23億7400万円(同50.9%増)、最終利益15億8300万円(同52.7%増)だった。プリントシール事業が安定した収益を稼ぎつつ、人気IPを使ったクレーンゲーム景品や高価格帯ホビー商品を中心とする世界観ビジネスの業績が伸びた。

・売上高:210億8300万円(同17.2%増)
・営業利益:24億2700万円(同53.2%増)
・経常利益:23億7400万円(同50.9%増)
・最終利益:15億8300万円(同52.7%増)
 

■世界観ビジネス

・売上高:117億0400万円(同46.5%増)
・営業利益:10億6300万円(同238.7%増)

世界観ビジネスでは、定番キャラクターや、人気漫画作品及び世界的人気ゲーム等の多数のIP版権の獲得とその商品化に引き続き注力した。

商品の生産は主に中国で行っており、ドル建てでの決済が多く、利益面では円安による影響は継続している。

クレーンゲーム景品は、円安に伴う仕入原価の高騰の影響はあるものの、クレーンゲーム市場拡大と複数の人気IPの商品化に加えて、前述のインバウンド需要の回復も後押しした結果、売上規模は大きく拡大している。

海外物販は、主要マーケットである中国及びアメリカの受注がいまだ低調であり、売上は減少している。

高価格帯ホビーは、2023年3月に開設したホビーECサイト「FURYU HOBBY MALL(フリューホビーモール)」を通じて、より商品バリエーションを拡張し販売している。商品の販売状況も好調のため前年を上回る売上となっており、利益面も堅調に推移している。

 

■ガールズトレンドビジネス

・売上高:75億7800万円(同3.3%増)
・営業利益:23億1400万円(同11.3%増)

プリントシール事業では、新型コロナウイルス感染症がもたらしたライフスタイルの変化は消費者行動にも影響を及ぼしており、プレイ回数は依然としてコロナ禍以前の水準までは回復していない。このような厳しい市場環境が続く中、プレイ回数の回復に向けて人気キャラクターの「推し活」をテーマにしたコラボの実施、プリントシール機で撮影した画像をAI似顔絵に変換するイベントの開催など、新規ユーザー獲得のための販促施策を実施した。以上から、第2四半期累計のプレイ回数は1641万回(前第2四半期累計は1647万回)となった。

プリントシール画像取得・閲覧サービス「ピクトリンク」では、重要なKPIと位置付けている有料会員数は緩やかな回復傾向が継続しており、夏休み期間にプレイ回数が増加する季節要因も重なった結果、2023年9月末時点で147万人(2022年9月末時点は145万人)となった。今後の当サービスのさらなる成長戦略として、5月にプレミアム会員向けにフォトストレージ・サービス「PiCTLINK photos」をリリースし、全会員まで拡大するための準備を進めている。

 

■フリューニュービジネス

・売上高:18億円(同67.7%増)
・営業損失:1億5300万円(前年同期は2100万円の損失)

家庭用ゲームソフト事業については、7月発売の新作タイトル「クライマキナ/CRYMACHINA」の販売が好調に推移しており、既存タイトルのダウンロード版や海外販売と合わせて同事業を牽引した。

ゲームアプリ事業においては、同社が扱う女性向け恋愛シミュレーションゲームの市場が縮小傾向のため、一部タイトルのサービスを終了する一方、今後の顧客層拡大のため、新規タイトルの開発に取り組んでいる。

アニメ事業は、昨年ヒットした映画「ゆるキャン△」のBlu-ray・DVDや同シリーズの関連商品の販売好調に加えて、新作TVアニメ「政宗くんのリベンジR」の配信が売上に大きく貢献している。

カラーコンタクトレンズ事業については、昨年リニューアルした自社ECサイト「Mew contact(ミューコンタクト)」上で販売促進施策を継続するとともに、サイトの顧客利便性改善も並行して実施することで、引き続き顧客流入数を増加する取り組みを進めていく。

データ広告事業については、既存取引先の受注額減少に伴い、売上は前年より減少したが、新規顧客獲得のための営業活動に注力し、収益力の向上に努めている。

 

■2024年9月期の業績見通し

2024年9月期の業績は、売上高420億円(前期比15.4%増)、営業利益33億円(同54.6%増)、経常利益33億円(同51.4%増)、最終利益23億円(同59.3%増)、EPS86.99円を見込む。

・売上高:420億円(同15.4%増)
・営業利益:33億円(同54.6%増)
・経常利益:33億円(同51.4%増)
・最終利益:23億円(同59.3%増)
・EPS:86.99円

計画に対する進捗率は、売上高50.2%、営業利益73.5%、経常利益71.9%、最終利益68.8%となっている。

・売上高:50.2%
・営業利益:73.5%
・経常利益:71.9%
・最終利益:68.8%

フリュー株式会社
http://www.furyu.jp/

会社情報

会社名
フリュー株式会社
設立
2007年4月
代表者
代表取締役社長 三嶋 隆
決算期
3月
直近業績
売上高364億円、営業利益21億3100万円、経常利益21億7900万円、最終利益14億4300万円(2023年3月期)
上場区分
東証プライム
証券コード
6238
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