テレビ東京HD、アニメ・配信事業の9月中間決算は営業益4.3%増の25億円 アニメは欧米中心に伸長 「BLEACH」ゲームが世界的好調 「ポケモン」商品化貢献

テレビ東京ホールディングス<9413>は、11月9日に発表した9月中間決算において、アニメ・配信事業の業績について、売上高は2.5%増の203億8300万円、営業利益は4.3%増の25億2400万円と増収増益となったことを明らかにした。

アニメ・配信事業は、テレビ東京が持つコンテンツを活用し放送による広告以外に収入を上げている「ライツ事業」や、テレビ東京コミュニケーションズ・エー・ティー・エックスなどのグループ会社が行うアニメのCS放送や音楽関連ビジネス事業で構成される。

主に海外向けの番組販売、ゲーム化による権利、インターネットを通じた課金型配信プラットフォーム、広告付き動画配信プラットフォーム向けのコンテンツ供給、イベントなどから得られる収入となる。

 

■ライツ事業(テレビ東京)

第2四半期におけるライツ事業の収入(売上高)は、1.6%増の153億6400万円となった。

「BLEACH 千年血戦篇」のゲームが世界的に好調となったことや、中国でBORUTOのSNSゲームが売上を伸ばしたほか、欧州におけるNARUTOの商品化が堅調に推移するなど海外展開が売上を伸ばした。また、国内においてもポケットモンスターの商品化が売上に貢献するなど、アニメ部門全体の収入は前年同期からやや増加し、100億7200万円となった。

 

ドラマやドキュメンタリーなどの放送番組や放送以外の独自コンテンツを課金プラットフォームなどに販売する配信ビジネス部門は、国内配信権販売において、ドラマ・バラエティのアーカイブ作品が好調に推移し、海外においても、アジア地域で「孤独のグルメ」シリーズやバラエティ番組などの番組販売が堅調に売上を伸ばした。

映画は「チェリまほ THE MOVIE~30歳まで童貞だと魔法使いになれるらしい~」等の配信権・放映権販売が好調となり、配信ビジネス部門の収入は6.0%増の48億9400万円となった。

イベント部門は、「パナソニックオープンレディースゴルフトーナメント」「トリニティアイリッシュダンス」などのオフラインイベントを積極的に開催するとともに、放送や配信と連動したオンラインイベント「田村淳のTaMaRiBa」や「巨大企業の日本改革3.0」も実施したが、前年同期には届かない結果となった。イベント収入は7.7%減の3億9700万円だった。

ライツ事業の全体の費用は前年同期比で減少している。これは主に、前年同期に中国配信プラットフォームとの大型契約に伴う配分金が発生した反動減。以上の結果、ライツ事業の利益は13.4%増の72億3100万円となった。

 

■その他アニメ・配信事業

音楽出版関連のテレビ東京ミュージックは、アニメ「SPY×FAMILY」の歴代テーマ曲およびTHE SUPER FRUITSが歌う「チグハグ」がCMに起用されるなど、国内印税が売上に貢献するとともに、欧米地域でのアニメ関連BGMや一般楽曲等の海外印税収入が好調に推移した。これにより同社の売上高は前年同期比18.3%増の20億8100万円となった。

CS放送アニメ専門チャンネル「AT-X」を手掛けるエー・ティー・エックスは、放送売上に関しては、「AT-X」の加入者数が依然として緩やかに減少しているため、減収となった。一方、前年好調だったライツ売上に関しては、「東京リベンジャーズ」「Re:ゼロから始める異世界生活」などを中心に引き続き好調だったが、売上高全体では前年同期に届かず、前年同期比2.7%減の16億7600万円となった。

株式会社テレビ東京ホールディングス
https://www.txhd.co.jp/

会社情報

会社名
株式会社テレビ東京ホールディングス
設立
2010年10月
代表者
代表取締役会長 小孫 茂/代表取締役社長 石川 一郎
決算期
3月
上場区分
東証プライム
証券コード
9413
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